順天堂大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

最終更新日:2024/03/29

※この記事は約11分で読めます。


順天堂大学は、東京都文京区に本部を構える私立大学です。江戸時代後期に開学された蘭方医学塾「和田塾」を起源とし、日本最古の医学教育機関といわれています。医学部を中心に6学部を擁し、附属として6病院を運営。看護系学部も2つ設置するなど「健康総合大学」として教育・研究を行っています。

この記事では、順天堂大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。順天堂大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2021年12月24日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

順天堂大学の入試問題で問われる能力

初めに、順天堂大学が求めている人物像と、入試の難易度について解説します。

 

順天堂大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

順天堂大学では、建学より受け継がれてきた「順天堂」の精神を“人在りて我在り、他を思いやり、慈しむ心。これ即ち「仁」”と表しています。これにより「仁」を学是(がくぜ)とし、自分本位ではなく常に他者を思いやり敬う心を、教育における基本としています。

そのような順天堂大学は、医学・看護系6学部で構成されており、学部ごとにアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を定めています。例えば、医学部では以下のように定められています。

【医学部】求める学生像

医学部では、医学・医療の知識・技能のみならず豊かな感性と教養を持ち、国際社会や地域社会に貢献し、未来を拓く人間性溢れる医師・医学者を養成するため、次のような学生を求めます。

1.   一人の人間として、人間と自然を愛し、相手の立場に立つ思いやりと高い倫理観を有する人

2.   幅広い人間性、柔軟性と協調性を備えた基本的なコミュニケーション能力を有する人

3.   自ら課題を発掘し、知的好奇心を持って、課題解決に取り組む主体性を有する人

4.   国際的な視点から医学・医療の進歩に貢献しようとする熱意を有する人

5.   入学後も、自己啓発・自己学習・自己の健康増進を継続する意欲を有する人

引用:順天堂大学医学部ホームページ アドミッション・ポリシー

順天堂大学のアドミッション・ポリシーは、各学部の独自サイトか学生要項で閲覧可能です。学部サイトは順天堂大学ホームページの学部案内よりリンクしていますので、受験を考えている方はご一読ください。

 

順天堂大学入試の特徴

順天堂大学で導入されている選抜方法は多彩で、学部ごとにさまざまな選抜方法が用意されています。各学部で行われているのは以下の選抜方法ですが、推薦型なども含めるとかなりの種類があり、複雑になっています。

受験を考える際には、学部ごとの独自サイトや募集要項などで選抜方法の詳細を必ず確認し、どの選抜方法が自分に向いているかを検討しましょう。

  • 一般選抜
    入学試験で中心となる選抜方法です。どの学部もA日程・B日程・C日程、A方式・B方式、もしくは前期・後期など、さまざまな名称で複数回、受験のチャンスがあります。
  • 共通テスト利用
    大学入学共通テストの成績を入試に用いる選抜方法です。共通テストの成績のみで判定する方法や、大学独自試験と併用する方法、小論文や面接を課せられる方法など、学部ごとに内容が異なります。

 

順天堂大学入試の概要


ここからは、順天堂大学の入試概要を解説します。

 

受験資格について

順天堂大学の受験資格は、学部ごと、選抜方法ごとにそれぞれ定められています。したがって、受験する学部の最新の学生募集要項で、選抜方法ごとに出願資格を確認してください。

一例として、2022年度医学部一般選抜A方式での出願資格は、次のようになっています。

    1. 高等学校等(※)を卒業した者および入学年3月卒業見込みの者
      ※中等教育学校、特別支援学校高等部を含みます。
    2. 通常の課程による12年の学校教育を修了した者および入学年3月修了見込みの者
    3. 学校教育法施行規則第150条の規定により高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者および入学年3月31日までにこれに該当する見込みの者

参照:2022年度 順天堂大学医学部 学生募集要項(PDF)

 

試験科目や合格要件

ここでは、順天堂大学の試験科目や配点を、一部抜粋してご紹介します。
なお、以下のデータはすべて2021年12年24日現在のものです。詳細は必ず、最新の入試情報をチェックするようにしてください。

 

医学部 一般選抜A方式
一次学力試験・小論文試験
教科 科目・選択範囲 配点
理科 【物理基礎、物理】【化学基礎、化学】【生物基礎、生物】より2科目選択 200

(各100)

