このページでは、令和7年度(2025年度)の大学入学共通テスト「情報」の出題について解説します。
目次
新課程
新「情報Ⅰ」
2025年度は、新科目として初の実施となりました。
試行問題と比べて、文量や問題の難易度がほとんど変わらず、教科書レベルの知識を用いてしっかりと思考・考察させる内容になっていました。

第1問 小問集合
問1は、ネットワークとセキュリティに関する問題が出題されました。
教科書レベルの知識問題なので、落ち着いて選択肢を吟味すれば正解を導くことができます。
問2は組み合わせを求める問題で、条件を把握し素早く立式、計算することが鍵となります。
問3はチェックディジットの問題、問4ではユーザインターフェースに関する問題で、どちらも与えられた条件を使って考察する問題になっていました。
第2問 A データの活用
スーパーマーケットの情報システムを題材に、データの活用に関する問題が出題されました。
計算処理などは必要ないものの、与えられた情報が必要か不要かという判断力や、条件を満たす選択肢はどれかを考察させるような思考力が求められる問題となっていました。
第2問 B モデル化とシミュレーション
会計に対するおつりのシミュレーションの問題が出題されました。
問1は与えられた条件をもとに、丁寧に穴埋めをすれば答えを求めることができます。
問2・3はシミュレーション結果をもとに正しく考察ができているかどうかが求められました。
第3問 プログラミング
工芸品の製作に関するプログラミングの問題が出題されました。
試行問題でもそうでしたが、問題文が長く、導入に沿って考え、慌てずに答えを導く必要があります。
問1はアルゴリズムの理解を問う問題となっていて、問2・3はコードの穴埋めの問題でした。
添え字が0からではなく、1から始まるなど、少し変化はありつつも、おおむね試行問題と難易度も同じで、教科書に載っている知識を自在に使うことができるかが求められています。
共通テスト特有ですが、わかりやすくするために変数名が長くなる場合や、変数名が似ていて紛らわしい場合があるので、逆にこんがらがってしまう人もいたかもしれません。
第4問 データの活用
地方別、都道府県別の旅行者数に関するデータの活用の問題が出題されました。
問1の尺度水準の問題は知識問題ですが、問2以降はグラフを使って散布図、相関係数、箱ひげ図をもとに考察させる問題が出題されました。
問3以降は条件が複雑になっているので、内容把握に苦戦した人もいるかもしれません。
旧課程
旧「情報」
大問6つのうち、第2問と第3問、第5問と第6問がそれぞれ選択問題という「情報関係基礎」の出題形式を踏襲しつつ、情報Ⅰとの共通問題もありました。
問題数やページ数、そして難易度も、情報Ⅰとほとんど変わらないように作成されていました。

以下、各問題の注目すべきポイントについてコメントします。
第1問 小問集合(必答)
Aの問1は、ネットワークとセキュリティに関する問題が出題されました。
教科書レベルの知識問題なので、落ち着いて選択肢を吟味すれば正解を導くことができます。
問2は組み合わせを求める問題で、条件を把握し素早く立式、計算することが鍵となります。
問3はネットワーク機器や通信経路の問題、問4はデータ転送に関する問題で、どちらも与えられた条件を使って考察する問題になっていました。
Bはスーパーマーケットの情報システムを題材にした、データの活用に関する問題で、情報の流れや組み合わせ方を理解し、条件を満たすための思考力が求められました。
第2問 モデル化とシミュレーション(第3問と選択)
会計に対するおつりのシミュレーションの問題が出題されました。
問1は与えられた条件をもとに、丁寧に穴埋めをすれば答えを求めることができます。
問2・3はシミュレーション結果をもとに正しく考察が出来ているかどうかが求められました。
第3問 情報のデジタル化とネットワーク(第2問と選択)
モバイルルータの通信料金に関する問題が出題されました。
それぞれのプランを比較して、与えられた条件をもとに計算する力が求められました。
日常的な題材でもあり、特別な知識が必要というわけでもありませんが、第2問よりも文量や問題数も多いため、手早く解く必要があります。
第4問 情報セキュリティ(必答)
認証システムを題材に、情報セキュリティの問題が出題されました。
情報セキュリティに関する知識が必要なことはもちろん、暗証番号と顔認証を組み合わせる、といった活用まで幅広く出題されました。
特に問4~6では文章量も多く、フローチャートとの複合問題もあるので、ここに時間を多く使った人も多いかもしれません。
第5問 プログラミング(第6問と選択)
工芸品の製作に関するプログラミングの問題が出題されました。
試行問題でもそうでしたが、問題文が長く、導入に沿って考え、慌てずに答えを導く必要があります。
問1はアルゴリズムの理解を問う問題となっていて、問2・3はコードの穴埋めの問題でした。
添え字が0からではなく、1から始まるなど、少し変化はありつつも、おおむね試行問題と難易度も同じで、教科書に載っている知識を自在に使うことができるかが求められています。
共通テスト特有ですが、わかりやすくするために変数名が長くなる場合や、変数名が似ていて紛らわしい場合があるので、逆にこんがらがってしまう人もいたかもしれません。
第6問 情報社会における問題の解決(第5問と選択)
図書館利用の活性化に関して、どのように問題解決をしていくか、という問題が出題されました。
問1・2ではブレーンストーミングに関する問題が出題され、問3以降はアンケート実施、テキストマイニングをもとに、表やグラフを読み解く問題が出題されました。
前の問題の情報を引継ぎつつも、出題形式が問題ごとに変わっていくので、比較的解きやすかったのではないかと思います。
情報の共通テスト対策

