兵庫県立大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

大学受験情報
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兵庫県立大学は、兵庫県神戸市・姫路市・明石市・淡路市・豊岡市・赤穂郡に9つのキャンパスを構える公立大学です。2004年に神戸商科大学、姫路工業大学、兵庫県立看護大学の3大学が統合して開学しました。

6つの学部と9つの学科があり、加えて9つの大学院研究科、5つの附置研究所、5つの全学機構があります。

また、兵庫県立大学は文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」に認定されており(2028年3月31日まで)、情報技術を使いこなすための知識や、セキュリティの知識を身につけるためのプログラムを開講しているのも特徴です。

この記事では、兵庫県立大学の入試問題の特徴や難易度、合格に向けた効率的な勉強方法について解説します。

※本記事に記載されている情報は2025年4月14日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

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兵庫県立大学の入試問題で問われる能力

兵庫県立大学が求める学生の人物像について解説します。

兵庫県立大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

兵庫県立大学は「育成する人材像」として以下を掲げています。


豊かな人間性と公共の精神とともに、幅広い教養や専門知識・技能を含めた課題探究能力とグローバル・リテラシー(国際対話能力)を備えた、兵庫県をはじめとする地域や国際社会で活躍できる創造力と自律性を有する人材の育成をめざす。
引用:兵庫県立大学 教育研究上の目的・三つのポリシー等|兵庫県立大学 University of Hyogo

また、アドミッション・ポリシーでは、以下の資質を持つ学生を求めているとしています。


求める学生像
①兵庫県立大学の各学部・研究科の理念と教育(目標・内容)を十分に理解している人
②次代を担う、社会に貢献する等の目的意識を持って自らの能力を伸長しようとする勉学意欲にあふれた人
③論理的思考や表現力など、志望する専門分野にふさわしい適性を有する人

知識・技能
①学部においては高等学校卒業レベル、研究科においては学士課程修了レベルの幅広い知識と教養を身につけている
②学部においては各学部の一般入試の出題教科(大学入学共通テスト・個別学力検査)を履修し、基礎的な知識を身につけている。研究科においては学士相当の専門的な知識を身につけている
③外国人留学生については上記に加え、兵庫県立大学の教育に対応できる(日本語能力等)

思考力・判断力・表現力
①知識・技能を活用して自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現できる
②幅広い知識と教養、柔軟な思考力に基づく判断力や創造力、コミュニケーション能力を有する

主体性・多様性・協調性
①公共の精神や人権尊重の精神に基づき、よりよい社会づくりに向けて主体的に行動できる
②震災の教訓を踏まえ、地域の人々と手を携えながら地域の発展に貢献する意欲がある
③異なる文化や価値観を理解し、国際社会の発展に貢献する意欲がある

引用:兵庫県立大学 教育研究上の目的・三つのポリシー等|兵庫県立大学 University of Hyogo

上記によると、兵庫県立大学では、幅広い知識や教養を身につけたうえで、それを活用して自ら課題を発見し、解決に向けて探究できる学生が求められています。

なお、兵庫県立大学では、各学部でもアドミッション・ポリシーを設定しています。詳しくは、大学公式ホームページの教育研究上の目的・三つのポリシー等をご確認ください

兵庫県立大学入試の特徴

兵庫県立大学は、幅広く学生を受け入れるためさまざまな選抜方法を用意しています。ここでは、2025年度の入試情報をもとに、兵庫県立大学の選抜方法について解説します。

学校推薦型選抜

兵庫県立大学の学校推薦型選抜は、入学年の3月に高等学校等を卒業見込みの現役高校生で、学校長からの推薦を受けた方が出願できます。

合否判定は、小論文と面接をもとに行うのが基本です。
ただし、学部学科によっては適性検査や大学入学共通テストの点数も対象となるほか、高等学校等で学んだ知識や資格を活かして受験できる制度もあります。

例えば、国際商経学部国際商経学科(経済学コース・経営学コース)の商業科推薦に出願できるのは、商業科の生徒で、全商簿記1級または日商簿記2級を持っている方です。

同じく、国際商経学部の国際商経学科(グローバルビジネスコース)には、各英語能力検定について定められた基準以上のスコアを持っている方が出願できます。

また、工学部の女子学生特別選抜(11月出願)では、数学や理科の基礎的素養を見るための適性検査を課しています。

同じく工学部の工業科推薦(1月出願)には、工業科の生徒で大学入学共通テストを受験した方が出願可能です。

環境人間学部は、これまでに取得した語学系の検定や数学検定、情報処理技術者の資格なども合否の判定対象となります。

一般選抜

兵庫県立大学の一般選抜には、前期日程・中期日程・後期日程の3日程があります。日程ごとに受験する学部を変更したり、ほかの国公立大学と併願して受験したりすることも可能です。

