京都工芸繊維大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

最終更新日:2023/03/31


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京都工芸繊維大学は、京都府京都市左京区に本部を置く国立大学です。
この記事では、京都工芸繊維大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。京都工芸繊維大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2021年11月26日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

京都工芸繊維大学の入試問題で問われる能力

初めに、京都工芸繊維大学が求めている人物像や入試で問われる能力について解説します。

 

京都工芸繊維大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

京都工芸繊維大学は、約120年前に端を発する京都高等工藝学校と京都蚕業講習所をルーツとする特色ある大学です。特に科学と芸術を融合したカリキュラムは国内では異色です。キャンパス内に美術館(美術工芸資料館)を構え、京都の風土のなかで培われた独自の学風を持つ芸術系工科大学として、新しい発想や価値の創造を目指しています。

そのような京都工芸繊維大学では、アドミッションポリシーを、選抜方式ごと、課程※ごとに詳細に定めています。
※京都工芸繊維大学は「工芸科学部」のみの単一学部で、「学科」に当たるものとして「学域」があり、そのなかに「課程」が設定されています。

例えば、応用生物学域 応用生物学課程の一般選抜でのアドミッションポリシーは、次のようになっています。

人材育成の目標

生物学と生物化学を基礎として生命現象を研究し、生命、生物資源、グローバルな環境に関わる重要課題の解明にバイオテクノロジーを的確に活用できる人材の育成を目指します。

選抜の方針・ポリシー

生物、化学、物理などの基礎学力だけでなく、生命と自然に対する豊かなセンスと、様々な自然現象に深い関心と興味を持ち、探求心と観察力に優れた人を求めます。大学入学共通テストにより幅広い基礎学力を測るとともに、個別学力検査では、課程の専門教育の基礎となる教科・科目の学力や総合的な学力を測ります。大学入学共通テスト、個別学力検査等と調査書等を総合し、上記の適性を測ります。

求める能力・適性

生命と自然に対する敬愛、総合的学習能力、理数系志向、柔軟な発想、論理的な思考能力

引用:京都工芸繊維大学HP工芸科学部アドミッションポリシー

このような項目の内容で、選抜方式や課程ごとにアドミッションポリシーが設定されています。詳細は京都工芸繊維大学HP工芸科学部アドミッションポリシーにてご確認ください。

 

京都工芸繊維大学入試の特徴

京都工芸繊維大学で導入されている入学者選抜方法は4種類です。それぞれの違いをご紹介します。

  • 一般選抜
    大学入学共通テストと個別学力検査を受験する、スタンダードな入試方式です。前期日程・後期日程があり、併願が可能です。なお、2段階選抜はありません。
  • 総合型選抜
    京都工芸繊維大学では「ダビンチ入試」と呼ばれる入試方式です。大学入学共通テストと個別学力検査は免除され、意欲やチャレンジ精神、行動力などを2段階の選考により総合的に判定します。
  • 【地域限定】学校推薦型選抜
    京都工芸繊維大学で行なっている、地域の課題を工学・科学技術で解決する国際高度専門技術者を育成するプログラム「地域創生Tech Program」で学ぶ学生を募集する入試方式です。出願できるのは京都府北部5市2町(福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、京丹後市、伊根町または与謝野町)の高等学校を、入学年3月31日までに卒業見込み者のみです。
  • 特別入試
    京都工芸繊維大学は私費外国人留学生入試を行なっています。

京都工芸繊維大学入試の概要


ここからは、京都工芸繊維大学の入試概要を解説します。

 

受験資格について

京都工芸繊維大学の受験資格は、入試方式ごとに細かく定められています。ここでは一般選抜における出願資格を一部取り上げます。

一般選抜の出願資格も全部で10項目ありますので、詳細は令和5年度一般選抜学生募集要項でご確認ください。

A)高等学校若しくは中等教育学校を卒業した人及び入学年3月31日までに卒業見込みの人
B)通常の課程による12年の学校教育を修了した人及び入学年3月31日までに修了見込みの人
C)外国において、学校教育における12年の課程を修了した人及び入学年3月31日までに修了見込みの人又はこれらに準ずる人で文部科学大臣の指定したもの

参考:令和5年度一般選抜学生募集要項

 

