こんにちは、四谷学院 受験コンサルタントチームの藤川です。
「少子化で大学の定員割れが増えている」
「今は大学全入時代だから、大学には入りやすい」
このような話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

日本私立学校振興・共済事業団が2026年8月に公表した最新データによると、集計対象となった私立大学595校のうち、入学定員充足率が100%未満だった大学は275校でした。
割合にすると46.2%。
たしかに、私立大学の半数近くが、いわゆる「定員割れ」の状態です。
しかし、この数字だけを見て、「大学受験は簡単になった」と考えるのは早計です。
今回は、2026年度のデータをもとに、私立大学の定員割れと「大学全入時代」について考えてみましょう。
※2026年度の数値は速報値です。
目次
私立大学の「定員割れ」は2年連続で減少
まずは、入学定員充足率が100%未満だった私立大学の割合を見てみましょう。
| 年度 | 集計大学数 | 100%未満の大学 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 2024年度 | 598校 | 354校 | 59.2% |
| 2025年度 | 594校 | 316校 | 53.2% |
| 2026年度 | 595校 | 275校 | 46.2% |
2024年度には59.2%と6割近くに達していましたが、2025年度は53.2%、2026年度は46.2%まで低下しました。
2026年度だけを見ても、前年より41校減少しています。
「私立大学の半数以上が定員割れ」という状況から、2026年度は半数を下回ったことになります。
「定員割れ」だから学生がほとんど集まっていないとは限らない
ここで注意したいのが、「定員割れ」という言葉の受け取り方です。
入学定員充足率は、
入学者数 ÷ 入学定員
で算出されます。
たとえば、入学定員100人に対して100人が入学すれば100%。
99人なら99%です。
今回の調査では、定員に対して1人でも足りなければ「100%未満」としてカウントされています。
つまり、275校すべてで、学生が大幅に足りていないわけではありません。
また、私学事業団も、定員未充足であることが直ちに経営状況の悪化を示すものではないとしています。
「定員割れ=人気がない」「定員割れ=経営が危ない」と単純に判断しないことが大切です。
半数近くが定員割れなのに、全体では102.74%
2026年度の数字には、もう一つ注目したい点があります。
私立大学全体の入学定員は500,579人。
それに対して、実際の入学者数は514,277人でした。
そのため、私立大学全体の入学定員充足率は102.74%となっています。
この数字から、46.2%の大学が定員未充足である一方、私立大学全体では定員を上回る人数が入学していることがわかります。

さらに、志願者数も前年の3,956,823人から4,317,128人へ増加しています。
ここからわかるのは、大学によって入学者数に偏りがあるということです。
志願者が多く集まる大学・学部がある一方で、定員を満たせない大学もあります。
つまり、私立大学全体では定員を上回っていても、すべての大学が同じように学生を確保できているわけではありません。
「大学全入時代」なら誰でも希望する大学に入れる?
では、「大学全入時代」とは何なのでしょうか。
文部科学省の資料によると、「大学全入」とは、大学の受入規模と入学志願者数がほぼ一致し、進学先を選ばなければ、理論上はいずれかの大学に入学できるような状態と説明されています。
ここで重要なのは、「どこかの大学に入れる」ことと、「希望する大学・学部に入れる」ことは別という点です。
大学全体として定員に余裕があったとしても、人気の大学や学部には志願者が集中します。
「大学全入時代だから、自分の志望校にも簡単に合格できる」と考えることはできません。
志望校は「定員割れ」だけで判断しない
志望校を考えるときも、「定員割れしているかどうか」だけを見るのはおすすめできません。
確認したいのは、たとえば次のような情報です。
- 志望する学部・学科の志願者数や倍率
- 募集人数や入試方式
- 過去の合格最低点
- 学べる内容やカリキュラム
- 卒業後の進路
大学全体では定員未充足でも、自分が志望する学部では競争率が高いケースも考えられます。
一つの数字だけで「入りやすい大学」「入りにくい大学」と決めつけず、入試情報や学ぶ内容などを総合的に見て判断することが大切です。
自分に合った志望校や受験対策を考えるなら四谷学院へ
少子化が進み、大学入試を取り巻く環境も変化しています。
しかし、大学全体の定員に余裕があるかどうかにかかわらず、自分が目指す大学の合格に必要な力を身につけることが大切なのは変わりません。
四谷学院では、受験コンサルタントが一人ひとりの志望校や現在の学力を確認しながら、学習計画や受験校選びをサポートしています。
「どの大学を目指せばよいかわからない」「志望校に向けて何から始めればよいのかわからない」という方は、ぜひ個別相談会にお越しください。
「大学全入時代」という言葉だけに惑わされず、自分が行きたい大学の合格に向けて準備を進めていきましょう。






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