こんにちは。四谷学院 受験コンサルタントチームの相川です。
最近、よく生徒や保護者の方からこんな質問を受けます。
「自宅での勉強と、自習室での勉強、どちらが効率がいいんでしょうか?」

答えから言ってしまうと、どちらにも「メリット」はあります。
ですが、毎年たくさんの受験生を見ていて思うのは、
伸びている生徒ほど、環境を「使い分けている」。
そして、最終的には「自習室を中心にした学習リズム」を確立している。
ということです。
今回は、自宅学習と自習室について、それぞれの特徴を整理しながら、成績が伸びる勉強環境の選び方をお伝えします。
目次
自宅学習の特徴
まずは、「自宅での勉強」について見ていきましょう。

✅ 自宅学習のメリット
① 通学時間が必要なく、すぐに勉強を始められる
一番のメリットは、時間を節約できるという点でしょう。
思い立ったらすぐに勉強を始められるわけですから、ほかのどんな環境よりもその点では優れていると言えます。
② 自分のペースでリラックスして学習を進められる
疲れた状態で勉強を続けても、思ったような効果を得ることはできません。
自宅であれば、気分転換に立ち上がったり、好きな飲み物でリフレッシュしたりと、自由に切り替えができるのも利点です。
③ 周りに妨げられることが少ない
テスト中などもそうですが、「隣の人の貧乏ゆすりが気になる」「鼻をすすっている音がずっと聞こえて集中できない」という経験をしたことがある人も多いでしょう。
自宅であれば、家族に協力を依頼して理想的な学習環境をつくることができるかもしれません。
⚠️ 自宅学習の注意点
① 誘惑が多い
今の高校生にとって、一番魅力的なものとも言えるスマホが触れてしまう状況は、我慢するのが大変かもしれません。
また、眠くなってきたときにベッドが目に入ると、「少しだけ横になろう」と意志が揺らいでしまうことも。
「勉強するための環境」でないからこそ、勉強の邪魔をする誘惑は多いでしょう。
それを不安に感じ、自習室を選ぶ高校生が近年増えています。
勉強を始めるというスイッチがなかなか入らず、結果として勉強時間が減ってしまうというケースも珍しくありません。
② 緊張感がなくなり、だらけやすい
周りの視線がないことで、かえって集中が続かないという人も多いです。
自然と姿勢が崩れてしまい、「勉強に集中する状態」ではなくなってしまうんですね。
スポーツなどでもよく耳にしますが、実力を発揮するためには、ほどよい緊張感が必要なのです。
③ 一緒に勉強をがんばる人がいない
がんばっている人を見て、「自分もやらなければ!」と気合いが入ることもありますよね。
自宅学習では、このきっかけがないため、自分自身をひとりで鼓舞し続けなければいけません。
最近では「通話しながら勉強する」という人も増えているようですが、そちらばかりが気になって集中が途切れてしまうのも良くないでしょう。
自習室の特徴
一方で、「自習室を利用した勉強」には、どのような特徴があるでしょうか。

