
こんにちは!四谷学院の奥野です。
試験当日の体調不良や自然災害などで、「受験できなかったらどうしよう……」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。
大学入学共通テストは追試験や再試験が可能なため、過度に心配する必要はありません。
実際に、2025(令和7)年度の大学入学共通テストでは、全国の大学で合計992名(東日本:567名、西日本:425名)が追試験の受験を許可されました。
参照:令和7年度大学入学共通テスト 追・再試験受験状況|独立行政法人大学入試センター
本記事では、2026(令和8)年度の大学入学共通テストにおける追試験について、申請方法や認められるケース、実施場所などを詳しく解説します。
目次
大学入学共通テストの追試験とは
大学入学共通テストの追試験とは、病気や事故などの理由で本試験を受けられなかった受験生のための試験で、本試験とは別の日程で行われます。事前に理由を申告し、その理由が認められれば追試験が受験可能です。
独立行政法人大学入試センター(これ以降、大学入試センターとする)によると、2021(令和3)年度から2025(令和7)年度までの追試験受験者数は、以下のようになっています。
| 年度 | 人数 |
| 2021(令和3) | 1,021 |
| 2022(令和4) | 915 |
| 2023(令和5) | 2,737 |
| 2024(令和6) | 1,085 |
| 2025(令和7) | 561 |
参照:共通テスト 志願者数・受験者数等の推移 | 独立行政法人 大学入試センター
再試験との違い
大学入学共通テストでは、追試験と似た制度に再試験があります。再試験とは、試験会場や本部での不手際によって、受験生が正常に試験を受けられなかった際に実施されるものです。
例えば、英語のリスニング用ICプレイヤーの故障や問題冊子の配布ミス、監督者による誤指示などが該当します。
また、自然災害によって試験が受けられなかった場合も、再試験の対象となります。
ちなみに、2025(令和7)年度の再試験では12名が再試験の受験を許可されました。
参照:令和7年度大学入学共通テスト 追・再試験受験状況|独立行政法人大学入試センター
大学入学共通テストの追試験は難しい?平均点は?
追試験では本試験と異なる問題が出されますが、試験難易度に差はないといわれています。本試験と同様に問題が作成されるため、追試験を受けたからといって不利になるようなことはないでしょう。
また、追試験は平均点が公表されないため、確認はできません。
本試験と追試験の問題を比較したい場合は、大学入試センターで公表されている過去問題を参考にしてみてください。
令和8年度における追試験の日程
2026(令和8)年度の追試験の日程は、2026年1月24日(土)、25日(日)に予定されています。本試験から追試験までの期間が1週間となるため、追試験を受けることになった場合は、会場までの移動手段や当日の流れなどをよく確認しておきましょう。
大学入学共通テストの追試験が認められるケース・認められないケース

すでに説明したとおり、大学入学共通テストの追試験は、病気や負傷など、やむを得ない事情により本試験を受けられなかった受験者が対象となります。
具体的な基準は試験実施年により変わる可能性があるため、必ず最新の大学入学共通テスト実施要項を確認しましょう。
例として、2023(令和5)年度入試では、次の健康状態に当てはまる人が追試験の対象となりました。
・以下<A>から1項目以上または<B>に2項目以上に当てはまる人
<A>
- 38度以上の高熱がある
- 呼吸困難がある
- 倦怠感がある
- 37.5度以上の発熱がある
- せき症状がある
- のどの痛みがある
大学入学共通テストでは、試験開始20分以内の遅刻の場合、そのまま受験が認められます(英語のリスニングを除く)。ただし、次のようなケースは追試験の対象にならないことを把握しておきましょう。
- 自己都合による遅刻(試験会場や開始時間の間違い など)
- 寝坊
- 忘れ物(受験票含む)
また、雪・地震などの自然災害や特別な事情により、大学入学共通テストが実施されなかった(完了されなかった)場合は、再試験が実施されます。
2026(令和8)年度の場合、再試験は追試験と同じ日程で実施されるため、申請内容や試験会場などを間違えないように注意しましょう。
大学入学共通テストの追試験の申請方法
試験当日に体調不良や交通機関の遅延などが発生した場合、試験会場のスタッフにその旨を伝えて指示を仰ぎましょう。
また、当日会場に向かえない場合や試験前日までに追試験の対象となった場合は、受験票に記載の「問合せ大学」に電話して指示に従います。
追試験の受験許可が出ると追試験受験許可書が交付され、指定された会場で実施される追試験を受けられるようになります。
ちなみに、体調不良や負傷などの事情により受験できない場合は、受験票と医師の診断書(治療期間が明記されているもの)が必要です。
大学入学共通テスト追試験の会場
2021(令和3)~2023(令和5)年度において、大学入学共通テストの追試験は、新型コロナウイルス対策として全都道府県で行われていました。
2024(令和6)年度からは、東日本と西日本の2地区に戻っています。
追試験の会場は年度により異なるため、大学入試センターのホームページで最新の情報を確認してください。
大学入学共通テスト追・再試験の問題と解答

大学入学共通テストの追・再試験について、過去3年分の問題と解答は大学入試センターのホームページで閲覧できます。
なお、試験時間や得点は本試験と同じです。共通試験の対策を行う際には、追・再試験の過去問も解いておくと、出題傾向をつかめるでしょう。
大学入学共通テストの追試験の受験時の注意点
大学入学共通テストの追試験を受ける場合は、次の2つに注意しましょう。
スケジュールの被りに注意
大学入学共通テストの追試験の日程が、二次試験や私立大学の入試など、ほかのスケジュールに影響がないかを確認しましょう。
試験日程や遠方への移動などでスケジュールが被ってしまった場合は、どちらの試験を受験するか選ばなくてはなりません。
追試験は得点調査の対象外
本試験と異なり、追試験では得点調整が実施されません。得点調整とは、受験生の選択教科・科目間での難易度の違いによる、有利・不利をできるだけなくすための仕組みです。
難易度の差が影響し、同じ教科内の選択科目間で平均点が20点以上離れた際、その科目の受験者数が1万人を超えていれば、本試験では得点調整が実施されます。しかし、追試験は得点調整の対象外です。
ちなみに、2026(令和8)年度の本試験では、得点調整の教科・科目は以下のように定められています。
(1)得点調整の対象教科・科目
- 地理歴史の『地理総合,地理探究』『歴史総合,日本史探究』『歴史総合,世界史探究』の間
- 公民の『公共,倫理』『公共,政治・経済』の間
- 理科の『物理』『化学』『生物』『地学』の間
ただし,受験者数が1万人未満の科目は得点調整の対象としない。
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