東京家政大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

最終更新日:2023/03/31

※この記事は約12分で読めます。

東京家政大学は、東京都板橋区に本部を構える私立の女子大学です。校祖である渡邉辰五郎が明治14年(1881年)に創設した和洋裁縫伝習所を起源とし、現在は2つのキャンパスで5学部を設置。2022年度には栄養学部を新設するなど、時代に応じた専門性と人間性を兼ね備えた人材育成を目指しています。

この記事では、東京家政大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。東京家政大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2022年6月22日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

東京家政大学の入試問題で問われる能力

初めに、東京家政大学が求めている人物像と、入試の難易度について解説します。

東京家政大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

東京家政大学は、校祖渡邉辰五郎が、明治という新しい時代に生きる女性の自立を目指し、裁縫を教授できる智徳の優れた女性教員を育成するために設立した、和洋裁縫伝習所が礎となっています。

また、新制大学としての東京家政大学の創設に尽力した、初代学長青木誠四郎が提唱した「愛情・勤勉・聡明」も、学生の指針として大切にされてきました。

このような経緯から、東京家政大学では、建学の精神として「女性の自立」を、生活信条として「愛情・勤勉・聡明」を掲げて、人材育成を行っています。

東京女子大学で掲げているアドミッションポリシー(入学者受入方針)は以下のとおりです。大切にされてきた建学の精神や生活信条が盛り込まれた内容となっており、具体的でわかりやすい内容です。

大学のアドミッションポリシー

1.   建学の精神である自主自律を目指す女性を求めます

・専門的な知識・技術・技芸を身につけ、社会に貢献し活躍することを志す女性

・広い教養と健全な常識を有し、自主的自律的な人生を望む女性

・現代の諸課題に対し女性としての感性と知性を発揮し、将来希望の持てる世の中にしていくことを目指そうとする女性

2.   生活信条としての「愛情・勤勉・聡明」を大切にする女性を求めます

・自己のみならず他者への愛情も持ち、それに報いるための勤勉さと、妥当で正当な判断の出来る聡明さを身につけようと志す女性

・自己の幸福と周囲の人達の幸福を重ね合わせることのできる女性

・グローバルスタンダードとしての生活技術の豊かさを収めながら、心の大切さを忘れない女性

引用:東京家政大学HP 大学のアドミッションポリシー

なお、東京家政大学では、学部・学科ごとのアドミッションポリシーも詳細に定めています。詳しくは東京家政大学 2022年度一般選抜入学試験要項(PDF)など、受験する選抜方法の募集要項などでご確認ください。

東京家政大学入試の特徴

東京家政大学は私立大学なので、多彩な選抜方法が実施されています。中心になるのは一般選抜や共通テスト利用入試です。

  • 一般選抜
  • 中心になる選抜方法で、「統一地区」「1期」「2期」として試験が行われます。
    「統一地区」は、全国10カ所程度で受験できる方式、「1期」は共通テストの併用型となっています。複数回の出願ができるほか、共通テスト利用入試と併願も可能です。

  • 共通テスト利用入試
  • 大学の独自試験は行わず、共通テストの成績のみで合否判定する方法です。

  • 総合型選抜
  • 総合型選抜としては、以下のような方法があります。
    ・渡邉辰五郎(自主自律)AO入試(造形表現学科以外)
    ・自己推薦型AO入試(造形表現学科のみ)
    ・子ども支援学科AO入試(子ども支援学科のみ)
    ・総合型選抜(共通テスト利用型)入試

  • 推薦型選抜
  • グローアップ入試(公募推薦)や学校推薦型選抜 指定校方式が実施されます。

  • 特別入試
  • 帰国子女入学試験や編入学試験などの特別入試も行われており、詳細はアドミッションセンターに問い合わせが必要です。

受験を考えている場合は、詳細を東京家政大学HP東京家政大学 2022年度一般選抜入学試験要項(PDF)などで必ずご確認ください。

東京家政大学入試の概要


ここからは、東京家政大学の入試概要を解説します。

出願資格について

東京家政大学の出願資格は、選抜方法ごとに定められています。ここでは一般選抜での出願資格をご紹介します。

出願資格は、以下に該当する女子となります。

  1. 高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者又は入学年3月に卒業見込みの者
  2. 通常の課程による12年の学校教育を修了した者および入学年3月に修了見込みの者
  3. 学校教育法施行規則第150条の規定により高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者および入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者

参照:東京家政大学 2022年度一般選抜入学試験要項(PDF)

