東洋大学の偏差値や難易度、入試科目別の受験対策とおすすめ勉強法を解説

こんにちは！四谷学院の奥野です。

東洋大学は、4つのキャンパスと14の学部を擁する私立の総合大学です。哲学者である井上円了が創設した「哲学館」を前身とし、130年以上の歴史を誇っています。日東駒専の一つとしても有名です。

この記事では、東洋大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。東洋大学への受験を考えている方、成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2024年4月21日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

東洋大学の概要

東洋大学は、「諸学の基礎は哲学にあり」「独立自活」「知徳兼全」という建学の精神のもと、以下の教育理念を掲げています。

引用：東洋大学　建学の理念｜東洋大学公式サイト

上記の内容から、東洋大学はあらゆる価値観を尊重しつつ、物事を深く考えたうえで自律的に行動できる人材を求めているといえるでしょう。

なお、東洋大学は学部・学科ごとに異なるアドミッション・ポリシーを定めています。詳しくは、大学公式ホームページの教育方針（3つのポリシー）をご確認ください。

また、東洋大学には白山キャンパス、赤羽台キャンパス、川越キャンパス、朝霞キャンパスの4つのキャンパスが存在し、キャンパスごとに設置されている学部が異なります。

公式ホームページ：東洋大学
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Instagram：toyouniversity
YouTubeチャンネル：東洋大学 toyouniv

東洋大学の学部別偏差値と難易度（レベル）

Benesseの「マナビジョン」のデータを見ると、東洋大学の偏差値は45～65、大学入学共通テストの得点率は57～86％です（2025年4月21日時点）。

学部ごとの偏差値は以下のとおりです。

学部	偏差値
文学部	54～65
経済学部	52～64
経営学部	55～62
法学部	53～63
社会学部	52～65
国際学部	56～63
国際観光学部	54～62
情報連携学部	50～57
福祉社会デザイン学部	51～59
健康スポーツ科学部	50～59
理工学部	49～55
総合情報学部	51～58
生命科学部	48～55
食環境科学部	50～56

参照：東洋大学／偏差値・入試難易度【2025年度入試・2024年進研模試情報最新】｜マナビジョン｜Benesseの大学受験・進学情報

東洋大学と近い偏差値・難易度（レベル）の大学

ここでは、東洋大学と近い偏差値・難易度（レベル）の大学をいくつか抜粋してご紹介します。

■偏差値の近い大学「文学部」
駒澤大学　文学部（偏差値54～66）
明治学院大学　文学部（偏差値55～65）
専修大学　文学部（偏差値53～62）

■偏差値の近い大学「法学部」
龍谷大学　法学部（偏差値55～62）
愛知大学　法学部（偏差値55～60）
甲南大学　法学部（偏差値53～61）

■偏差値の近い大学「理工学部」
摂南大学　理工学部（偏差値47～54）
国士舘大学　理工学部（偏差値50～52）
中部大学　理工学部（偏差値48～52）

東洋大学入試の特徴と最新の動向

東洋大学では、大学入試の主軸となる一般選抜に加え、多様な才能や適性を評価する総合型・学校推薦型選抜など、多彩な選抜方法が採用されています。特に近年では、全国的な入試改革の波を受け、年内入試における学力評価を重視する動きが加速しており、東洋大学もその最前線に立っています。
ここでは、2025年度の入試情報をもとに、それぞれの特徴と近年の入試トレンドにおける同大学の重要性をご紹介します。

学力テスト形式の年内入試「学校推薦型選抜（公募制）」の導入

近年の東洋大学入試の最大の注目点は、学力試験を重視した年内入試です。
2025年度入試で「学校推薦型選抜 基礎学力テスト型」として話題を呼び、全入学者の約1割を占める人気となりました（2025年度実績）。
その後、東洋大学は2026年度入試（令和8年度入試）よりこれを「総合型選抜 基礎学力テスト型」へと移行し、現在実施していますが、その本質は「年内に基礎学力を測るテストを実施し、合格を決定する」という点にあります。

この入試形式は、高校での評定平均などの制限が緩く、他大学や東洋大学の一般選抜との併願も可能であるため、「学力で勝負したいが、年内にチャンスを掴みたい」と考える受験生から支持を集めました。

東洋大学のこの取り組みは、文部科学省が推進する入試改革の方向性を先取りするものです。従来の総合型・学校推薦型選抜（年内入試）は学力評価が曖昧になりがちという指摘を受け、文科省は2026年度入試から、年内実施の総合型・学校推薦型選抜でも条件付きで学科試験を認める方針を正式に打ち出しました。

