埼玉大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説
公開日:2020/12/18
最終更新日:2022/09/26
埼玉県の中心地に位置する総合大学、埼玉大学。
この記事では、埼玉大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。埼玉大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事に記載されている情報は2020年12月18日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
目次
埼玉大学の入試問題で問われる能力
まずは、埼玉大学が求めている人材(学生)や、入試の特徴や難易度について解説します。
埼玉大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか
埼玉大学は正門に「知」の象徴として、大学の多面性を形象化した、様々な研究や学問分野に関わる記号をモチーフのモニュメントが存在します。
大学の標語として掲げられている「研(みが)こう!知と技 埼玉大学」を進むべき方向として、以下のアドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針)が宣言されています。
埼玉大学学士課程のアドミッション・ポリシー(一部抜粋)
“首都圏の一角を構成する埼玉の地で、ひとつのキャンパスに全学部が集まる総合大学として、埼玉大学は多様な個性が行き交い、融合する場として発展することを目指しています。私たちの下で学んだ卒業生が主体的にこの機会を活かし、知の継承を支える人に育つことを期待します。
出典:埼玉大学 入学者受入れ方針
ここから、学力はもちろん、人格・多様性を大切にしている大学だということが分かるでしょう。また、埼玉大学では学部によって異なるアドミッション・ポリシーが掲げられています。もっと詳しく知りたい方は埼玉大学HPをご覧ください。
埼玉大学入試の特徴
埼玉大学で導入されている入試方式はいくつかありますが、一般的なのは以下の2つです。それぞれの違いをご紹介します。
●一般入試
最も受験者数が多い入試方式。大学の独自の個別学力検査の総合得点で合否が決まります。前期には前期日程と後期日程があり、前期日程の学部学科・後期日程の学部学科の併願が可能です。前期日程の併願はできないので気を付けましょう。教育学部では、分離分割式の「前期日程」のみ募集し、合格者を決定します。
●特別選別
特別選抜には、総合型選抜・学校推薦型選抜・社会人選抜・帰国子女選抜など、多彩な入試方法を採用しています。
それぞれの詳しい日程などは、埼玉大学入試情報サイトをご覧ください。
各科目の試験問題の特徴
埼玉大学の入試対策には、試験問題の特徴や傾向を掴んでおきましょう。ここでは、埼玉大学の試験問題の特徴を科目ごとにご紹介します。
●英語
長文重視の標準的な問題構成です。大問3問で構成されており、内訳は長文読解2題と、英作文1題です。試験時間は90分。難易度は標準レベルです。長文読解の配転比率が高いので、そちらの対策に時間を使うと良いでしょう。
●数学
大問4つで構成されており、全問記述式です。試験時間は120分。難易度は標準的なレベルですが、広範囲から出題されるので、各分野で基礎を固めておく必要があります。また、微分・積分や証明問題が多く出題される傾向にあるので、過去問や問題集で慣れておきましょう。
●国語
大問2つで構成されており、試験時間は90分。学部によって、現代文のみと、現代文と古文漢文を含む出題範囲の差があります。現代文は文章量が多いため難易度は若干高めです。古典は標準レベルです。
●総合問題(物理・化学・生物)
学部・学科によって異なりますが、各学科の専門科目を中心として問題がさまざまな様式で出題されます。物理・化学・生物それぞれ大問4つの構成で全問記述式です。試験時間は120分。難易度は標準レベルのものが多いです。
埼玉大学入試の難易度
埼玉大学の入試難易度は、どの学部も標準的なレベルだといえます。二次試験の科目数が少ないので、多くの科目を対策する負担は減りますが、その分一つひとつの科目の配点が大きくなっています。
埼玉大学試験の概要
ここからは、埼玉大学の入試概要を解説していきます。
受験資格について
埼玉大学の一般選抜における受験資格をご紹介します。他の入試方式における受験資格については、入学者選抜要項をご覧ください。
1.学校教育法第90条の規定により、大学の入学資格を有するものまたは、大学入学の前までに入学資格を有することとなる見込みの者
2.令和3年度大学入学共通テストのうち、志望する学部・学科などが指定する教科・科目の全てを受験した者
引用元:埼玉大学 入学者選抜要項
試験科目や合格要件
埼玉大学の学部ごとの試験科目や配点は、以下の通りです。ここでは一般入試の前期日程における試験科目などについて解説します。なお、以下のデータは全て2020/12/18現在のものです。
また、より詳細なデータは、以下の入学者選抜要項をご確認ください。
埼玉大学 入学者選抜要項
学部 | 学科 | 科目 | 内容 | 配点 |
教養学部 | 教養学科 | 外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション
英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) |
300 |
経済学部 | 経済学科 | 国語 | 国語総合・国語表現・現代文B(近代以降の文章) | 250
*3科目から2科目を選択 |
数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列,ベクトル) | |||
外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション
