関西医科大学の受験対策!難易度や偏差値、合格に向けての勉強法を解説

最終更新日:2023/03/31

※この記事は約12分で読めます。


関西医科大学は、大阪府枚方市に本部を構える医療系私立大学です。90年を超える歴史を持つ大学で、医学部・看護学部に加え、2021年度にはリハビリテーション学部を新設。充実した教育・研究環境を持つことから、英国の高等教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションが選ぶ「世界大学ランキング2023」にて、日本の私学で第一位、関西圏の大学では京都大学、大阪大学に続く第三位に選ばれています。

この記事では、関西医科大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。関西医科大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2023年1月20日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

関西医科大学の入試問題で問われる能力

初めに、関西医科大学が求めている人物像と、入試の難易度について解説します。

関西医科大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

関西医科大学は、建学の精神として、次のように掲げています。

本学は、「慈仁心鏡」、すなわち慈しみ・めぐみ・愛を心の規範として生きる医人を育成することを建学の精神とする。

引用:建学の精神・教育の理念 |関西医科大学

併せて、大学の使命としては「独創的な知性と豊かな人間性を備え、社会に貢献し得る医療人を育成するとともに、深く医学、看護学及びリハビリテーション学を研究し、広く文化の発展と公共の健康・福祉に寄与すること※」とし、ヒューマニズムを持った医療人の育成を目指しています。

※引用:建学の精神・教育の理念 |関西医科大学

このような関西医科大学では、教育理念と3つのポリシー(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)を学部ごとに定めています。一例として、医学部の入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)を紹介します。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)【求める学生像】

医学・医療の進歩と質の向上に努め、豊かな感性と教養があり、生涯にわ

たり国際社会や地域社会に貢献できる医師を育成するため、次のような人材

を求めています。

1. 高い倫理性と豊かな人間性を有する人

2. 医学・医療の進歩に貢献しようとする熱意を有する人

3. 医師に必要な使命感、協調性を備えた高いコミュニケーション能力を有する人

4. 課題を発掘する好奇心や探究心を有する人

5. 自己啓発・自己学習を継続する意欲を有する人

引用: 関西医科大学 医学部 令和5年度学生募集要項(PDF)

関西医科大学入試の特徴

関西医科大学では、学部ごとに入試方法が大きく異なります。したがって、受験する学部の公式サイトなどから、最新の募集要項等を確認してください。

ここでは、一例として医学部の入試方法の概要を紹介します。

  • 一般選抜試験
    前期と後期があり、それぞれ第1次試験・第2次試験があります。前期の第1次試験では大阪・東京・名古屋・福岡の4都市で受験が可能です。合格者のみ指定された日程で第2次試験を受験します。
  • 大学入学共通テスト利用選抜試験
    大学入学共通テストの成績のみで第1次試験の合否判定を実施し、合格者のみ第2次試験を行います。
  • 大学入学共通テスト・一般選抜試験併用試験
    大学入学共通テストと一般選抜試験(前期)の合計点数で第1次試験の合否判定を行います。合格者のみ第2次試験に進みます。
  • 推薦型選抜試験
    特別枠学校推薦型選抜試験(専願制)、一般枠学校推薦型選抜試験(併願制)、特色選抜試験(併願制)の3種類が実施されています。

関西医科大学入試の概要


ここからは、関西医科大学の入試概要を解説します。

出願資格について

関西医科大学の出願資格は、学部ごと・選抜方法ごとに募集要項で確認できます。一例として、医学部での一般選抜の出願資格は以下のようになっています。

  1. 高等学校(もしくは中等教育学校の後期課程)を卒業した者及び入学年の3月に卒業見込みの者
  2. 通常の課程による12年の学校教育を修了した者及び入学年の3月に修了見込みの者
  3. 学校教育法施行規則第150条の規定により高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者及び入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者

参照:医学部 令和5年度募集要項(PDF)

試験科目や合格要件

ここからは、関西医科大学の試験科目や配点について、一部学部を抜粋してご紹介します。

今回取り上げるのは、一般選抜試験(前期)の内容です。試験内容の詳細については、最新の募集要項等でご確認ください。

なお、以下のデータはすべて2023年1月20日現在のものです。

医学部
教科 科目・選択範囲 配点
理科 物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物のうち2科目選択(問題配布後に選択する) 200