試験科目や合格要件

ここでは京都工芸繊維大学の試験科目や配点について、一部学域・課程を抜粋してご紹介します。
取り上げるのは一般選抜前期日程の内容です。その他の学域・課程および詳細は、令和5年度一般選抜学生募集要項でご確認ください。

なお、以下のデータはすべて2021年11月26日現在のものです。

 

物質・材料科学域 応用化学課程
区分 大学入学共通テスト 個別学力検査 配点
国語 100 100
地歴公民 50

※世界史A、B、日本史A、B、地理A、B、現社、倫理、政経、倫・政経より1科目

50
数学 100(50+50)

※数ⅠA、数ⅡB

200

※数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲ

300
理科 100(50+50)

※物理、化学

200

※物理基礎・物理、または化学基礎・化学

300
外国語 50

※英、独、仏、中、韓より1科目

200

※コミュニケーション英語Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、英語表現Ⅰ、Ⅱ

250
合計 400 600 1,000

 

デザイン科学域 デザイン・建築学課程
区分 大学入学共通テスト 個別学力検査 配点
国語 50 50
地歴公民 50

※世界史A、B、日本史A、B、地理A、B、現社、倫理、政経、倫・政経より1科目

50
数学 100(50+50)

※数ⅠA、数ⅡB

200

※数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲ

300
理科 100(50+50)

※物理、化学、生物、地学より2科目

100
外国語 100

※英、独、仏、中、韓より1科目

200

※コミュニケーション英語Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、英語表現Ⅰ、Ⅱ

300
総合問題 200 200
合計 400 600 1,000

 

出願者数や合格者数のデータ

京都工芸繊維大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここで取り上げるのは令和3年度一般選抜前期日程の結果です。

学域 課程 募集人数 出願者数 志願倍率 合格者数
応用生物学域 応用生物学課程 30 63 2.1 33
物質・材料科学域 応用化学課程 105 270 2.6 117
設計工学域 電子システム工学課程 34 126 3.7 38
情報工学課程 34 139 4.1 37
機械工学課程 50 180 3.6 54
デザイン
科学域
デザイン・
建築学課程
91 371 4.1 92
合計 344 1,149 3.3 371

出典:京都工芸繊維大学 令和3年度 工芸科学部 入学者選抜実施状況(PDF)

 

各科目の試験問題の特徴や難易度

京都工芸繊維大学の入試対策として、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、京都工芸繊維大学の試験問題の特徴を一部抜粋して科目ごとにご紹介します。

 

英語

大問3つで構成されており、試験時間は120分です。文法や語彙などの出題はあまりなく、例年長文読解が2問、英作文が1問となっています。

長文読解は1問が英語の問いに英語解答する形式、もう1問は英語の問いに日本語で要約や説明を求められる形式になっています。長文の量や記述量が多く、いずれもしっかりと内容を把握することが必須です。

3問目の英作文は、150~200語程度で記述するもので、出題内容はさほど難しくありませんが、高い記述力は求められます。まず日本語で300字程度の内容を作成し、英訳する練習がおすすめです。

 

数学

大問4つで構成されており、試験時間は120分です。すべての学域で数Ⅲまでが範囲に入っています。近年は微積分やベクトル、数列が頻出となっており、難易度は標準的で、奇問や難問は少ないようです。

すべて記述問題なので、教科書レベルの基本的な問題では点を確実に取れるよう、模範解答などを参考にしながら、わかりやすく解答する技術も磨いておきましょう。他の国公立大の過去問を活用するのもおすすめです。

解答時間は比較的余裕があるので、粘り強く取り組み、見直しも含めて正確な解答ができるようにしてください。

 

物理

大問3つで構成されています。過去問を見ると一部選択式の問題もありますが、大部分は記述式の問題が中心になっています。力学や電磁気分野からの出題が多い傾向にあるので、これらの分野の基礎を固めておきましょう。

 

化学

大問3つで構成されています。形式は記述式で、穴埋めや計算、反応式の記述などの問題が出題されます。構造式の記述が求められることもあるので、書き方の基本を理解しておく必要があります。

難問や奇問は少なく、基本的な知識・理解度を確認する問題が多くなっているので、基礎をしっかり固めておきましょう。

 

京都工芸繊維大学入試の難易度

京都工芸繊維大学の入試の偏差値は、工芸科学部(大学全体)で52.5~60.0となっています。大学入学共通テストの得点率は71~81%です。
出典:大学受験パスナビ

 

京都工芸繊維大学に合格するための勉強方法


ここからは、京都工芸繊維大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

 

京都工芸繊維大学に入るには、何をすればいい?