英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) |
|||
教育学部 | 文系 | 外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション
英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) |
500 |
理系 | 数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列,ベクトル) | 500
*数学、理科、どちらかを選択 |
|
理科 | ①物理基礎・物理,化学基礎・化学,生物基礎・生物,地学基礎・地学の4科目から
1科目
②物理基礎,化学基礎,生物基礎,地学基礎の4科目から1科目
計2科目選択 |
|||
理学部 | 数学科 | 数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B
(数列,ベクトル) |
1000 |
物理学科 | その他 | 物理,数学及び英語に関する総合問題 | 400 | |
基礎科学科 | 個別学力検査なし | – | – | |
分子生物学科 | その他 | 面接 | 200 | |
生物制御学科 | その他 | 生物学を中心とした総合問題 | 400 | |
工学部 | 機械工学・システムデザイン学科 | 数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列,ベクトル) | 300 |
その他 | 小論文 | 100 | ||
電気電子物理工学科 | 数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列,ベクトル) | 200 | |
その他 | 小論文 | 100 | ||
情報工学科 | 数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列,ベクトル) | 300 | |
その他 | 小論文 | 100 | ||
応用化学科 | その他 | 総合問題
小論文 |
300
100 |
|
環境社会デザイン学科 | 数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列,ベクトル) | 200 | |
その他 | 小論文 | 100 |
出典:埼玉大学 入学者選抜要項
出願者数や合格者数のデータ
埼玉大学の出願者数や合格者数は以下の通りです。なお、ここでご紹介するのは2020年度の一般入試の前期日程のデータです。
学部 | 学科・専攻 | 出願者数 | 合格者数 |
教養学部 | 教養学科 | 341 | 130 |
経済学部 | 経済学科 | 679 | 233 |
教育学部 | 学校教育教員養成課程<小学校コース[文系分野]> | 275 | 135 |
学校教育教員養成課程<小学校コース[理系分野]> | 106 | 45
|
|
学校教育教員養成課程<小学校コース[実技系/音楽分野]> | 24 | 8 | |
学校教育教員養成課程<小学校コース[実技系/図画工作分野]> | 14 | 9 | |
学校教育教員養成課程<小学校コース[実技系/体育分野]> | 28 | 8 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[言語文化専修/国語分野]> | 20 | 7 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[言語文化専修/英語分野]> | 27 | 8 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[社会専修]> | 31 | 9 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[自然科学専修/数学分野]> | 44 | 10 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[自然科学専修/理科分野]> | 30 | 11 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[芸術専修/音楽分野]> | 5 | 3 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[芸術専修/美術分野]> | 4 | 3 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[身体文化専修/保健体育分野]> | 10 | 3 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[生活創造専修/技術分野]> | 15 | 7 | |
学校教育教員養成課程<中学校コース[生活創造専修/家庭科分野]> | 11 | 4 | |
学校教育教員養成課程<乳幼児教育コース> | 40 | 18 | |
学校教育教員養成課程<特別支援教育コース> | 79 | 19 | |
看護教諭養成課程 | 41 | 15 | |
理学部 | 数学科 | 157 | 29 |
物理学科 | 41 | 13 | |
基礎化学科 | 36 | 17 | |
分子生物科 | 64 | 25 | |
生体制御学科 | 72 | 27 | |
工学部 | 機械工学・システムデザイン学科 | 140 | 57 |
電気電子物理工学科 | 88 | 61 | |
情報工学科 | 192 | 48 | |
応用化学科 | 72 | 42 | |
環境社会デザイン学科 | 131 | 56 |
埼玉大学に合格するための勉強方法
ここからは、埼玉大学に合格するための学習方法をご紹介します。
埼玉大学に入るには、何をすればいい?
