こんにちは、受験コンサルタントの田中です。

「どの模試をいつ受ければよいのか」と、高校生からよく質問を受けます。
高3になれば模試は当然受けるものとして意識されますが、高2の段階では
「自分にはまだ早いのでは?」「成績が悪かったら落ち込むだけでは?」と不安に感じる人もいるかもしれません。
今日は、「高校2年生が模試を受ける意味」について考えてみましょう。
目次
模試を受ける意味
高2の模試には、高3以降の受験勉強を左右する重要な役割があります。
ここでは、模試を受ける意味について、3つの観点から解説していきます。
理由1:現時点の「立ち位置」がわかる
模試を受験することで、全国の同学年のなかで、自分がどの位置にいるかを客観的に知ることができます。
学校の定期テストでは、学校内の順位しかわかりません。
しかし、模試では全国規模の偏差値・順位・志望校判定が出ます。
つまり、自分の実力を正確に把握できる唯一のチャンスが、模試なのです。
模試の種類は色々ありますが、一般的にこのような情報を得ることができます。
■時間配分や問題への取り組み方
■志望校との距離感(A〜E判定)
「今のままで志望校に届くのか?」「あとは何を補う必要があるのか?」を知ることで、目標と現実の差を可視化できます。
理由2:「本番の形式」に慣れることで実力を発揮できる
模試は、受験本番と同じ形式で行われます。
時間・問題数・マークシートなど、環境に慣れるには回数を重ねることが大切です。
高2のうちから模試に触れておくことで、失敗を防ぐことができるでしょう。
模試では、以下のような力を養うことができます。
■問題を飛ばすか、粘るかの判断力
■長文や複雑な設問に対する集中力
■ケアレスミスをなくす
こうした「試験慣れ」は模試を通すことで効果的に身につけることができます。
特に共通テスト型模試は、思考力や処理力が問われるため、一朝一夕で対応できるものではありません。
早いうちから模試に慣れておくことで、高3になってから慌てることもなく、試験にも自信を持って臨むことができます。
理由3:学習の「優先順位」が見えるようになる
模試を受けると必ず成績表が返ってきます。
そこでは詳しいデータ分析がされており、科目ごとに各単元の得点データや設問別の正答率がわかります。
これにより、自分がどの単元を優先的に学習すべきかが明確になります。
たとえば
数学の応用問題は解けるが、計算ミスが多い → 計算力強化が必要
国語の漢字や熟語で点が取れない → 漢字や熟語の知識面を増強
このように、模試の結果を分析することで「これから何を優先して学ぶべきか」が見えてきます。
高2の段階でこうした視点を持てることが、受験生になってからの伸びにつながります。

よくある誤解:「点が悪いと落ち込むから受けたくない」
「模試は朝から行かないといけないし、緊張してしまう。」
「まだ受験まで時間もあるし、点数が悪かったら落ち込んで勉強のやる気がなくなっちゃうかも。」
「先生、模試って受けなきゃダメですか?」
このように思っている人も多いのではないでしょうか?
たしかに、模試の結果はときに厳しい現実を突きつけてきます。
しかし、それは「今の自分の状態」であって、約束された未来の結果ではありません。
模試の点が悪かったということは、「今のうちに対策できる課題がある」と気づけたということ。
むしろ高2でそれに気づけたこと自体が、大きな成果なのです。
特に高2の模試では、点数や判定は2の次、3の次です。
大事なのは「これからどう勉強していくか」ということですからね。
まとめ:高2模試は「合格戦略のスタートライン」に立つためのツール
模試の目的は、高得点をマークすることではありません。
自分の課題を発見し、それを学習計画に反映させることこそが、一番大切です。
受験は、自分の弱点や必要なことに「早く気づいた人」が有利です。
模試というのは、その気づきを与えてくれる貴重なツールだと覚えておきましょう。
・自分の立ち位置の確認
・経験を積むことによる試験慣れ
・学習内容の優先順位の整理
→高3になってからの「逆転合格」に向けた土台づくり!
模試で大事なことがもう1つ。
それは受けっぱなしにしないことです。
四谷学院では「模試の活用」についても指導を行っています。
模試の解き直しや分析指導、科目別の優先順位づけや志望校との距離を縮める個別対策についても、受験コンサルタントがアドバイスしていきますよ。
模試の活用がうまくできない人こそ、四谷学院の「わかる」から「できる」へのサポートを活用してください。




