明治学院大学の受験対策!難易度や偏差値、合格に向けての勉強法を解説

最終更新日:2023/08/31

※この記事は約14分で読めます。


こんにちは!四谷学院の奥野です。

明治学院大学は、東京都港区や横浜市にキャンパスを有する、日本最古のミッションスクール。
ヘボン式ローマ字の考案者で知られるジェームス・カーティス・ヘボンの私塾を起源とする、6学部16学科を有する文系の大学※です。
※2024年から初の理系学部である「情報数理学部」が新設予定です。

この記事では、明治学院大学の入試の特徴(難易度、倍率など)のほか、明治学院大学に合格するための効率的な勉強方法を紹介します。

明治学院大学の受験を考えている方、勉強しているのに今ひとつ成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2023年8月5日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

明治学院大学の入試問題で問われる能力

はじめに、明治学院大学が求めている人物像と、入試の難易度について見てみましょう。

明治学院大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

明治学院大学は「キリスト教による人格教育」を建学の精神とし、教育理念に“Do for Others(他者への貢献)”を掲げています。

「Do for Others」とは、大学の創設者ヘボンが生涯大切にした精神で、「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」という聖書の一節から来ているそう。

そんな精神に基づく明治学院大学のアドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針)は、以下となっています。

<求める人材像>

  1. 知識・技能、思考力・判断力・表現力等において、高等学校等で修得すべき基礎的な能力を身につけている。
  2. 本学の教育理念である“Do for Others(他者への貢献)”を理解し、人間や社会に関心と探究心を持ち、真摯に勉学に励む意欲を持っている。
  3. 課題に対してこれを主体的に解決し、社会に貢献しようとする意欲を持っている。

<入学者選抜の基本的方針>

  1. 入学者選抜は、高等学校等で修得すべき基礎的な能力および課題に積極的に取り組む意欲を有しているかについて評価する。
  2. 筆記試験においては、主に知識・技能、思考力・判断力・表現力など、高等学校等で修得すべき基礎的な能力を、面接試験においては、主に学問への関心、好奇心など学修に取り組む主体的意欲を評価する。

引用:明治学院大学 人材養成上の目的・教育目標

なお、各学部・各学科でもアドミッション・ポリシーを掲げています。詳細は、明治学院大学のホームページでご確認ください。

明治学院大学入試の特徴

明治学院大学の入試では、多様な入試制度を導入しています。ここでは、そのなかでも志願者数が多い3つの方法を紹介します。

一般入学試験(全学部日程、A日程、B日程)

最も志願者数の多い入試制度で、前期として全学部日程とA日程、後期としてB日程が実施されます。

全学部日程は、同じ日に全学部・学科が一斉に試験を実施するものです。

3教科型と英語外部検定試験利用型(出願資格方式)という2つの型が選べ、それぞれの型で異なる学科に出願することができます。

また2学科ずつ併願でき、合わせて4学科までの併願が可能です。

A日程は最も募集人員が多く、3教科型と英語外部検定試験利用型2方式(出願資格方式、得点換算方式)の3つの型があります。

基本的に、試験日程が異なる学科同士であれば併願が可能です。

ただし、同じ試験日に、3教科型と英語外部検定試験利用型(得点換算方式)を両方行う学科では、どちらか一方の型のみ受験でき、学科内での併願はできません。

なお、全学部日程とA日程の3教科型では、「外国語」「地理歴史・公民・数学」「国語」の受験が必須です。

B日程では「英語」のほか、「論文」「論述重点」「講義」など学科ごとにユニークな入学試験が行われます。B日程が設定されていない学科も多いため、注意が必要です。

大学入学共通テスト利用入学試験(前期、後期)

