こんにちは!四谷学院 受験コンサルタントチームの伊達です。
大学のパンフレットやWebサイトを見ていると、「就職率99%」「就職率100%」といった数字を目にすることがあります。
志望校を探している高校生にとっては、「就職のサポートが手厚いんだ」と、とても安心できる数字に見えますよね。
ただし、就職率は「卒業生のうち何%が就職したか」を表す数字ではありません。

数字の意味を知っておくと、大学ごとの就職実績をもっと正確に見ることができます。
今回は、志望校を考えるうえでの就職率の見方を確認していきましょう。
「就職率99%」の分母は卒業生全員ではない
文部科学省では、「就職率」を就職希望者に占める就職者の割合としています。
つまり、
就職者数 ÷ 就職希望者数
で計算される数字です。
たとえば、卒業生が100人いる大学を考えてみましょう。
そのうち80人が就職を希望し、79人が就職した場合、就職率は79÷80で約98.8%になります。

このとき、大学院への進学など、就職以外の進路を希望した人は、そもそも就職希望者の分母には入りません。
そのため、「就職率99%」を見て、「卒業生100人のうち99人が就職している」と考えるのは正確ではないのです。
99%という数字だけで「就職に強い」とは判断できない
もちろん、就職を希望した学生の多くが就職できていることは大切な情報です。
ただ、99%という数字だけで、その大学が「就職に強い」と判断するのは難しいでしょう。
文部科学省と厚生労働省が2026年5月に公表した調査では、2026年3月卒業者の大学生の就職率は98.0%でした。
国公立大学は97.9%、私立大学は98.1%となっています。
なお、この調査は、大学・短期大学・高等専門学校・専修学校の計112校から抽出した6,250人を対象に行われています。
この調査では、大学生の就職率は98.0%と高い水準になっています。
そのため、「99%だから、ほかの大学より圧倒的に就職に強い」とまでは言えません。
大切なのは、数字の高さだけではなく、その中身を見ることです。
「実就職率」を掲載している大学もある
大学によっては、「就職率」とは別に「実就職率」を掲載していることがあります。
たとえば名城大学では、就職率を「就職者数÷就職希望者数」、実就職率を「就職者数÷(卒業者数-大学院進学者数)」として、両方の数字を公開しています。
2026年卒の経営学部では、就職率99.7%に対して実就職率98.1%でした。
また、外国語学部では、就職率99.2%に対して実就職率95.2%となっています。
どちらか一方が正しいという話ではありません。
分母が違えば数字も変わります。
大学によって掲載している指標や算出方法が異なる場合もあるため、「何を基準に計算した数字なのか」を確認することが大切です。
就職先は「有名企業があるか」だけで見ない
就職実績を見るときは、就職率と一緒に「主な就職先」も確認してみましょう。
ただし、有名企業の名前が並んでいるかどうかだけで判断するのもおすすめできません。
確認したいのは、たとえば次のような点です。
- 自分が興味のある業界への就職実績があるか
- 学びたい学部・学科ではどのような進路が多いか
- 民間企業だけでなく、公務員・教員・大学院進学などの実績はどうか
大学全体では幅広い企業への就職実績があっても、自分が志望する学部・学科では、進路の傾向が異なることもあります。
大学全体の数字だけではなく、できれば学部・学科別のデータまで確認してみましょう。
就職率は「大学選びの答え」ではなく判断材料の一つ
大学を選ぶとき、卒業後の進路を考えることはとても大切です。
だからこそ、就職率の数字もしっかり活用できるとよいでしょう。
ただ、「99%だから安心」「100%だからこの大学にしよう」と数字だけで判断するのは避けたいところです。
計算方法、実際の就職先、学部ごとの進路、大学院への進学状況なども合わせて確認しましょう。
志望校を調べるときは、偏差値や知名度だけではなく、入学後に何を学び、その先にどんな進路があるのかまで見る。
その視点が、自分に合った大学を選ぶための大きなヒントになります。
就職実績も含めて志望校選びに迷ったら四谷学院へ
就職率や主な就職先まで調べてみると、大学ごとの特徴が見えてくる一方で、「この大学は本当に自分に合っているのかな」「就職実績と学びたい内容のどちらを重視すればよいのだろう」と迷うこともあります。
志望校を考えるときは、就職率の数字だけではなく、自分が学びたいことや将来やりたいこと、その大学で目指せる進路まで含めて考えることが大切です。
四谷学院では、受験コンサルタントが一人ひとりの希望を聞きながら、志望校や学部選びについても一緒に考えていきます。
大学の就職実績を調べているものの、どの情報を重視すればよいのかわからない、なかなか志望校を絞れないという方は、ぜひ個別相談会にお越しください。
「就職率が高いから」という理由だけで決めるのではなく、「大学で何を学び、その先にどんな進路を目指したいのか」まで整理しながら、自分に合った志望校を見つけていきましょう。







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