京都工芸繊維大学は国立の工科系単科大学なので、大学入学共通テストは5教科7科目、個別学力検査で必要な教科・科目は数学・理科・英語が基本です。ただし、課程や選抜方式により微妙に異なりますので、受験を考える場合は早めに確認しておきましょう。

一般選抜前期日程では個別学力検査の配点比率が大きいので、しっかりと個別対策をしておくことも必要です。

 

受験期の過ごし方

高校3年生をどのように過ごすかで、合否の確率は変わってきます。やみくもに勉強するのではなく、1年間を通して長期的なスケジュールを考え、計画的に受験勉強を進めましょう。

  • 春(4〜6月):基礎を徹底して身に付ける時期。教科書を基本として丁寧に学習し、単語集や用語集を使って暗記ものを早めに進めるのが重要です。この期間には苦手分野の洗い出しもしておきましょう。
  • 夏(7〜9月):夏は、苦手分野を克服する時期。長期休暇では、まとまった学習に取り組み、成績アップを狙いましょう。夏休みには「1日に問題集を10ページ進める」など、短いスパンでのスケジュールも併用すると良いでしょう。
  • 秋(10〜12月):大学入学共通テストの対策を始める時期。私立大学の入試や個別学力検査の対策にもなるので、しっかり基礎固めをしつつ、応用力も磨いておきます。
  • 冬(1月〜):入試直前になれば、過去問を集中的に学習し、演習を積みましょう。志望校の出題形式に慣れておけば、本番も余裕をもって取り組めます。ミスをなくし、時間配分も考えて問題を解くようにして、最後の仕上げをします。

 

予備校で勉強する場合

塾や予備校に通わず、ひとりで受験勉強に取り組むのは、継続する意志と情報収集力がないと、かなり厳しい戦いになります。しかし、実は「予備校にさえ通っていれば安心」とも言い切れないのをご存じでしょうか。

その理由は、集団授業。大手予備校ともなれば、一度に多くの生徒が集まり、同じ授業を受けることも少なくありません。講師の授業を受け身で聞いて、なんとなくわかった気になっているだけの場合があり、本当の知識が定着しない心配があります。

また集団授業に流されてしまい、苦手分野が取り残される可能性もあります。授業でわからなかったところは、「後から自分で講師に質問しに行く」などの積極性がないと、十分な学習の効果が出ないこともあります。

 

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーしてくれるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムで取り入れている「2つのポイント」をチェックしてみましょう。

 

科目別能力別授業

大抵の予備校では、志望校やテストの総合得点でクラス分けします。そのため、苦手科目の授業についていけなかったり、得意科目の授業が物足りなかったりする「科目ごとのレベルの不一致」が起こりがち。

四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。つまり科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられる仕組み。自分のレベルに合った授業を受けられるので、無理なく理解が進み、効率的に成績向上を目指せます。

 

55段階個別指導

科目別能力別授業で得た理解を、解答力につなげるのが55段階個別指導です。

55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底分析して作られた55テストを受験し、理解に穴があるところ、考え方が不完全なところ、表現が不適切なところを段階的にチェック。解答力が身についているかを確認しながら、級を進めていきます。中学レベルから東大レベルまでの55段階を、スモールステップで無駄なく学べるよう体系化して指導しています。

 

京都工芸繊維大学入試は丁寧に解く力が重要!

【京都工芸繊維大学の入試概要】

  • 一般選抜がメインで、ダビンチ入試(総合型選抜)もあり。
  • 難易度は標準~やや難。

【京都工芸繊維大学の入試データまとめ】

  • 令和3年度入試前期日程全体の志願倍率は3.3倍。選抜方式により大きな差がある。

【勉強方法まとめ】

  • 基本的な知識を問われる問題が多く難問・奇問は少ないが、教科書や用語集を丁寧に押さえつつ、出題傾向をとらえて学習する。
  • 試験時間は比較的余裕があるが、時間配分の練習もしておくこと。

京都工芸繊維大学の難易度は標準~やや難程度です。基礎を徹底したうえで、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になってきます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。

自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2021年11月26日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。


大学受験合格ブログ編集部

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