なお、上記の3番に該当する場合は、詳細な項目が定められています。東京家政大学 2022年度一般選抜入学試験要項(PDF)でご確認ください。

試験科目や合格要件

ここからは、東京家政大学の試験科目や配点を、一部学部・学科を抜粋してご紹介します。

今回取り上げるのは、2022年度一般選抜(統一地区)の内容です。その他の選抜方法については、東京家政大学 2022年度一般選抜入学試験要項(PDF)や、受験する選抜方法の最新の要項で確認しましょう。

なお、以下のデータはすべて2022年6月22日現在のものです。

一般選抜(統一地区)(2022年度)

東京家政大学では、全国10カ所程度の受験会場で受験できる、統一地区という方法があります。

東京家政大学では、2022年の栄養学部新設をはじめ、2023年度には家政学部の児童学科が児童学部として独立したり、子ども学部が子ども支援学部に名称変更したりするなど、再編が進んでいます。受験の際は最新の情報をチェックするようにしてください。

統一地区の試験内容は次のとおりです。

学部 試験科目数と時間 試験科目 配点
栄養 試験科目6科目より、2科目を自由選択(合計100分) 国語総合(古文・漢文を除く)・現代文B

コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ

日本史B

数学Ⅰ・数学A

化学基礎

生物基礎

※化学基礎と生物基礎の組み合わせは不可

各100点
家政(造形表現学科・実技試験以外)
人文
健康科(リハビリテーション学科)
子ども
家政(造形表現学科・実技試験) 実技(180分) デッサン 100点
看護(必須1科目) 必須の1科目のみ(50分) コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ 100点
看護(自由選択) 試験科目4科目より、2科目を自由選択(合計100分) 国語総合(古文・漢文を除く)・現代文B

数学Ⅰ・数学A

化学基礎

生物基礎

※化学基礎と生物基礎の組み合わせは不可

各100点

参照:東京家政大学 2022年度一般選抜入学試験要項(PDF)

出願者数や合格者数のデータ

東京家政大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここで取り上げるのは2021年度一般入試(統一地区)の結果で、2022年度より新設されている栄養学部のデータはありません。

学部 募集人数 志願者数 受験者数 合格者数 志願者数 実質倍率
家政 228 1583 1571 492 6.9 3.2
人文 48 559 550 172 12 3.2
健康科 40 220 216 92 6.0 2.3
子ども 25 87 86 55 3.5 1.6

出典:東京家政大学 2021年度入試結果

各科目の試験問題の特徴や難易度

東京家政大学の入試対策のために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、東京家政大学一般選抜(統一地区)での試験問題の特徴を、科目を抜粋してご紹介します。

統一地区での試験はほとんどの学科・学部で6科目または4科目から2科目を選択し、100分で解く形式です。

英語

出題数は、2021年の入試で5題、11問。文法、会話文、長文読解が2題、語句整序という内訳で、すべての分野がまんべんなく出題される傾向です。文法は基本文法を全般にわたって学習し、会話文や語句整序では慣用表現などのポイントを、基礎的な問題集を1冊仕上げて押さえておくのがおすすめです。

長文読解の語彙レベルは高くないといわれていますが、2科目で100分の試験時間しかないので、英文を早く読める訓練を積んでおきましょう。

国語(現代文)

出題数は、2021年の入試で3題(日程により2題)。傍線部読解、空欄補充などの読解力を問うものと、四字熟語、慣用句、敬語など知識を問うものが出題されます。

評論文など、読み慣れていない文章が出題されることもあります。どのようなジャンルにも対応できるよう、過去問に取り組んだあとは誤答の原因などを十分検証し、読む力を鍛えておきましょう。

日本史

出題数は、2021年の入試で4題。古代、中世、近世、近代がバランスよく出題されており、レベル的には旧センター試験や共通テスト並みといわれています。

地図など使った出題もありますが、文章正誤問題が占める割合が高いため、歴史用語の内容についての正しい理解が重要で、苦手な時代を作らないことも大切です。

東京家政大学入試の難易度

Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、東京家政大学の入試の偏差値は50~72、大学入学共通テストの得点率は、44~84%となっています。以下は、学部別の偏差値データです。

学部 偏差値
人文学部 54~66
健康科学部 52~62
家政学部 50~71
子ども学部 57~60
栄養学部 65~72

出典:Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」

東京家政大学に合格するための勉強方法


ここからは、東京家政大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

東京家政大学に入るには、何をすればいい?