英語 コミュニケーション英語I、Ⅱ、英語表現I、Ⅱ 200
数学 数Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、数A、B(数列、ベクトル) 100
小論文 ※一次選考時には考慮せず、二次選考時に使用します
合計 500
二次面接試験
面接 ※20分~30分

参照:2022年度 順天堂大学医学部 学生募集要項(PDF)

 

スポーツ健康科学部 一般選抜(A日程、B日程共通)
教科 科目・選択範囲 配点
英語 コミュニケーション英語I、Ⅱ、英語表現I、 100
国語 国語総合(近代以降の文章のみ) 100
数学

地歴

理科

【数学Ⅰ、A(場合の数と確率、図形の性質)】

【世界史B】、【日本史B】

【生物基礎、生物】

【化学基礎、化学】

【物理基礎、物理】

以上6科目より、試験当日に1科目選択

100
合計 300

参照:2022年度 順天堂大学スポーツ健康科学部 学生募集要項(PDF)

 

出願者数や合格者数のデータ

順天堂大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここで取り上げるのは2021年度の結果です。

学部 募集人数 出願者数 受験者数 合格者数 志願倍率 実質倍率
136 3831 3568 305 28.0 12.0
スポーツ健康科 600 3490 3410 1241 5.8 2.7
医療看護 200 1451 1424 368 7.3 3.9
保健看護 120 631 611 227 5.3 2.7
国際教養 240 1324 1277 841 5.5 1.5
保健医療 240 1879 1852 415 7.8 4.5

出典:2021年度 入試結果

 

各科目の試験問題の特徴や難易度

順天堂大学の入試対策のために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、順天堂大学一般選抜の試験問題の特徴を、医学部に絞り、科目ごとにご紹介します。

順天堂大学医学部は難関私立医大ではありますが、一般選抜で難問奇問は出題されていません。したがって、標準的な問題をミスなく確実に解答する力が求められています。医学部を狙う受験生にとっては対策しやすい難関私大なので、チャレンジする人も多く、高い学力が要求されます。

 

英語

大問5つで構成されており、試験時間は80分。選択式と記述式が併用されます。

長文が4問、英作文が1問の内訳で、英作文のボリュームが大きく、20~30分は必要と見ておきましょう。残り4問を約1時間で解く必要があるため、スピード感を持って解答しましょう。読解と英作文の対策がメインとなります。

 

数学

大問3つで構成されており、試験時間は70分。マーク式と記述式の併用です。試験時間に比べ出題数が多いため、時間切れになる心配があります。

3問目が難関といわれており、定義の説明や公式の証明問題など、他の人に解説できるほどの深い理解が求められます。難関国公立大学の典型的な証明問題などを多く演習しておくとよいでしょう。

 

理科

物理・化学・生物のなかから2科目を選択し、試験時間は2科目で120分。大問は2問で、いずれもマーク式と記述式の併用です。

理科においても、どの科目も難問奇問は出題されないため、私大医学部の典型的な問題で演習し、素早く確実に解答できる基礎力を高めておくのがおすすめです。

 

順天堂大学入試の難易度

順天堂大学の入試の偏差値は、47.5~70.0です。学部別では、医学部で70.0、スポーツ健康科学部52.5などとなっています。大学入学共通テストの得点率は66%~91%です。

順天堂大学に合格するための勉強方法


ここからは、順天堂大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

 

順天堂大学に入るには、何をすればいい?

順天堂大学の入試で特徴的なのは、学部・学科によって多彩な選抜方法が用意されている点です。一般選抜、大学入学共通テスト利用のみならず、総合選抜や推薦など他の入試方法も含めると、かなり複雑な内容となっています。

まず志望学部が定まってきたら、その学部でどのような選抜方法があり、どの科目が必要かなどの情報を間違えないようにチェックしておいてください。そのうえで、配点や合否判定の方法などを、学部ごとの学生募集要項で確認しましょう。

順天堂大学は医療系に特化した大学なので、同じ志を持った受験生が集まります。過去問などから志望学部で求められる学習内容をつかみ、絞り込んで勉強して入試に臨むので、1つのミスが合否を分ける事態になりがちです。

基礎を徹底するのはもちろん、どれだけミスなく解き切るかが問われます。

 

受験期の過ごし方

高校3年生の1年間をどう過ごすかで、合否の確率は変わってきます。やみくもに勉強しても、効果は上がりません。本番までの長期的なスケジュールを立て、計画的に受験勉強を進めましょう。