(各100)

外国語 コミュニケーション英語I、Ⅱ、Ⅲ、英語表現I、Ⅱ 100
数学 数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、数A・B(数列・ベクトル) 100
【第2次試験】 面接(個別)

※2回受験する場合あり

段階評価
合計 400

 

看護学部

看護学部の一般選抜は、【2教科型】【3教科型】があります。3教科型は2教科型に1教科(国語)が追加されます。

教科 科目・選択範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語I、Ⅱ、Ⅲ、英語表現I、Ⅱ 100
選択科目 数Ⅰ・A、生物基礎・生物、化学基礎・化学、物理基礎・物理から1科目選択(問題配布後に選択する) 100
【3教科型】

国語

※古文・漢文を除く 100
合計 300

 

リハビリテーション学部

リハビリテーション学部の一般選抜は、【2教科型】【3教科型】があります。2教科型は選択科目を1つ、3教科型は選択科目を2つ選びます。

教科 科目・選択範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語I、Ⅱ、Ⅲ、英語表現I、Ⅱ 100
選択科目 国語(古文・漢文除く)、数Ⅰ・A、生物基礎・生物、化学基礎・化学、物理基礎・物理から1科目選択(問題配布後に選択する) 100
【3教科型】 上記の選択科目から、さらに1科目選択 100
合計 300

 

出願者数や合格者数のデータ

関西医科大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここで取り上げるのは2022年度(令和4年度)一般選抜(前期)の結果です。

学部 募集人数 出願者数 第1次受験者数 第1次合格者数 第2次受験者数 合格者数 実質倍率
55 1,755 1,616 313 282 110 14.7
看護
2教科型
20 323 313 64 4.9
看護
3教科型
40 392 381 115 3.3
リハビリテーション
理学療法
2教科型
7 22 22 9 2.4
リハビリテーション
理学療法
3教科型
15 33 32 19 1.7
リハビリテーション
作業療法
2教科型
4 11 11 10 1.1
リハビリテーション
作業療法
3教科型
8 17 17 17 1

参照:令和4年度関西医科大学入試状況
医学部
看護学部
リハビリテーション学部(理学療法学科)
リハビリテーション学部(作業療法学科)

各科目の試験問題の特徴や難易度

関西医科大学の入試対策のために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、関西医科大学医学部一般選抜試験(前期)での試験問題の特徴を、科目を抜粋してご紹介します。

英語

試験時間は80分で、長文問題が3問の出題です。2020年度より文法や語法などの知識系の問題が出題されなくなっているので、過去問演習の際は注意が必要です。全体的なレベルは標準的といわれますが、1000語を超えるボリュームの大問もあるため、読解力を高める対策が必要です。

数学

試験時間は90分で、2022年度より大問が5問の出題です。数Ⅲの範囲から多く出題される傾向で、積分や二次曲線、複素数平面などが頻出範囲といわれています。計算が複雑な問題が多いので、ミスなく正確に解答できるよう日頃から心がけておきましょう。

関西医科大学入試の難易度・偏差値

Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、関西医科大学の入試の偏差値は56~69、共通テスト得点率は53~85%となっています。以下は、学部別の偏差値データです。

学部 偏差値
68~69
看護 57~60
リハビリテーション 56~64

出典:Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」

関西医科大学に合格するための勉強方法


ここからは、関西医科大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

関西医科大学に入るには、何をすればいい?

関西医科大学の入試方法は学部ごとに異なります。大きく分けると一般選抜試験、大学入学共通テストを使う方法、それ以外の方法、の3パターンです。

中心となる一般選抜試験では、3教科が基本(看護学部とリハビリテーション学部は2教科型あり)です。学部・学科により受験に必要な教科が異なるため、事前に確認して受験勉強を進めましょう。

受験生は過去問などから自分の志望する学部・学科で求められる学習内容をつかみ、絞り込んで勉強して入試に臨みます。特に医学部は人気も高く、競争率も高くなっています。つまり、1つのミスが合否を分ける事態になりがちです。