東京家政大学の入試は多彩ですが、中心となる一般選抜では、ほとんどの学部・学科において自由選択で科目が選べるので、得意科目に特化して学習を進めることが可能です。選択範囲に幅があるので、第一志望とする場合も、併願校として考える場合も、受験しやすい大学の一つといえるでしょう。

大学入学共通テストを併用する方法や、共通テストのみで出願できる方法もあるので、共通テスト対策をしっかり行い十分に得点できていれば、合格のチャンスもより高まります。

受験生は過去問などから自分が志望する学部・学科で求められる学習内容をつかみ、絞り込んで勉強して入試に臨みます。つまり、1つのミスが合否を分ける事態になりがちです。

大学入学共通テストを含め、基礎を徹底するのはもちろん、どれだけミスなく解き切るかが問われています。

受験期の過ごし方

高校3年生という受験期間をどのように過ごすかによって、合否の確率が変わるといっても過言ではないでしょう。やみくもに勉強しても、結果につながりません。年間を通じた長期的なスケジュールを立てて、受験勉強に取り組んでください。

  • 春(4~6月):基礎を徹底して身に付ける時期。教科書の内容をベースに丁寧に学習し、合わせて苦手分野の洗い出しもしておきます。暗記ものは単語集や用語集を使い、1日でも早く着手するのがおすすめです。
  • 夏(7~9月):徹底的に苦手分野を克服する時期。長期休暇中は、まとまった学習に取り組めるので、ぜひ成績アップを狙ってください。「一日に問題集を10ページ進める」など、短いスパンでスケジュールを組むのも、モチベーションを保つコツといえます。
  • 秋(10~12月):大学入学共通テストの対策に取りかかる時期。基礎固めしながら応用力を磨くことで私大入試対策にもなります。
  • 冬(1月~):過去問を集中的に学習し演習を積む時期。過去問を使う際は、時間配分に気を付けながらミスなく問題を解く練習をし、出題傾向をつかんで最後の仕上げをします。

予備校で勉強する場合

ひとりで受験勉強に取り組む場合、継続する意志と情報収集力がないと、かなり厳しい戦いになってしまいます。だからといって「予備校にさえ通っていれば安心」とも言い切れないでしょう。

その理由は、集団授業。大手予備校ともなれば、一度に多くの生徒が同じ授業を受けることも日常的です。大人数での授業では、講師の授業を受け身で聞いてわかった気になっているだけの場合もあり、知識が定着しない心配があります。

また集団授業のなかで、苦手分野が取り残されるかもしれません。授業でわからなかったところは、自分で講師に聞きに行くなど積極的に取り組まないと、理解があやふやになってしまい、思うような学習の効果が出ない可能性もあります。

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーしてくれるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムで取り入れている「2つのポイント」をチェックしてみましょう。

科目別能力別授業

大抵の予備校では、志望校やテストの総合得点でクラス分けします。そのため、苦手科目の授業についていけなかったり、得意科目の授業が物足りなかったりする「科目ごとのレベルの不一致」が起こりがち。

四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。つまり科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられる仕組み。自分のレベルに合った授業を受けられるので、無理なく理解が進み、効率的に成績向上を目指せます。

55段階個別指導

科目別能力別授業で得た理解を、解答力につなげるのが55段階個別指導です。

55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底分析して作られた55テストを受験し、理解に穴があるところ、考え方が不完全なところ、表現が不適切なところを段階的にチェック。解答力が身についているかを確認しながら、級を進めていきます。中学レベルから東大レベルまでの55段階を、スモールステップで無駄なく学べるよう体系化して指導しています。

東京家政大学入試は丁寧に解く力が重要!

【東京家政大学の入試概要】

  • 一般選抜が中心で、全国10カ所程度で受験できる統一地区という受験方法もある。その他、大学入学共通テスト利用入試など、選抜方法は多彩。
  • 難易度は標準~やや難。

【東京家政大学の入試データまとめ】

  • 一般入試(統一地区)の学部での実質倍率は1.6~3.2倍、志願倍率は3.5~12倍(2021年度入試データによる)。学部・学科により大きく差がある。

【勉強方法まとめ】

  • 基本的な知識を十分に身に付け、教科書や用語集を丁寧に学習するのがおすすめ。
  • 選択2科目で100分など試験時間が短く、足りなくなる場合があるので、時間配分の練習もしておく。

東京家政大学は、難易度は標準からやや難レベルですが、歴史ある女子大ゆえ志望者も多く、ハイレベルな戦いになりやすい大学です。基礎を徹底したうえで、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になってきます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。

自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2022年6月22日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

大学受験合格ブログ編集部

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

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