ただし、前期日程で合格して入学手続きを完了した場合、中期・後期日程の合格者となることはできません。

一般選抜では、大学入学共通テストの成績、個別学力検査、調査書の内容を総合して合否を判定します。
ただし、環境人間学部後期日程では個別学力検査を実施しません。また、看護学部では面接も実施します。

なお、国際商経学部の前期日程、社会情報科学部と理学部の中期日程では、志願者数が多い場合に2段階選抜を実施することがあります。

その他特別選抜

兵庫県立大学では、学校推薦型選抜と一般選抜のほかに、総合型選抜、社会人総合型選抜、帰国生選抜・帰国生特別選抜、外国人留学生特別選抜なども実施しています。

総合型選抜では環境人間学部のみ実施しており、書類選考や面接、小論文で合否を判定します。面接中には10分程度のプレゼンテーションが課され、高校や地域での活動を通して主体的に学んだことを発表します。

そのほかの入試方式について、詳しくは大学公式ホームページをご確認ください。

兵庫県立大学の各科目の試験問題の特徴や難易度と対策

兵庫県立大学に合格するには、試験科目ごとの特徴や、試験全体の難易度を把握することが大切です。

ここでは、兵庫県立大学の一般選抜前期日程(工学部)における試験問題の特徴について解説します。

英語

英語は記号選択式と記述式の併用で、試験時間は120分です。大問は5つで、長文問題が3問、会話問題が1問、文法問題が1問となっています。

難易度は高くないため、単語や文法、構文などをコツコツ学習し、基礎的な問題を確実に解けるようにしましょう。長文の量が多いため、さまざまな英文を読んで慣れておくことも重要です。

数学

数学は記述式で、試験時間は120分、大問は5つです。三角関数、指数関数・対数関数、微分・積分、ベクトルなどの幅広い分野から、典型的な総合問題や応用問題が出されます。

まずは、教科書に載っている基本的な問題を解けるようにしておきましょう。ド・モアブルの定理や曲線の凹凸、変曲点、接線と法線、空間ベクトルの問題などは頻出傾向にあります。苦手を残さないように演習を重ねることが大切です。

理科(化学)

化学は記述式で出題され、試験時間は2科目で120分、大問は6つです。各大問は3~5問程度の小問集合となっています。

教科書に載っている公式や基礎的な問題は、必ず解けるようにしておきましょう。問題数は多くありませんが、計算問題が多いため、ミスなく正確に計算する力が求められます。そのため、日頃から計算過程をきちんと記述する習慣をつけておくことが重要です。

兵庫県立大学入試の難易度

Benesseの「マナビジョン」のデータによると、兵庫県立大学の偏差値は53~60となっています(2025年4月14日時点)。

学部ごとの偏差値は以下のとおりです。

学部偏差値
国際商経学部56~59
社会情報科学部56~60
工学部53~56
理学部56
環境人間学部54~60
看護学部55~57

また、大学入学共通テストの得点率は62~77%となっています。

参照:兵庫県立大学/偏差値・共通テスト得点率(入試難易度)【2025年度入試・2024年進研模試情報最新】|マナビジョン|Benesseの大学受験・進学情報

兵庫県立大学試験の概要


兵庫県立大学の出願資格、試験科目と配点、出願者数や合格者数のデータなど、試験の概要について解説します。

出願資格について

兵庫県立大学の出願資格は、選抜方法によって異なります。ここでは、出願者数が最も多い一般選抜の出願資格をご紹介します。

一般選抜に出願できるのは、大学が指定する大学入学共通テストの教科・科目を受験し、かつ以下のいずれかに該当する方です。

  1. 高等学校または中等教育学校の後期課程を卒業した者及び入学年の3月卒業見込みの者
  2. 通常の課程による12年の学校教育を修了した者及び入学年の3月修了見込みの者
  3. 学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者及び入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者

