
こんにちは!四谷学院の奥野です。
受験勉強の最中に「集中力が続かない」と感じた経験がある方も少なくないでしょう。一方で集中力は、環境を整えたり意識の持ち方を工夫したりすることで高められます。
この記事では、集中力を高める12の方法と、親ができるサポート、集中力を低下させる4つの原因について解説します。



目次
受験勉強の集中力を高める!勉強に集中する方法12選

集中力を高めるために、特別なトレーニングや難しい習慣を取り入れる必要はありません。身近な行動や環境の工夫だけで、集中しやすい状態を作ることが可能です。
ここでは、だれでも取り組みやすい集中力アップに効果的な12の方法をご紹介します。
睡眠をしっかり取る
集中力を高めるにはさまざまな方法がありますが、疲労や体調不良の状態では十分な効果を得ることができません。集中力を高めたいときは、まずしっかりと睡眠を取り、体調を整えることが重要です。
睡眠不足が続くと、集中力だけでなく、判断力や記憶力なども低下します。そのため、毎日8~10時間ほどの睡眠時間を確保し、なるべく同じ時間に就寝・起床することが大切です。
生活リズムが整えば日中に眠くなることが減り、脳のパフォーマンスを良好な状態に保てるようになるでしょう。
さらに、睡眠不足はストレスやイラつきなどの精神面にも影響をおよぼします。気持ちを落ち着けて集中したいときは、勉強前に短時間の仮眠を取って、脳をリフレッシュさせるのもおすすめです。
勉強する場所を変える
以下のような、勉強する環境が原因で集中力が途切れるケースもあります。
- 家族の声やテレビの音などがする場所
- 気が緩み、怠けてしまう場所
- ベッドやクッションが近くにあり、寝転びたくなる空間 など
人の話し声が気になる方には、図書館がおすすめです。図書館では私語が基本的に禁止されているため、比較的静かな環境で勉強できます。一方、多少雑音があるほうが集中しやすい方は、カフェがよいでしょう。
また、一人で勉強しているとつい気が緩んでしまう方は、予備校や塾の自習室など、人目がある環境を利用するのが効果的です。
勉強する環境を整える
勉強に関係のない物が視界に入ると、気が散って集中しにくくなります。スマートフォンやマンガ、趣味のフィギュアなどは、できるだけ机の上に置かないようにしましょう。
目に入ると誘惑される物が部屋にある場合は、勉強中だけでも見えないように布で隠すのも効果的です。
また、机まわりだけでなく、普段からこまめに部屋を掃除しておくことで、集中しやすい環境になります。
家族や友人に協力を仰ぐ
家族からの声かけや友人からのLINEなど「人」による誘惑に弱い方は、自分の予定を周囲と共有して、協力をお願いするのがおすすめです。
とはいえ、一日の予定をすべて教える必要はありません。「今から暗記科目の勉強をするから、20時まで声をかけないで」「今日は忙しいけれど、明後日なら会えるよ」など、勉強前に一言伝えるだけで十分です。
このように、自分から積極的に予定を共有・宣言しておけば、学習中に声をかけられることは少なくなるはずです。さらに、無視しているような罪悪感も減り、精神的なストレスも感じにくくなるでしょう。
勉強の習慣化と独自ルーティンを作る
集中力を高めるには、勉強を日常生活の一部として習慣化するのがおすすめです。まずは、1~2週間など期間を決めて、短時間でよいので毎日少しずつ勉強を続けてみてください。
一定期間継続したあとに、あえて勉強をやめてみると、勉強しないことに違和感や焦りを覚えるようになるはずです。
こうした感覚が芽生えたら、勉強が「当たり前の行動」として定着し始めている証拠といえます。習慣化が身につけば、1日8時間といった長時間の勉強も、以前ほど負担に感じなくなるでしょう。
さらに習慣化を定着させるには、自分なりのルーティンを取り入れるのが効果的です。例えば、「毎朝6時に勉強を始める」+「開始前にコーヒーで眠気を覚ます」のように、勉強前の行動と時間帯をあらかじめ決めておくことで、よりスムーズに集中できるようになります。
一日にやることを決める
その日に取り組む内容は、あらかじめ決めておきましょう。ゴールが明確になることで、「終わらせよう」と意識が働き、集中しやすくなります。
