効果的な予習・復習法
授業の効果を最大限に高めるには、予習・復習をしっかりすることが大切。そして、そのやり方がとても重要です。ここでは、どの科目にも共通する効果的な予習・復習方法を具体的にお伝えします。科目や授業によって異なる部分は、その授業の先生のアドバイスも確認しましょう。

1予習の仕方
予習の目的=「わからないところ」「わかるところ」の区別をはっきりつけること。予習で全て正しい答えを出す必要はありません。自分で考えることは重要ですが、考えてもわからない点はわからないまま授業に臨んでかまいません。そこは授業で解決すべき課題です。授業で新しく理解した知識は復習で定着させるのが、最も効率のよい方法です。
予習時間の目安=1時限につき30分程度自分ひとりで正解を出そうとして、予習に時間をかけすぎてしまい、他教科の勉強にしわ寄せがいくような事態は絶対に避けなければなりません。授業を受けたり勉強が進んだりすることで、疑問が解消することは多いです。時間のムダは省きましょう。
2授業での注意点
授業の目的=「わからないところ」を理解する。「わかるところ」を再確認する。予習でわからなかったところは「新しい知識」として学び、それを授業中に完全に理解できるようにしましょう。また、自分で「わかる」と思っていたことでも、それが本当に正しく理解できているかどうかをよく確認しましょう。どのように問題を解いていくのか、その論理をしっかり理解しましょう。
● 予習の仕方 具体例(英語の場合)
STEP1 予習する目安:30分
予習で自分の今の力を知る

- 1.各英文を1 ~ 2 度読んで、設問に解答する。
- 2.意味のわからない単語は辞書で調べ、意味の取れなかった文に下線を引いておく。

STEP2 授業を受ける
授業で新しい知識・考え方を知る

コラム Column
なぜ予習は重要なの?
どんなに授業に集中していても、先生が解説した内容全てを覚えることは不可能です。だから予習で自分が集中して聞くべきポイントをはっきりさせる、つまり「わかるところ」「わからないところ」の区別をつけておく必要があるのです。そうすることによって授業内での理解度が飛躍的にアップします。受験勉強は1分1秒もムダにできません。授業の時間を有意義なものにするためにも万全の予習を行いましょう。
3復習の仕方
復習の目的=自分にとって新しく学んだことが何であるかを確認する。復習の鉄則は完璧主義にならないように注意し、最重要ポイントに着目して、そのポイントの理解を確実にすることです。授業で習ったことを1回の復習で全部いっぺんに頭に入れるのは不可能です。勉強が進んでもっと先の授業などで関連事項を学んでいくと、それぞれのポイント同士の繋がりがわかって、知識が体系化され、それに応じて頭に入りやすくなっていくのです。ですから習ったことをその日のうちに完全に頭に入れようとするよりも、「当日の復習」と「時間をおいた復習」とで段階別に分ける戦略を取りましょう。効率が飛躍的に上がり、学習効果も格段に高まります。
● 当日の復習
授業の感覚が残っているうちに授業で習った事柄を見直して、自分のノートが全部読めるかどうかを点検しつつ、自分の知識として“新しく知ったこと”が何であるかをピックアップするのが当日の復習です。ピックアップするポイントがあまりにも多い場合は、5~6個のポイントを拾い出して、最重要ポイントとして絞り込みましょう。重要ポイントは授業で何度も出てきますので、完璧主義になる必要はありません。ただし、絞り込んだポイントは絶対に忘れないようにするという心がけが大切です。ノートを見返したときに目立つ印をつけておくなどして、最重要ポイントをいつでも簡単に復習できる工夫をしておきましょう。
時間の目安=1時限につき15~30分程度● 時間をおいた復習
新しい知識を保持するために、1週間後を目安に問題をもう一度解いてみましょう。授業で知った「新しい知識」を確認しながら、自分の力で正しい解答にたどり着けるか、確認していきます。もしその時間がなければ、「新しく知ったこと」を見直すだけでもかまいません。
時間の目安=1時限につき15~30分程度● 復習の仕方 具体例(英語の場合)
STEP3 当日の復習をする目安:15〜30分
授業当日は必ずノートを見返す

- 1.予習時に間違えた箇所と、授業時に詳しく説明された箇所をノートで見直す。
- 2.各英文を読み直し、完全に意味が理解できることを確認する。

STEP4 時間をおいた復習をする目安:15〜30分
時間をおいてから再挑戦!

- 1.改めて各英文を見直し、完全に意味が理解できることを確認する。
- 2.不明点が残っている場合、和訳とノートを再度確認して知識を定着させる。