なお、3のうち、学校教育法施行規則第150条第7号に該当する者は、本学において入学資格認定を受けること。

参照:兵庫県立大学 2025年度(令和7年度) 兵庫県立大学 入学者選抜方法等(PDF)

ほかの選抜方法の出願資格については、大学公式ホームページの入学者選抜方法等をご確認ください。

試験科目や配点

兵庫県立大学の試験科目は、選抜方法によって異なります。ここでは、一部の学部学科を取り上げて、一般選抜前期日程の試験科目と配点をご紹介します。

<国際商経学部国際商経学科(経済学コース・経営学コース)>

教科・科目名(大学入学共通テスト)配点
国語『国語』200点
外国語『英語(リスニングを含む)』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』のうちから1科目選択200点
数学①『数学Ⅰ,数学A』200点
②『数学Ⅱ,数学B,数学C』
情報『情報Ⅰ』50点
理科『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』、『物理』、『化学』、『生物』、『地学』のうちから1科目選択100点
地理歴史・ 公民『地理総合,地理探究』、『歴史総合,日本史探究』、『歴史総合,世界史探究』、『地理総合/歴史総合/公共』、『公共,倫理』、『公共,政治・経済』のうちから1科目選択100点
教科・科目名(個別学力検査)配点
外国語英語コミュニケーションⅠ、英語コミュニケーションⅡ、英語コミュニケーションⅢ、論理・表現Ⅰ、論理・表現Ⅱ、論理・表現Ⅲ300点
数学数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学B(「数列」)、数学C(「ベクトル」)300点

<工学部>

教科・科目名(大学入学共通テスト)配点
国語『国語』100点
外国語『英語(リスニングを含む)』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』のうちから1科目選択100点
数学①『数学Ⅰ,数学A』100点
②『数学Ⅱ,数学B,数学C』
情報『情報Ⅰ』50点
理科『物理』、『化学』100点
地理歴史・ 公民『地理総合,地理探究』『歴史総合,日本史探究』『歴史総合,世界史探究』『公共,倫理』『公共,政治・経済』『地理総合/歴史総合/公共』のうちから1科目選択50点
教科・科目名(個別学力検査)配点
外国語英語コミュニケーションⅠ、英語コミュニケーションⅡ、英語コミュニケーションⅢ、論理・表現Ⅰ、論理・表現Ⅱ、論理・表現Ⅲ100点
数学数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B(「数列」)、数学C(「ベクトル」、「平面上の曲線と複素数平面」)200点
理科物理基礎、物理、化学基礎、化学200点

参照:兵庫県立大学 2025年度(令和7年度) 兵庫県立大学 入学者選抜方法等(PDF)

出願者数や合格者数のデータ

兵庫県立大学の一般選抜における出願者数や合格者数(2024年度)は、以下のとおりです。

学部出願者数受験者数合格者数実質倍率
国際商経学部8716082782.2
社会情報科学部6534001323.0
工学部1,6761,0203742.7
理学部2,4201,2944243.1
環境人間学部7056911604.3
看護学部237132761.7

参照:兵庫県立大学 令和6年度 兵庫県立大学 入学者選抜実施結果(PDF)

兵庫県立大学に合格するための勉強方法


ここからは、兵庫県立大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

兵庫県立大学に入るには、何をすればいい?

兵庫県立大学は、豊かな人間性や公共性を持ち、幅広い知識や教養をもとに自ら課題を見つけ、解決に向けて積極的に探究できる学生を求めています。

どの学部も偏差値は50~60台、大学入学共通テストの得点率は6~8割が合格ラインとなっています。

このことから、典型問題を取りこぼさず、確実に解けるように対策する必要があるといえるでしょう。

一般選抜の個別学力検査は、科目によって記号選択式と記述式が併用となっています。
まずは教科書の基本事項をしっかり押さえ、標準レベルの問題集でアウトプットしていきましょう。