また、勉強中はタイマーで時間を計るのも効果的です。時間を区切って取り組むことで、集中力が持続しやすくなるだけでなく、試験本番の時間配分に慣れるようになるでしょう。
休憩を適度に取る
長時間勉強を続けると、疲れから集中力が切れてしまうことがあります。そんなときは無理せず、軽食を取ったり、ストレッチをしたりして、適度に休憩を取りましょう。
眠気で集中できない場合は、30分以内の仮眠を取るのもおすすめです。ただし、15時以降もしくは30分以上眠ると、逆に集中力が低下したり、夜の睡眠に影響が出たりすることがあるため注意が必要です。
軽く運動する
机に向かっても「頭が動かない」「手が止まる」と感じるときは、軽く体を動かすのがおすすめです。運動は気分転換になるだけでなく、脳の活性化によって集中力を高める効果も期待できます。短時間の散歩や軽い筋トレなど、手軽にできる運動を取り入れてみましょう。
スウェーデンのヨンショーピング大学の研究では、勉強前にわずか2分間の運動を行うだけで、集中力や記憶力が向上することが明らかになっています。軽くても激しくても、運動の効果は最大2時間続くとされています。
集中力の上がる食事を意識する
勉強前に少量の糖分を摂取すると、脳にエネルギーが行きわたり、集中しやすくなります。さらに、咀嚼により脳が活性化し集中力が高まることがわかっているため、軽いおやつを用意しておくとよいでしょう。
とはいえ、炭水化物の多いお菓子を一度にたくさん食べたり、満腹になるまで食事したりすると、血糖値の急変で眠気を招くことがあります。
眠くなりやすい人は、カフェインを含むコーヒーや紅茶、緑茶などを取り入れるのがおすすめです。
ただし、砂糖の多い飲み物は血糖値を乱しやすいため、ひかえめにしましょう。カフェインの摂りすぎも、短期的な記憶力の低下や脳疲労を招くおそれがあるため、注意が必要です。
好きな音楽を聴く
音楽を聴きながら勉強することで、周囲の雑音を遮断し、集中しやすくなる場合があります。特に、ヒーリングミュージックやお気に入りの曲は、脳をリラックス状態に導く効果が期待され、集中力を高めるのに役立ちます。
勉強を始める前に好きな音楽を聴くことで、気持ちを整え、スムーズに勉強モードへ切り替えやすくなるでしょう。
ただし、歌詞のある曲は、言葉が気になって逆に集中しづらくなる場合もあります。そのようなときは、雨音や小川のせせらぎなどの自然音を取り入れるのがおすすめです。
細かい目標を定める
大きな目標を持つことは大切ですが、スケールが大きすぎると、かえって集中力が続かなくなることがあります。そこで効果的なのが、小さな目標をこまめに設定することです。短時間で達成感を得られることで、集中力を維持しやすくなります。
例えば、「まずは30分勉強に集中する」「午前中に問題集を○ページ進める」など、達成しやすい目標を立ててみましょう。
また、あらかじめ勉強する時間を決めておくことで、より集中しやすくなります。
科目に合わせて勉強する時間帯を分ける
脳の働きは一日を通して変化するため、時間帯に応じて勉強する科目を工夫することで、効率よく学習を進められます。
朝は、一日の中でも脳が働きやすい時間帯です。脳のコンディションが整っているため、数学や理科など、論理的な思考力が求められる科目に取り組むのがおすすめです。
午後は、アドレナリンやドーパミンの分泌が活発になる時間帯です。集中力が持続しやすいため、英語や国語など、読解を中心とした科目を勉強するのに向いています。
夜は記憶の定着に適しており、暗記系の勉強に最適です。ただし、夜遅くまで勉強をすると寝つきにくくなる場合があるため、就寝時間には注意しましょう。
子どもが勉強に集中するには親のサポートも大事
家庭環境や家族の言動は、子どもの学習意欲に大きく影響します。子どもが勉強に集中できるようにするためには、親の理解やサポートが欠かせません。
ここからは、子どもの集中力を高めるために、家庭でできるサポートを2つご紹介します。
子どもと同じように勉強をする