東洋大学は、まさに「年内入試で確かな学力を持つ学生を確保したい」という大学側のニーズと、「早く受験を終わらせたい」という受験生側のニーズを、国の新しい方針に沿った形で結びつけた、入試トレンドの最先端をいく大学と言えるでしょう。

参考：朝日新聞「『年内入試に学力試験』文科省が条件付きで容認」より

一般選抜：大学入学共通テスト利用入試

大学入学共通テスト利用入試は、大学入学共通テストの結果から合否を判定する入試方式です。出願期間は前期日程・後期日程①・後期日程②に分かれています。

合否の判定方法は4つ存在し、特定の科目の合計点から合否を判定する「5科目型」「4科目型」「3科目型」と、受験した3科目の中から高得点の2科目の点数をもとに合否を判定する「3科目ベスト2型」があります。

学部・学科ごとの判定方法の詳細については、大学公式ホームページの入学試験要項をご確認ください。

なお、前期日程では特定の英語外部試験のスコアを、英語科目の得点に換算できます。英語外部試験利用制度を活用して英語科目を受験した場合は、高得点の結果のほうが合否判定に採用されます。

一般選抜：一般入試

一般入試は、東洋大学独自の学力試験の結果から合否を判定する入試方式です。全学部で同じ試験問題が出され、受験科目によってはほかの学科（専攻）と併願できます。
試験日が異なる場合は、すべての選抜方法・入試方式と併願可能です（一部除く）。

合否の判定方法には「4教科型」「3教科型」「3教科ベスト2型」の3つがあります。そこから、さらに「均等配点」「英語重視」「最高得点重視」など、多様な方式が用意されています。

また、大学入学共通テスト利用入試と同様に、前期日程のみ英語外部試験利用制度が活用可能です。

一般選抜：多面的評価入試

多面的評価入試は、英語外部試験のスコアや論文、小論文、面接、グループディスカッションなどで合否を判定する入試方式です。一部の学部・学科で実施されます。

詳細を知りたい場合は、大学公式ホームページの入学試験要項をご確認ください。

一般選抜：実技入試

実技入試は、実技試験の結果から合否を判定する入試方式です。福祉社会デザイン学部の人間環境デザイン学科のみで実施され、1時限目で平面構成と解説文、2時限目で立体構成と解説文を行います。

総合型選抜・学校推薦型選抜（公募制）

総合型選抜は生徒の知識・技能や判断力、人間性、学習意欲などを総合的に評価する選抜方法、学校推薦型選抜（公募制）は在籍する高校の学校長に推薦されることで出願できる選抜方法です。

書類審査や面接、小論文、実技試験などが行われ、出願条件は学部・学科（専攻）ごとに異なります。

そのほかの選抜方法

上記以外に、以下のような多様な選抜方法も設けられています。

詳しくは、大学公式ホームページの入学試験要項をご確認ください。

東洋大学の入試科目別の出題範囲とその対策

東洋大学の入試対策をしたいなら、試験問題の特徴や傾向を理解することが重要です。ここでは、一般選抜（一般入試）の試験科目のうち、国語・数学・英語の特徴をご紹介します。

国語の対策と勉強法

国語は大問が3問で、現代文が2問（漢字の書き取り、評論）、古文が1問の構成になっています。試験時間は60分、すべてマークシート方式です。

現代文では、漢字問題のほか空欄補充や脱文挿入、内容説明などの問題が出されます。漢字・語彙などの知識問題は参考書や問題集を用いて、確実に点を取れるように対策しましょう。

評論については、根拠に基づいて正誤を判断する練習が必要です。さまざまな文章を読み、慣れないうちは段落ごとに要約したり、前後の文章のつながりを確認したりするのがおすすめです。

古文では、単語・文法問題や空欄補充、解釈問題、内容説明などが出され、いずれも基礎知識が欠かせません。単語・文法を完璧にマスターしたうえで過去問に取り組み、出題傾向を把握することが大切です。

数学の対策と勉強法

数学は大問が4問（理系では3問の場合あり）で、大問1は小問集合問題、大問2～4は年度によって出題範囲が異なる傾向にあります。試験時間は60分、すべてマークシート方式です。

文系数学と理系数学、どちらも教科書レベルの問題が中心になるため、まずは教科書の問題や基本レベルの問題集を繰り返し解き、基礎を固めます。その後、深く悩まずに解けるようになったら、時間配分を意識しつつ過去問に取り組みましょう。

なお、理系数学では応用問題が出される場合があります。一般的な入試問題ではあまり見かけない問題が出てくることもあるため、過去問から出題傾向を把握し、頻出分野の対策を重点的に行います。

