模試の活用法模試の活用法

模試(模擬試験)はしっかり受けるべきものですが、活用方法を間違えると思うような効果が得られません。では、どのように活用すればよいのか。ここでは模試の受け方や成績表の見方、活用のポイントをお伝えします。模試を実力アップのために最大限に活用しましょう。

1模試の受験回数

適切な受験回数は状況によって変わりますが、目安としては、高3になったら1学期に1~2回、夏に1~2回、そして2学期は1ヶ月につき1~2回程度の受験が適当と言えます。模試は受験するだけでなく、受験後の取組み方が重要。最大の効果を得るために、無理のないスケジュールで臨みましょう。また、マーク方式と記述方式を両方とも受験するのはもちろんのこと、自分の目標に合わせて大学別模試なども積極的に活用しましょう。特に、東大・京大を志望する人は、東大模試・京大模試を、時期を分けて必ず2回以上受験しましょう。東大・京大に関しては、出題傾向や模試の受験者層からしても、通常の記述式模試だけでは目標校の入試に即した学力を正確に知ることが難しいからです。

2模試活用のポイント

POINT1自己採点

試験後に「根拠をもって解いた問題」・「明確な根拠なしに解いた問題」・「わからなかった問題」を判別できるよう、各問に印をつけておきましょう。解いた感覚が残っている受験当日中に自己採点し、答えが合っていても「明確な根拠なしに解いた問題」であれば「わからなかった問題」とともに、復習が必要な所としてチェックをしておきましょう。

POINT2復習

「明確な根拠なしに解いた問題」と「わからなかった問題」は、1週間以内に復習しておきましょう。復習で大切なのは、解き直しをして、自分がどのように解いたか、どこがわからなかったのかを明らかにした上で、どう解けば良いのかを確認し、さらにその考え方を理解しておくことです。その際に生じた疑問点は先生に質問して解決しましょう。

POINT3知識

わからなかった問題は、必要な知識をもう一度確認しておきましょう。模試で出題された英単熟語や漢字などは実際の試験でも出やすいものなので、きちんと覚えましょう。

POINT4目標設定

自分に何が足りなかったのか、どこが弱かったのか、どこを強化すべきか、反省点と目標を書きとめておき、今後の勉強計画に役立てましょう。また、志望校の過去の合格者データを参考に、その時期の模試でどのくらいの偏差値・得点を取るべきなのか把握しておくと、目標を明確にすることができます。

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努力は「戦略的に」することが大事

限られた時間の中で現役合格をつかみ取るには、ただ闇雲に勉強するのではなく、自分の得意・不得意や合格に必要な総得点を考えて戦略を練ることが大事です。ここでは、東京大学・理類を例に、戦略の一端をご紹介します。

東京大学・理類の配点

共通テスト 110点
二次試験 440点(英120、国80、数120、理60×2)
このように、東京大学では、共通テストと二次試験の得点比率は1:4となり、二次試験での得点が重要に見えます。では、実際の東大合格者は、どのような得点の取り方をしているのでしょうか。

1. 共通テストで高得点を取る戦略

東京大学理科一類に合格したさんは、共通テスト100点(91%)+二次試験236点(54%)= 合計336点 で見事、合格を果たしています。2021年度入試の理科一類の合格最低点は333点ですから、もしあと「3点」足りなかったら…想像すると怖いですね。

そんな古賀さんが、自身の得点開示を見たときの感想は「共通テストでしっかり高得点を取っておいてよかった!」でした。配点だけを見ると、軽視してしまいがちな共通テストですが、ここできっちり高得点を取ることが合格への第一歩になります。そのためにも、共通テストの主な出題範囲となる高校2年生までの学習内容をいち早く完璧にして、基礎に穴をつくらないようにしましょう。

やってよかった先輩の体験談


東京大学理科一類 さん
私には、東大の入試問題を解くためのノウハウがしっかりあったわけではなかったと思います。そんな私が東大に合格するためには、基礎を確実に身につけることが必須であったと受験を終えて感じています。基礎力をつけて学力そのものを上げることで共通テストの得点を伸ばすことができ、それが合格に繋がりました。また、基礎力があれば二次試験の問題もある程度解くことができました。どんな人もまず、焦って早くから過去問を解くよりも、基礎学力の構築を意識するべきだと思います。

2. 得意科目で苦手科目を補う戦略

受験においては不得意分野から攻略するのが鉄則ですが、それでも科目によって得意・不得意のばらつきがある場合には、苦手科目は合格に最低限必要なラインを押さえつつ、得意科目にさらなる磨きをかけて苦手を補うという戦略もあります。

実際に東大理科一類や二類であれば、二次試験で50~55%の得点率でも十分合格を狙うことができます。つまり、苦手科目で4割しか取れなくても、得意科目で7割取れれば苦手を補えるといえますね。実際に、東大合格者の科目ごとの得点率をいくつか紹介しましょう。

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合格大学・学部 名前 英語 国語 数学 物理 化学
東京大学理科二類 R.Mくん 78% 68% 35% 38% 63%
東京大学理科二類 S.Sくん 51% 56% 50% 70% 38%
東京大学理科二類 R.Yくん 72% 54% 68% 50% 50%
とはいえ、どれだけ準備をしていても本番で想像以上の難問にぶつかることはありえます。しかし、入試は総合点勝負です。一つの科目で思うような点数が取れなくても、上記の先輩たちのように別の科目で巻き返せる可能性は十分ありますので、最後まで諦めずに挑み続けましょう。

3個人成績表の見方

POINT1弱点把握

模試の成績表ではここが最も大事です。各科目において、項目ごとの得点が出ますので、自分の弱点を客観的に把握できます。苦手分野がハッキリすれば勉強の優先順位もつけやすくなります。苦手の克服に優先的に取り組むことで、効率よく得点力をアップさせましょう。

POINT2合格判定

合格判定の結果に一喜一憂しすぎないようにしましょう。最後に受けた模試の判定が芳しくなくても、その後の追い上げで見事に合格した人はたくさんいますし、判定が良くても直前期の過ごし方を間違えれば不合格になることもあります。合格判定は「現状で他の受験生と比較したらどのような位置にいるか」ということを知るための参考に過ぎないのです。それよりも、今以上に自分の学力を上げるにはどうすれば良いかを考える方が得策です。

POINT3採点確認

マーク式模試では自己採点と実際の得点に相違がないか確認しましょう。共通テストでは自己採点の結果で合否を予測しますので、自己採点を間違えないようにすることも必要です。

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定期テストや実力テストも効果的に活用しよう

毎回の定期テストや実力テストも、志望校合格に向けた実力アップの機会です。

定期テストでは直近の学習単元の理解度が数字に表れますから、できる限り高得点を目指したいものです。さらに実力テストでは、これまでの学習の総合力、つまり一度学習した単元の復習がどれだけできているかが数字に表れます。このような日々の学校での学習の積み重ねが受験においても重要です。毎回の定期テストや実力テストにおいても、具体的な目標を設定したうえで、その目標を達成できるよう取り組んでいくと効果的です。

学校が進学実績を具体的に公表している場合には、学年順位でどれくらいまでにいれば志望校合格圏内なのかを把握し、その順位以内を目指す、といった目標設定も有効といえます。

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