埼玉大学の入試問題の難易度はそこまで高くありません。しかし、難易度が高くないということはライバル達も高得点をとる可能性が高いということ。1つのミスが合否を分けることもあります。
基礎を徹底するのはもちろん、どれだけミスを無くすかが重要なポイント。見直す癖をつけるようにして、ミスを減らす工夫をしましょう。
また、国語に関しては現代文の文章量が多いですし、英語に関しても問題文が非常に長く1題あたり30分程度で解く必要があるので、時間配分に気をつけて挑むことが大切です。
入試情報で配点が高い科目や出題範囲をしっかりと確認し、入試に重要なところから優先的に対策を進めていくことが合格への近道になります。
受験期の過ごし方
ただ闇雲に机に向かっていても、効率的な成績向上は望めません。重要なのは、長期的なスケジュールをたてられているかどうかです。特に高校3年生の1年間は、毎日をどう過ごすかで合否の確率が変わる重要な期間。埼玉大学合格に向けて、下記を参考にスケジュールをたててみましょう。
●春(4〜6月):基礎を徹底して身に付ける期間。埼玉大学で出題される問題のほとんどは基礎問題なので、教科書を中心に丁寧に学習しておくのが重要です。また、この期間に苦手分野の洗い出しを行うのもおすすめ。
●夏(7〜9月):夏は、苦手分野を克服する期間。集中して学習に取り組めるので、成績が伸びやすい期間でもあります。夏休みに「1日に問題集を10ページ進める」などの短期的なスケジュールをたてるのがおすすめです。
●秋(10〜12月):秋には、大学入学共通テストの対策を始めましょう。個別学力検査のみでの受験を考えている方でも、埼玉大学の入試問題は大学入学共通テストと似ている部分があるので、大学入学共通テスト用の問題集などを使用して学習するのがおすすめです。
●冬(1月〜):過去問を使って、個別学力検査対策を始めましょう。ミスをなくすこと、時間配分に気をつけて問題を解くようにして、最後の仕上げを行います。
予備校で勉強する場合
「予備校に通っていれば問題ない」と思う方もいるかもしれませんが、一般的な予備校の授業は集団授業。講師の授業を聞いて終わるだけのことが多く、知識を得ても定着には至らないことが多いからです。
また、苦手分野が取り残されてしまいがちなのも懸念点です。苦手分野や授業で分からなかったところは自分で聞きに行くなど、積極的に学習していかなければ、思うような効果は得られないでしょう。
四谷学院のカリキュラムのご案内
予備校の授業に起こりがちな問題を解決するなら、四谷学院の「ダブル教育システム」がおすすめ。ダブル教育システムとは何なのか、以下で見ていきましょう。
科目別能力別授業
一般的な予備校では、クラス分けはテストの総合得点で行われますが、四谷学院の科目別能力別授業では、科目と能力の2つでクラス分けを行っています。つまり、どの科目においても自分に合ったレベルの授業が受けられるということ。
苦手科目で授業についていけないことも、得意科目で暇をもてあますこともありません。自分のレベルに合った授業を受けることで理解もスムーズに進むため、効率的な成績向上が期待できます。
55段階個別指導
科目別能力別授業であれば予備校のデメリットを解消できる、と述べましたが、実はこれだけでは不十分。入試では知識の有無ではなく、その知識を活用できるかが重視されるので、実践力を身に付ける必要があります。
その実践力を効率良く身に付けられるのが、55段階個別指導です。マンツーマンで丁寧に指導することにより、科目別能力別授業で分からなかった部分をカバーし、演習を重ねることで実践力が身に付きます。
埼玉大学入試は丁寧に解く力が重要!
【埼玉大学の入試概要】
●学力はもちろん、多様性を大切にした人を求めている
●難易度はやや平易〜標準
【埼玉大学の入試データまとめ】
●倍率は1.2〜5.1倍。学部や学科によって差がある。
【勉強方法まとめ】
●基本的な知識を問われる問題が多いので、教科書や用語集を丁寧に学習しておくのがおすすめ
●時間が足りなくなる科目が多いので、時間配分の練習をしておきましょう
埼玉大学は基礎を徹底した上で、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になってきます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。
自分の学習レベルにあった授業で、効率的な成績向上が望めます。体験授業もありますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事でご紹介した情報は2020年12月18日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

大学受験合格ブログ編集部
このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。
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