英語の対策と勉強法

英語は大問5問で、長文読解問題（空欄補充や同意表現、内容説明など）が2問、文法や語彙問題（空欄補充・語句整序）が2問、会話文問題（空欄補充）が1問という構成になっています。試験時間は60分、すべてマークシート方式です。

問題数が多く、時間的な余裕はあまりありません。長文読解問題では正確に素早く理解する力が求められるため、まずは短文の読み取りから始め、徐々に文章の長さを長くしていきましょう。

長文を素早く読むには、単語や熟語、文法の理解が必須です。文法や語彙問題でミスをしないためにも、1冊の単語帳を徹底的に学習して完璧にするのが重要です。会話文は過去問や問題集を活用して、頻出表現を押さえておきましょう。

東洋大学試験の概要

ここからは、東洋大学試験の概要を解説します。

出願資格について

東洋大学の出願資格は、選抜方法や学部・学科（専攻）によって異なります。ここでは、一般選抜の出願資格をご紹介します。

一般選抜の出願資格があるのは、「大学入学資格を有する者、または入学年の3月31日までに有する見込者」です。ここでの「大学入学資格」とは、以下を指します。

参照：東洋大学　2025年度　東洋大学　一般選抜　大学入学共通テスト利用入試・一般入試・多面的評価入試・実技入試　入学試験要項　【新教育課程履修者用】（PDF）

一部の入試方式では、上記に加えて自身の英語能力を客観的に証明する必要があります。詳細は、大学公式ホームページの入学試験要項をご確認ください。

入試日と出願の受付期限

東洋大学の入試日および出願の受付期間は、選抜方法や入試方式によって異なります。そのため、ここでは2025年度における一般選抜（一般入試）の日程をご紹介します。

参照：東洋大学　2025年度　東洋大学　一般選抜　大学入学共通テスト利用入試・一般入試・多面的評価入試・実技入試　入学試験要項　【新教育課程履修者用】（PDF）

入試科目や配点

東洋大学の入試科目や配点は、選抜方法や学部・学科（専攻）、入試方式によって異なります。ここでは、2025年度の一般選抜（一般入試）の中から一部をご紹介します。ほかの入試科目や配点について知りたい方は、大学公式ホームページの入学試験要項をご確認ください。

＜文学部　哲学科　一般前期3教科　均等配点（1回目）＞

＜理工学部　機械工学科　一般前期3教科　均等配点（1回目）＞

参照：東洋大学　2025年度　東洋大学　一般選抜　大学入学共通テスト利用入試・一般入試・多面的評価入試・実技入試　入学試験要項　【新教育課程履修者用】（PDF）

出願者数や合格者のデータ

東洋大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここで取り上げるのは2024年度の一般選抜（第1部）のデータです。

参照：東洋大学　入試データ｜TOYO COMPASS 2024 TOYO UNIVERSITY REPORT

東洋大学の受験料と学費目安

東洋大学の一般選抜の入学検定料は、出願数によって異なります。

大学入学共通テスト利用入試の場合、1出願・2出願ともに一律20,000円、3出願目以降は1出願につき10,000円です。一般入試・多面的評価入試・実技入試のいずれか、かつ同一試験日の場合、1出願・2出願ともに一律35,000円、3出願目以降は1出願につき20,000円です。

大学入学共通テストの検定料は、3教科以上で18,000円となっています。

また、入学金や授業料は学部・学科（専攻）ごとに違いがあります。例えば、経済学部・経営学部・法学部の入学金は250,000円で授業料は790,000円、理工学部の入学金は250,000円で授業料は1,090,000円です。

そのほかに一般施設設備資金がかかり、学部・学科（専攻）によっては実験実習料や教育充実料も必要になります。

詳細は、東洋大学入試情報サイトの納付金（学費等）・奨学金をご確認ください。

東洋大学卒業後の進路

東洋大学の2023年度卒業生のデータを見ると、就職率は文系学部のほうが、進学率は理系学部のほうが高い傾向にあります。最も就職率が高かったのはライフデザイン学部で99.6％、最も進学率が高かったのは生命科学部の30.3％でした。

就職先の業種は、全体の20.5％が情報通信業、13.5％が卸・小売業、8.5％が製造業です。

学部別の就職率や具体的な就職先を知りたい方は、東洋大学 TOYO COMPASS 2024 TOYO UNIVERSITY REPORTの就職データをご確認ください。

東洋大学が気になった人はオープンキャンパスや入試説明会へ

東洋大学に興味がある方は、オープンキャンパスや入試説明会へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