  • 春(4〜6月):基礎を徹底して身に付ける時期です。教科書を用いて丁寧に学習し、同時に苦手分野の洗い出しをしておきましょう。この時期から単語集や用語集で暗記ものを進めておくのも重要です。
  • 夏(7〜9月):夏は、苦手分野を克服する時期です。まとまった学習に取り組めるので、成績アップが狙えます。夏休みには「1日に問題集を10ページ進める」など短期スケジュールをたてるとよいでしょう。</li
  • 秋(10〜12月):大学入学共通テストの対策を始める時期です。共通テスト対策は私大入試や個別学力検査の対策にもなります。基礎固めをしながら、応用力を磨いておきます。
  • 冬(1月〜):入試直前は過去問を集中的に学習して、演習を積む時期です。ミスをなくし、時間配分に気をつけて問題を解くようにして、最後の仕上げをします。

 

予備校で勉強する場合

自分1人で受験勉強に取り組むことは不可能ではないものの、継続する意志と情報収集力がないと、かなり厳しい戦いになります。しかし「予備校にさえ通っていれば安心」とも言えないのをご存じでしょうか。

その理由は、予備校の集団授業にあります。大手予備校ともなれば、一度に多くの生徒が同じ授業を受けることも少なくありません。講師の授業を受け身で聞いてわかった気になっているだけの場合もあり、知識が定着しない心配があります。

また集団授業のなかで、苦手分野が取り残される可能性もあります。授業で良く理解できなかった箇所は、自分で講師に質問に行く積極性が必要です。苦手の解消が思うように進まないと、学習の効果が上がらない場合もあります。

 

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーしてくれるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムで取り入れている「2つのポイント」をチェックしてみましょう。

 

科目別能力別授業

大抵の予備校では、志望校やテストの総合得点でクラス分けします。そのため、苦手科目の授業についていけなかったり、得意科目の授業が物足りなかったりする「科目ごとのレベルの不一致」が起こりがち。

四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。つまり科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられる仕組み。自分のレベルに合った授業を受けられるので、無理なく理解が進み、効率的に成績向上を目指せます。

 

55段階個別指導

科目別能力別授業で得た理解を、解答力につなげるのが55段階個別指導です。

55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底分析して作られた55テストを受験し、理解に穴があるところ、考え方が不完全なところ、表現が不適切なところを段階的にチェック。解答力が身についているかを確認しながら、級を進めていきます。中学レベルから東大レベルまでの55段階を、スモールステップで無駄なく学べるよう体系化して指導しています。

 

順天堂大学入試は丁寧に解く力が重要!

【順天堂大学の入試概要】

  • 一般選抜、大学入学共通テスト利用型などが中心になるものの、多彩な入試方法がある。
  • 難易度は標準~難。

【順天堂大学の入試データまとめ】

  • 一般選抜の実質倍率は1.5〜12.0。学部・学科により大きな差がある。

【勉強方法まとめ】

  • 一般選抜ではいわゆる難問奇問は少ないため、標準的な内容から十分な理解を持って試験に臨めるよう丁寧に学習しておく。
  • 時間が圧倒的に足りない科目もあるので、スピード感を持って解けるようにし、時間配分の練習もしておきましょう。

順天堂大学は、難易度は標準~難レベルで、学部により差があります。しかし医療系に特化した大学で素直な出題が多く、その分ハイレベルな戦いになりがちです。基礎を徹底したうえで、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になってきます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。

自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2021年12月24日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

大学受験合格ブログ編集部

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

合格体験記はこちら

個別相談会で詳しくご説明します

相談会の様子

システム紹介はもちろん、受講プランの作成や教材閲覧、校舎見学などを行っています。※相談会後の迷惑な勧誘やしつこい電話は一切しておりません。安心してご参加ください。

無料個別相談会はこちら

無料でパンフレットをお送りします

パンフレット

各コースの詳しい資料と合格体験記冊子を無料でお届けします。
お気軽にご請求ください。

無料資料請求はこちら

無料資料請求はこちら

こんな記事も読まれています

 

前の記事 » 
次の記事 » 

 

同じカテゴリの記事を見てみる  大学受験情報  

 

感想をお寄せください

個別のお返事はいたしかねますが、いただいたコメントは全て拝見しております。いただいた内容はメルマガやブログでご紹介させていただくことがございます。掲載不可の場合はその旨をご記入ください。
お問い合わせはフリーコール(0120-428255)にて承っております。

このページの先頭へ