親も一緒に勉強や読書に取り組むことで、子どもは勉強に対して前向きな印象を持ちやすくなります。また、子どもの質問や相談に耳を傾けたり、一緒に調べたりする姿勢を見せることも大切です。
こうしたかかわりは、子どもが意欲的に勉強へ取り組み、集中力を高めることにつながります。
集中できる環境を作る
子どもが集中して勉強へ取り組めるように、環境を整えることも親にできるサポートの一つです。
文部科学省の学校環境衛生基準では、学習に適した室内環境として「気温17~28度」「湿度30%~80%」を推奨しています。季節や天候に合わせてエアコンや加湿器を活用し、子どもが集中しやすい環境作りを心がけましょう。
受験勉強に集中できない4つの原因
勉強に集中できない原因は、環境や気持ちの問題が関係している場合があります。ここでは、集中できない場合によくみられる4つの原因をご紹介します。
「物」の誘惑に負けてしまう
視界にスマートフォンやゲーム、マンガ、雑誌などが入ると集中力が途切れて、つい手が伸びてしまうことがあります。こうしたアイテムは一度手に取ってしまうと、よほど強い意志がなければ手放すのが難しくなるでしょう。
とはいえ、これらは片づけようと思えばすぐに片づけられる「小物」です。あらかじめ目に付かない場所にしまっておくだけでも、集中力の妨げを減らすことができます。
一方でより厄介なのが、簡単には片づけられない「大物」や「家族で共有している物」です。
例えば、部屋にベッドや大きめのクッションがあると、つい横になり、そのまま眠ってしまうこともあります。また、場所を変えてリビングなどで勉強しても、台所に置かれたスイーツやスナック菓子の誘惑に負けてしまうかもしれません。
このように、勉強に集中するには、まず「物」による誘惑をできるだけ排除することが大切です。
「人」の誘惑に負けてしまう
「人」も、集中力を妨げる大きな原因の一つです。
家族から声をかけられたり、兄弟や友達から遊びに誘われたりすると、気が散ってしまう場合があります。そして、一度気が緩んでしまうとなかなか勉強に戻れず、そのまま時間が過ぎてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
あまり頻繁に勉強を中断されると、集中力が途切れるだけでなく、人間関係に悪影響をおよぼすこともあります。
勉強に集中しながら良好な関係を保つためには、勉強中は声かけを控えてもらうなど、ルールを決めておくのがおすすめです。あらかじめ協力をお願いすることで、勉強に集中しやすい環境を整えやすくなるでしょう。
勉強に飽きてしまう
長時間勉強を続けていると、どうしても飽きてしまい、集中力が切れやすくなることがあります。
特に、同じ教科や問題ばかり取り組んでいると、気が散りやすくなるものです。その結果、スマートフォンやテレビ、家族との会話など、身の回りの誘惑に意識が向いてしまうこともあるでしょう。
飽きを感じたときは、勉強する場所を変えたり、休憩を取ったりして、リフレッシュを図るのがおすすめです。
勉強できる精神・健康状態ではない
何をしても集中力が続かないときは、精神的なストレスや体調不良が影響している可能性があります。
例えば、部活動で疲れが溜まっていたり、前日の夜更かしで睡眠不足だったりと、そもそも勉強に集中できるコンディションではないこともあるでしょう。また、風邪気味だったり胃腸の調子が悪かったりする状態では、集中できないのも無理はありません。
そのほかに「先生に注意されて気分が落ち込んでいる」「成績が下がって不安を感じている」など、メンタル面が不安定なときも集中力は低下しがちです。
このように、心と体の健康は集中力に直結します。調子が悪いときは無理をせず、十分に休養を取り、心身の状態を整えることが大切です。
まとめ
勉強に集中できないときは、その原因に向き合い、今回ご紹介した集中力を高める方法を実践してみてください。また、子どもの集中力を高めるために、保護者がサポートをすることも効果的です。
自宅で集中力が続かない場合は、予備校や塾を活用して、人目がある環境に身を置くこともおすすめです。
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