大学入学共通テストの得点を用いて合否を決定する入試制度で、大学独自の学力試験はありません。こちらも前期日程と後期日程があります。

前期日程ではほぼ全学科が出願対象となり、最大14学科の併願が可能です。

入試に利用できる教科は学科によって異なりますが、「外国語」「国語」「地理歴史・公民・数学・理科」があります。

後期日程の対象になるのは4学科のみで、そのなかで併願は可能です。

利用できる教科は学科によって異なりますが、「外国語」「国語」「地理歴史・公民・数学」があります。

自己推薦AO入学試験

自己推薦AO入学試験は、学力試験だけでは測りきれない個性や意欲を重視し、受験生を総合的に評価する入試制度です。

アドミッション・ポリシーに該当し、出願資格を満たしていれば出願できます。

ほかの大学との併願もできますが、明治学院大学に合格後は、すみやかに入学手続きを行う必要があります。

なお、AO入試は二段階選抜方式となっており、第一次選考では「書類審査」、第二次選考では「筆記試験・面接」または「面接」のみが実施されます。

詳しい日程や内容は、明治学院大学入試要項でご確認ください。

明治学院大学の入試概要


ここからは、明治学院大学の入試概要を解説します。

受験資格について

明治学院大学の出願資格は入試制度で異なるため、ここでは最も志願者数が多い一般入学試験をピックアップして紹介します。

一般入学試験の出願資格は、「文部科学省が定める大学入学資格のいずれかを有する者か、入学年の3月までに有する見込みの者」となっています。

「文部科学省が定める大学入学資格のいずれか」とは、例えば「高等学校または中等教育学校を卒業した者」や「特別支援学校の高等部または高等専門学校の3年次を修了した者」などが挙げられます。

参考:明治学院大学 2023年度入学試験要項

試験科目や合否判定

明治学院大学の試験科目についても、入試制度によって異なるため、ここでは一例として一般入学試験(全学部日程3教科型)の試験科目と合否判定を紹介します。

なお、以下のデータはすべて2023年8月5日現在のものです。

全学部学科試験科目

明治学院大学は文系学部のみの大学のため、「国語」「外国語」は学部を問わず受験します。それぞれの出題範囲は、次のようになっています。

国語 「国語総合」「現代文B」」
英語 「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」

※文学部フランス文学科のみ、上記またはフランス語を選択可能

なお、一般入学試験(全学部日程3教科型)では、さらに「地理歴史」「公民」「数学」から1科目選択します。

合否判定:一般入学試験(全学部日程3教科型)の場合
学部 学科 合否判定方式
文学部 英文学科 3科目の素点をそれぞれ偏差値に換算し、英語の偏差値とほか2科目のうち偏差値の高い1科目の合計順位によって合否を判定
フランス文学科 「地理歴史・公民・数学」の素点を平均点が同点になるよう調整後、国語と外国語の素点と合算し、その順位をもとに合否を判定
芸術学科
経済学部 経済学科 「地理歴史・公民・数学」の素点を平均点が同点になるよう調整後、国語と外国語の素点と合算し、その順位をもとに合否を判定
経営学科
国際経営学科
社会学部 社会学科 3科目の素点をそれぞれ偏差値に換算し、3つの偏差値の合計順位によって合否を判定
社会福祉学科
法学部 法律学科 3科目の素点をそれぞれ偏差値に換算し、それぞれ3つの偏差値の合計順位によって合否を判定
消費情報環境法学科
グローバル法学科
政治学科
国際学部 国際学科 3科目の素点をそれぞれ偏差値に換算し、3つの偏差値の合計順位によって合否を判定
国際キャリア学科
心理学部 心理学科 3科目の素点をそれぞれ偏差値に換算し、3科目のうち偏差値が高い2科目の合計順位によって合否を判定
教育発達学科 3科目の素点をそれぞれ偏差値に換算し、それぞれ3つの偏差値の合計順位によって合否を判定