受験期の過ごし方

兵庫県立大学を一般選抜で受験する場合、大学入学共通テスト対策をしつつ、個別学力検査で利用する科目を重点的に勉強しなければなりません。

科目数が多いため、なるべく早めに基礎を固めておく必要があるでしょう。

何も考えずに受験勉強を始めると、やるべきことが終わらないまま受験当日を迎えてしまう可能性があります。

高校3年生の1年間は、必ず長期的なスケジュールを立て、そこから逆算して勉強を進めることが大切です。

季節ごとにやっておきたいことを以下にまとめました。

  • 春(4~5月):基礎をしっかりと固める時期です。教科書の例題などは確実に解けるようにしておきましょう。この時期に、英単語や古文単語などの暗記も進めておきます。
  • 夏(6~8月):苦手科目を克服する時期です。特に夏休みはじっくりと苦手分野に取り組みましょう。「週に問題集を○ページ進める」など、短期目標を立てるのがモチベーションを維持するコツです。
  • 秋(9~11月):大学入学共通テストの対策を始める時期です。大学入学共通テストの配点が高い大学であれば、10月までに対策をスタートしましょう。今まで学習してきた知識をアウトプットする訓練を行い、応用力を磨きます。
  • 冬(12月~):時間配分を意識しながら、過去問を繰り返し解きましょう。不明点があればすぐに基礎に戻り、本番で解けるように理解することが大切です。

予備校で勉強する場合

兵庫県立大学の入試では、目指す学部学科の出題傾向を押さえて対策する必要があります。

その際に、独学で受験勉強を進める方法もありますが、勉強の仕方を間違えても指摘してくれる人がおらず、成績が上がらない可能性があります。「苦手科目の解き方がわからず、得意科目ばかりやってしまう」「勉強のモチベーションが上がらず、だらけてしまう」などのデメリットもあるでしょう。

効率よく成績アップを目指すなら、予備校に通うことをおすすめします。

ただし、大人数で授業が行われる予備校は一方通行の授業になりやすく、疑問点や不明点をその場ですぐに質問して解決することが難しいかもしれません。

また、大人数の授業では、ペースを一人ひとりに合わせることができません。そのため「授業が難しすぎてついていけない」「授業が簡単すぎて時間がもったいない」と感じてしまうこともあるでしょう。

四谷学院のカリキュラムのご案内

兵庫県立大学の合格を目指すなら、科目別能力別授業と55段階個別指導の「ダブル教育」を実施する四谷学院がおすすめです。

ここからは、四谷学院が実施する科目別能力別授業と55段階個別指導について解説します。

科目別能力別授業

四谷学院の科目別能力別授業は、志望校別ではなく学力レベル別でクラス編成を行います。例えば、国語の場合は「現代文」「古文」「漢文」と、科目ごとにレベル分けをします。

すべての科目で自分に合ったレベルの授業が受けられるので、やる気を維持しやすく、学力アップにつながりやすいのが特徴です。

また、クラスは大人数ではなく、プロの講師の目が届く人数です。ほどよい緊張感と質問しやすい雰囲気の中で学習できます。

55段階個別指導

四谷学院の55段階個別指導は、大学合格に必要な知識を55のステップに分け、中1レベルから志望校合格レベルまで段階を踏んで学べるようにしたプログラムです。

55テキストで1つの級を学び、理解したら55テストを受けます。解いた問題はプロの講師がその場で採点・解説するため、不明点を残さず効率よく学力を伸ばすことが可能です。

兵庫県立大学入試は志望学科に合わせた対策が重要!

【兵庫県立大学の入試概要】

  • 選抜方法は、学校推薦型選抜、一般選抜、その他特別選抜がある
  • 偏差値は53~60で標準レベル

【兵庫県立大学の入試データまとめ】

  • 一般選抜の実質倍率は、1.7~4.3倍(2024年度)

【勉強方法まとめ】

  • 個別学力検査で受験する科目を中心に、早いうちに基礎を固める
  • 過去問で出題傾向を把握し、それに合わせてアウトプットを進める

兵庫県立大学合格を目指す方は、「ダブル教育」で効率よく学力を伸ばせる四谷学院をぜひご検討ください。

※本記事でご紹介した情報は2025年4月14日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

失敗しない予備校選びは説明会・相談会参加が重要!

志望校に合格するためには、予備校選びも非常に重要なポイントです。

予備校選びで失敗しないために、インターネットの情報のみで判断せず、実際に予備校に足を運ぶことをおすすめします。予備校の説明会・相談会に参加し、教室の雰囲気や授業の進め方を自分の目で確認しましょう。

以下の記事では、予備校の説明会・相談会でチェックすべきポイントなどをご紹介しています。参加を考えている方は、ぜひご一読ください。

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大学受験合格ブログ編集部A

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

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