このページでは、令和8年度(2026年度)大学入学共通テスト「数学Ⅱ・B・C」の出題について解説します。
目次
数学Ⅱ、数学B、数学C
昨年度と比べて分量も難易度も同程度でしたが、答えを選択肢から選ぶ問題が大幅に増えており、形式から答えを推測することが困難になりました。
新課程2年目で、分量が多く形式に対応することが難しい一方で、各設問の誘導が丁寧だったので、時間を適切に配分していけば解き切ることもできたでしょう。
また、数ⅡBCにおいては解法暗記ではなく、公式の成り立ちや解法の原理への造詣の深さに直結する問題が見られ、そこで明暗が分かれたといえるでしょう。

以下、各問題について分析します。
第1問 図形と方程式
2022年度以来となる、図形と方程式からの出題でした。
(1)の2円の位置関係に関する考察から、(2)で2円の交点を通る直線を絡めた領域の問題となっており、(ⅰ)(ⅱ)をうまく用いて(ⅲ)につなげられるかがポイントでした。
第2問 三角関数
三角関数の和積の公式を用いて、三角関数の最大値を考察する問題です。
誘導も丁寧であり、比較的解きやすい問題でした。
(3)についても、(1)で導いた和積の公式をきちんと使いこなせれば、計算量も少なく完答することも容易でした。

第3問 微分・積分
例年に引き続き、3次関数のグラフについて考察させる問題が出題されました。
(1)は基本的な問題であり、kの条件から3次関数のグラフをイメージし、面積が等しい状況を式に変換するという、グラフと式のつながりを意識することが重要な問題でした。
一方で、(2)からは3次関数のグラフの概形に関する考察問題であり、微分係数や導関数とグラフの関わりについての理解が必要でした。
第4問 数列
(1)は階差数列の一般項に関する基本問題でしたが、(2)は階差数列を利用して、数列の和を求める流れを丁寧な誘導のもと理解していく問題でした。
(3)では、(2)の考え方を用いて一から自分で考えていく必要がありますが、(2)の考え方が理解できていれば難しくなかったでしょう。

第5問 確率分布と統計的推測
正規分布を利用して母比率に関する片側検定を用いた仮説検定の問題が出題されました。
例年と同様に、標準正規分布への変換の流れが(1)(2)でも問われ、分野の理解が顕著に表れる問題でした。
(3)では標本数を400から100に変化させることで、仮説検定の結果がどう変化するかを問う問題であり、こちらも仮説検定の基本がわかっていれば、結果もおおよそ予測できる設問でした。
第6問 ベクトル
平面ベクトルからの出題でした。
点Pの位置ベクトルに関する考察問題であり、具体的な例を通して点Pの位置や存在領域を把握できるかが重要でした。
誘導も丁寧であり、(3)(ⅱ)の存在領域の問題も、典型問題として見たことがある受験生も多かったでしょう。
珍しく今年は内積計算がありませんでした。
第7問 平面上の曲線・複素数平面
複素数平面上の軌跡に関する問題で、(2)(ⅲ)や(3)では平面上の曲線との融合問題になっています。
(2)(ⅱ)の結果をうまく(3)で活用し、計算をなるべく行うことなく考察できたかが大切でした。
2025年度の追試験に同様の出題があり、計算量を抑えて式やグラフの考察を行うことがこちらも求められています。
数学の共通テスト対策