参照:明治学院大学 2023年度入学試験要項

合否判定に得点を用いる場合と偏差値を用いる場合があり、学科ごとに異なります。志望する学科の合格要件は事前に確認しましょう。

また、明治学院大学の出願者数や合格者数は次のようになっています。
なお、ここで取り上げているのは、2023年度の一般入学試験(全学部日程3教科型)のデータです。

学部 学科 出願者数 受験者数 合格者数 実質倍率
文学部 英文学科 261 252 110 2.3
フランス文学科 88 86 52 1.7
芸術学科 323 318 89 3.6
経済学部 経済学科 371 359 139 2.6
経営学科 448 438 152 2.9
国際経営学科 213 208 77 2.7
社会学部 社会学科 259 247 84 2.9
社会福祉学科 158 146 66 2.2
法学部 法律学科 138 134 41 3.3
消費情報環境法学科 60 59 22 2.7
グローバル法学科 32 31 14 2.2
政治学科 114 112 43 2.6
国際学部 国際学科 317 307 114 2.7
国際キャリア学科 71 68 33 2.1
心理学部 心理学科 379 367 36 10.2
教育発達学科 207 200 100 2.0

出典:明治学院大学 全学部日程【3教科型】 データ[過去3ヵ年]

各科目の試験問題の特徴や難易度と対策

入試対策では、科目ごとに試験問題の特徴や傾向を掴んでおきましょう。

明治学院大学の入試では、英語や国語が必須となっていることが多いものの、選択科目もあります。

ここでは、一般入学試験における、それぞれの試験問題の特徴をまとめます。

英語

明治学院大学の英語は、長文問題・対話文・英文要約・英作文の大問4題で構成されています。試験時間は70分です。

長文問題や対話文で扱う内容は、標準レベルです。あまり難しい単語はなく、わからない場合でも、文脈や常識的な判断で推測できる範囲の内容になっています。

英文要約は、英文の内容を200文字以内の日本語でまとめる問題、英作文はテーマに沿ってエッセイを100語~150語で記述する問題となっており、難易度はやや高めです。

したがって、日頃から英作文のトレーニングを積み、後半の2問でしっかり得点することが重要になります。

国語

明治学院大学の国語は、現代文の読解問題、漢字の読み書き問題、古文の大問3題で構成されています。漢文は範囲に入りません。試験時間は60分です。

試験全体のボリュームは多くなく、時間配分を気にしすぎる必要はないでしょう。

ただし、記述式であることや、やや特殊な形式の設問もあることから、過去問を使って慣れておくことをおすすめします。

また、漢字の問題は毎年出されているため、日頃から漢字練習を積んでおきましょう。

数学

選択科目の一つです。小問集合問題と総合力が求められる問題の2問が出題されます。試験時間は60分で記述式です。

問題数は多くないものの出題範囲が広いため、取りこぼしのないように確実に解答できる力が必要です。

日本史

選択科目の一つです。大問は3題で、試験時間は60分。

1問目と2問目は選択問題で、正誤判定問題が多く出題されます。3問目は完全記述式で、人物名や重要用語などを正確に記述できる力が求められます。

幅広い時代からまんべんなく出題されるので、網羅的に学習を進めましょう。

世界史

選択科目の一つです。大問は4題で、試験時間は60分。

記号を選択する問題もありますが、大半は記述式の問題です。記述対策として、人物名や王朝名などの重要ワードを正確に書けるようにしておくことが大切です。

公民(政治経済)

選択科目の一つです。大問は4題、試験時間は60分。

従来のセンター試験対策よりも、やや細かい知識を求める問題が多く、発展的な学習も必要です。時事問題も多く出されるため、ニュースサイトなどを活用して対策するとよいでしょう。

地理

選択科目の一つで、試験時間は60分です。難易度は標準レベルとなっています。学校で使用している問題集などを解いて対策しましょう。

明治学院大学入試の難易度・偏差値

明治学院大学の偏差値は57~72で、共通テスト得点率は68~80%です。

偏差値は希望する学部・学科、入試の日程方式によって異なるため、自分が志望する学部の偏差値を確認しておきましょう。

学部

偏差値の範囲
文学部 57~69
経済学部 60~67
社会学部 61~67
法学部 57~68
国際学部 63~67
心理学部 63~72
情報数理学部(2024年4月開設予定) 64

参考:マナビジョン 明治学院大学/偏差値・入試難易度

明治学院大学に合格するための勉強方法


ここからは、明治学院大学に合格するための学習方法をご紹介します。

明治学院大学に入るには、何をすればいい?