✅ 自習室のメリット
① 周りの受験生の存在が刺激になる
特に、まだ受験本番が先である高校1・2年生にとって、受験生の勉強風景を見ておくのは大事なことでしょう。
「自分もこれくらい集中してやらないといけないんだな」「いつ来てもあの人自習室で見かける!」と、やる気になるスイッチを押してもらえたという声が多いのです。
もちろん、友人と一緒に来て、お互いに遠目でがんばっている姿を見ても、やる気はアップしますよね。
② スマホや雑音から離れられる
誘惑に弱い人は、その原因を断ち切ってしまうことが一番楽な解決法です。
電話がかかってきても、SNSの通知が来ても、気づけないような状態にしてしまえば問題ありません。
また、保護者から『勉強しているの?』と聞かれるのがプレッシャーだという人もいますよね。
「勉強するための場所に行っている」ということがわかれば、安心してもらえるでしょう。
それが習慣化することで、自然と勉強することが当たり前のようになってきますよ。
③ 先生に質問できる
予備校や塾の自習室であれば、最大のメリットは、疑問点を先生に質問できるという点でしょう。
ただ場所を貸し出しているだけの自習室とは異なるので、選ぶときは注意が必要です。
勉強の効率を最大化するには、「わからないところをそのままにしない」ことが大切です。
自宅で勉強していて、「明日先生に聞けば良いや」と思っていたけれど、面倒になってやめてしまったことはありませんか?
「後でまとめて調べよう」と思っていたのに、忘れてしまっていたことはないでしょうか。
すぐに疑問点を解決してもらえるかは、あなたの学力を上げるうえで非常に重要なことなのです。
⚠️ 自習室の注意点
① 自分で環境を選べない
自習室では、必ずしも自分にとって最適な環境が整っているとは限りません。
モチベーションを高めてくれるような人と一緒に学べれば理想ですが、逆に「貧乏ゆすり」や「筆記音」など、周囲のささいな動きや音が気になって集中できないこともあります。
特に、誰でも自由に出入りできるフリースペースでは、静かさやマナーが保証されていないことも。
そのため、信頼できる予備校や塾の自習室のように、一定のルールと管理がされている場所を選ぶ方が安心です。
気になる場合は、一度見学して自分の目で確かめておくと良いでしょう。
② 音読や精読ができない
多くの自習室では、私語厳禁が基本ルールとなっています。
そのため、音読・精読・シャドーイングといった「声を出す学習」はできません。
こうした学習を取り入れたい場合は、自習室では問題演習や復習などの静かな作業に集中しましょう。
音読系の勉強は帰宅後にルーティン化して取り組む、というようにメリハリをつけるのがコツです。
最終的には「自習室中心」の生活になる受験生がほとんど

受験本番が迫る秋〜冬にかけて、成績が上がっていく生徒ほど、自習室を「学習の拠点」にしている傾向があります。
朝イチから予備校に行って、夜まで勉強する「集中力」が身についた
毎日のスケジュール管理が自然とできるようになった
周りの受験生と、ほどよい緊張感を持って学べるので学習が捗った
これは単なる「勉強場所の違い」ではなく、「勉強を中心とした生活リズム」が整っている状態だと言えます。
その流れにうまく乗っていくことで、大きく成長することができるでしょう。
伸びる生徒に共通する「使い分け方」
実は、成績がぐんと伸びる人ほど、自宅と自習室の使い分けがとても上手です。
たとえば…
暗記科目やリスニングは登校前に自宅で行う。
記述問題や長文読解、過去問演習は自習室で集中して取り組む。
疲れている日は自宅で軽めの復習だけは欠かさない。
といったように、勉強の目的に合わせて場所を選ぶ工夫をしています。
学習環境だけでなく、戦略的な「使い方」がカギを握っているんですね。
まとめ「勉強効率を高める「最適な場所」とは」
自宅学習と自習室、どちらが良いかは一概に言えるものではありません。
「どちらか一方」ではなく、どのように「使い分ける」か…が大切なのです。

📌 自宅と自習室の比較
| 自宅学習 | 自習室 | |
|---|---|---|
| ✅ 向いている学習 | 暗記・軽い復習 | 記述・演習・集中学習 |
| ✅ メリット | リラックスできる/移動がない | 集中力UP/習慣化しやすい |
| ⚠️ 注意点 | 誘惑が多い/集中が続かない | 通う手間/音に注意が必要 |
| 💡 ポイント | 上手に使えば効率的 | 「生活リズム」に組み込むべし |
最適な学習環境が欲しい場合はどうすれば?
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『百聞は一見に如かず』、周囲の声も大事ですが、優先すべきはあなた自身がどう感じたかです。
なんとなくで決めるのではなく、後悔のない選択をしてください。
全国の校舎で、お待ちしています!