基礎を徹底するのはもちろん、どれだけミスなく解き切るかが問われます。

受験期の過ごし方

高校3年生という受験期をどのように過ごすかによって、合否の確率が変わるといっても過言ではありません。焦ってやみくもに勉強するのではなく、年間を通じた長期的なスケジュールを立てて、受験勉強に取り組んでください。

  • 春(4~6月):徹底して基礎を身に付ける時期。教科書の内容を基本として丁寧に学習し、同時に苦手分野の洗い出しをします。暗記ものは単語集や用語集を使い、1日でも早く取りかかるのがおすすめです。
  • 夏(7~9月):苦手分野を徹底して克服する時期。長期休暇中は、まとまった学習に取り組めるので、ぜひ成績アップを狙いましょう。「1日に問題集を10ページ進める」など、短期スケジュールを組み合わせるのも、モチベーションを保つコツです。
  • 秋(10~12月):基礎固めが完璧にできたら、大学入学共通テストの対策を始める時期。基礎固めをしつつ応用力も磨くことで、私大入試や個別学力検査対策にもなります。
  • 冬(1月~):過去問に取り組み、演習を積む時期。時間配分にも注意しながら、ミスなく問題を解くようにし、最後の仕上げをします。過去問を解いて終わり、ではなく、解答や解説を見て復習が必要な箇所がないか確認しましょう。

予備校で勉強する場合

独学で受験勉強に取り組む場合、継続する意志と情報収集力がないと、かなり厳しい戦いになってしまいます。だからといって「予備校にさえ通っていれば安心」とも言い切れないのをご存じでしょうか。

その理由は、集団授業にあります。大手予備校ともなれば、一度に多くの生徒が同じ授業を受けることも珍しくありません。講師の授業を受け身で聞いて、わかった気になっているだけの場合もあり、知識がしっかりと定着しない心配があります。

また集団授業のなかでは、苦手分野が取り残されるケースも考えられます。授業でわからなかったところは、自分で講師に聞きに行くなどして積極的に取り組まないと、思うような学習の効果が出ない可能性があります。

予備校の注意点・落とし穴については以下の記事もぜひご覧ください。

予備校に通っているのに成績が伸びない理由は?なぜか模試A判定がでない4つの理由

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーしてくれるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムで取り入れている「2つのポイント」をチェックしてみましょう。

科目別能力別授業

大抵の予備校では、志望校やテストの総合得点でクラス分けします。そのため、苦手科目の授業についていけなかったり、得意科目の授業が物足りなかったりする「科目ごとのレベルの不一致」が起こりがち。

四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。つまり科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられる仕組み。自分のレベルに合った授業を受けられるので、無理なく理解が進み、効率的に成績向上を目指せます。

科目別能力別授業の詳細はこちら!

 

55段階個別指導

科目別能力別授業で得た理解を、解答力につなげるのが55段階個別指導です。

55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底分析して作られた55テストを受験し、理解に穴があるところ、考え方が不完全なところ、表現が不適切なところを段階的にチェック。解答力が身についているかを確認しながら、級を進めていきます。中学レベルから東大レベルまでの55段階を、スモールステップで無駄なく学べるよう体系化して指導しています。

55段階個別指導の詳細はこちら!

 

関西医科大学入試は丁寧に解く力が重要!

【関西医科大学の入試概要】

  • 一般選抜試験が中心で、大学入学共通テスト利用選抜試験など多彩な入試方法がある。学部ごとに入試方法が異なるので、注意が必要。
  • 難易度は標準~やや難。

【関西医科大学の入試データまとめ】

  • 令和4年度一般選抜(前期)の実質倍率は1~14.7倍。医学部の倍率が高い。

【勉強方法まとめ】

  • 基本的な知識を十分に身に付け、教科書や用語集を丁寧に学習するのがおすすめ。
  • 時間が足りなくなる科目が多いので、時間配分の練習をしておく。

関西医科大学は、難易度は標準からやや難レベルですが、世界大学ランキングで日本の私立大学1位を取るなど、人気も高くハイレベルな戦いになりやすい大学です。基礎を徹底したうえで、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になってきます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。

自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2023年1月20日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

大学受験合格ブログ編集部

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