東洋大学のオープンキャンパスは事前予約制です。毎年夏頃に開催され、2024年度は8月23日（金）と24日（土）に行われました。オープンキャンパスでは、キャンパスツアーや学部・学科紹介、入試説明会をはじめとするさまざまなプログラムが用意されています。

開催日の1ヵ月ほど前から予約受付が開始されるため、参加を検討している方は東洋大学入試情報サイトをチェックしておきましょう。

東洋大学に合格するための勉強方法

ここからは、東洋大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

東洋大学に入るにはどのような対策をすればいい？

東洋大学の偏差値は45～65、大学入学共通テスト得点率は57～86％です。難易度は学部・学科によって異なりますが、近年、日東駒専が難化傾向にあることも影響し、標準～やや難レベルといえます。

東洋大学の一般入試では基礎知識を必要とする問題が多く出されるため、いずれの教科も基礎を徹底的に固めることが重要です。教科書レベルの内容を深く理解したら、過去問や問題集で多くの演習問題を解き、応用力を身につけます。

受験期の過ごし方と勉強のコツ

高校3年生の1年間は、合否を左右する重要な時期です。やみくもに勉強しても、時間を無駄にしてしまったり、苦手分野を残したまま本番に挑むことになったりしてしまう可能性があるでしょう。

時間を有効に使うためにも、以下のような1年間のスケジュールを立て、計画的に受験勉強に取り組むことをおすすめします。

東洋大学を目指すなら予備校を使って入試対策をしよう

東洋大学への合格を目指すにあたって、独学での受験勉強は可能ではあるものの、継続する意志や十分な情報収集力がないと厳しい場面も出てきます。そのため、学習計画を立てるのが苦手な方や効率的に勉強を進めたい方は、予備校の利用がおすすめです。

予備校ではプロの講師のサポートが受けられるうえに、入試に関する最新情報を把握できます。解き方がわからない問題が出てきた場合はすぐに相談できる環境であるため、苦手分野を克服しやすいのもメリットです。

ただし「予備校に通えば安心」と考えるのは禁物です。授業を受けただけですべて理解した気になってしまう可能性があるほか、徐々に授業についていけなくなることも考えられます。

特に生徒数の多い大手予備校の場合、わからない箇所があったら自分から質問するなど、積極的に取り組める方でないと十分な効果が得られないかもしれません。

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業にありがちな欠点をカバーできるのが、四谷学院独自の「ダブル教育」です。以下では、ダブル教育の2つのポイントをご紹介します。

科目別能力別授業

多くの予備校では、入塾テストの結果や志望校によってクラス分けをします。それに対し、四谷学院の科目別能力別授業は、科目ごとのレベルに合わせて「基礎クラス」「選抜クラス」といったクラス分けを行うのが特徴です。

これにより、授業についていけなくなったり、内容が簡単すぎたりする心配がなく、効率的に理解力を伸ばせます。

55段階個別指導

科目別能力別授業で得た理解力を解答力につなげるのが、55段階個別指導です。

55段階個別指導では、過去の入試問題を分析して作成した55テストを通じて、解答の仕方が不完全なところや理解が不足しているところをチェックします。チェックした箇所については、プロの講師がその場で解説するため、着実に解答力を高められます。

東洋大学に合格するには丁寧に解く力が重要！

【東洋大学の入試概要】

• 多様な選抜方法・入試方式があり、一般選抜だけでも大学入学共通テスト利用入試、一般入試、多面的評価入試、実技入試の4つに分かれている
• 難易度は学部・学科（専攻）によって異なるが、全体的に見ると標準～やや難レベル

【東洋大学の入試データまとめ】

• 一般選抜（第1部）の倍率は2.2～4.3倍（2024年度）

【勉強方法まとめ】

• 徹底的な基礎固めが重要
• 過去問を活用して出題傾向を把握する

東洋大学の難易度は標準～やや難レベルで、問題の多くは基礎知識を必要とします。そのため、教科書などを用いて徹底的に基礎固めをすることが大切です。ミスなく解ける状態を目指しましょう。

四谷学院のダブル教育では、自分のレベルに合った指導で着実に理解力・解答力を伸ばせます。気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2025年4月21日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

失敗しない予備校選びは説明会・相談会参加が重要！

志望校合格を叶えるためには、自分に合った予備校選びが大切です。口コミやパンフレット、インターネットのみでは得られる情報に限りがあるため、実際に説明会・相談会へ参加し、自分の目で確かめましょう。

以下の記事では、説明会・相談会に参加する際にチェックすべきポイントや、不安の解消法などを解説しています。ぜひ参考にしてください。

予備校の入学説明会って何をやるの？どうやって参加する？