明治学院大学の難易度は「MARCH」と「日東駒専」の間くらいで、準難関私立大学といえます。入試問題は基礎~標準レベルといわれますが、「MARCH」以上の大学を受験する人も併願する大学なので、しっかり受験勉強しておかないと簡単には合格を勝ち取れないでしょう。

また、ミッション系の私立大学で英語教育にも力を入れていることから、入試でも読み書き両方の能力を試される内容となっています。

決して難問レベルの内容ではありませんが、しっかり基礎固めをしておく必要があります。

受験期の過ごし方

高校3年生の1年間は、どう過ごすかで合否の確率が変わる重要な期間です。ノープランで手当たり次第に勉強するのではなく、長期的なスケジュールを立てて受験勉強を進めるようにしましょう。

  • 春(4~5月):基礎を徹底して身に付ける期間です。英単語や文法、国語の漢字練習など、繰り返し学習が効果的なものは早くから始めましょう。
  • 夏(6~8月):夏は、集中的に苦手分野に取り組める時期です。約1ヵ月ある夏休みには、長期的なスケジュールとは別に、短期的なスケジュールも立てて学習を進めるとよいでしょう。
  • 秋(9~11月):応用力を磨く時期です。英作文や対話文など、実践的な問題集などに取り組みましょう。
  • 冬(12月~):過去問演習を集中的に行いましょう。過去数年分に取り組むのがおすすめです。出題形式を知ることで、落ち着いて本番を迎えやすくなります。

予備校で勉強する場合

効率的な勉強が難しい独学を避け、予備校に通う方は多いでしょう。

ただし、「予備校に通っていれば問題ない」と考えるのは危険です。一般的な予備校の授業は集団授業であるため、講師の授業を受け身で聞くだけに終わり、授業についていけなくなる可能性があります。

苦手分野が苦手なままになってしまうこともあるでしょう。

授業でわからなかったところを自分で聞きに行くなど積極的に学習しなければ、思うような効果は得られないことがあります。

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーできるのが、四谷学院の「ダブル教育」です。ダブル教育を支える2つのポイントをご紹介します。

科目別能力別授業

一般的な予備校では、志望校別にクラス分けが行われることが多くありますが、四谷学院の「科目別能力別授業」は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。

科目ごとに、自分に合ったレベルの授業が受けられるため、無理や無駄なく理解力アップを目指せます。

55段階個別指導

科目別能力別授業で理解力をアップしたとしても、それだけでは不十分です。

理解したことを確実に身に付け、自力で解答できる力(解答力)につなげるのが、四谷学院の「55段階個別指導」です。

受験に必要な要素を、中学レベルから東大レベルまでの55段階に分けて確認していくことで解答力を高めます。

理解力に合わせてマンツーマンで進めるため、受験に必要な解答力がしっかり身に付きます。

明治学院大学入試は基礎力と記述対策が重要!

【明治学院大学の入試概要】

  • 教育理念“Do for Others(他者への貢献)”を理解し勉学に励む人材を求む
  • 一般入学試験、大学入学共通テスト利用入学試験、自己推薦AO入学試験などさまざまな入試方法がある
  • 難易度は基礎~標準レベル

【明治学院大学の入試データまとめ】

  • 実質倍率は1.7~10.2倍。学部や学科、入試方式により大きく差がある

【勉強方法まとめ】

  • 基礎的な問題が多いので、教科書や用語集を丁寧に学習しておくのがおすすめ
  • 特に英語は読み書きをバランスよく学習
  • 記述対策に、正確に重要用語が書けるようにしておく

キリスト教の精神を掲げる明治学院大学の入試問題は、基礎~標準レベルといわれます。しかし「MARCH」以上の大学の併願校にもなることから、簡単には合格できないでしょう。

基礎を徹底したうえで、記述問題にも対応できる力をいかに身に付けておくかが重要。そこで役立つのが、四谷学院の「ダブル教育」です。

科目ごとに自分の学習レベルにあった授業が受けられ、個別のサポートで効率的な解答力向上が期待できます。気になる方はお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2023年8月5日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

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