芝浦工業大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

  公開日:2020/12/11
最終更新日:2022/09/26


※この記事は約15分で読めます。


創立100周年に向けて、世界に貢献できるグローバルかつ理工学人材を育成する芝浦工業大学。2014年に文部科学省のスーパーグローバル大学に採択されたことで、その注目度はますます高まるようになりました。

この記事では、そんな芝浦工業大学における入試の特徴や、倍率、難易度、合格に向けて実践して欲しい効果的な勉強方法などをご紹介します。

※本記事に記載されている情報は2020年12月11日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

芝浦工業大学の入試問題で問われる能力

まずは、芝浦工業大学が求める人材(学生像)や、入試の特徴、難易度から見ていきましょう。

 

芝浦工業大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか

芝浦工業大学では、アドミッション・ポリシーのなかで「建学の精神」および以下の「求める人物像」、そして各学部の教育方針などを理解したうえで出願することを求めています。

1.本学での学修、研究を強く志望し、本学で自己成長・自己実現を成そうと志望する人
2.数学及び自然科学(物理学、化学、生物学などの科目)の基礎を学び、理工学と科学技術に対して強い興味関心を持ち、将来この学問を通じて我が国と世界の持続的発展に貢献しようという意思を持つ人
3. 大学において幅広い教養と経験、さらにコミュニケーション能力を身につけ、世界が多様であることを意識しながら市民社会の一員としての責務を自覚し、人類の進歩と地球環境の保全に尽くすとの気概を持つ人
引用:芝浦工業大学 アドミッション・ポリシー

この内容を確認すると、芝浦工業大学が学力だけでなく、学生の人格も大事にしていることがわかると思います。また、各学部と大学院でもより詳しいアドミッション・ポリシーを掲げています。自分が受験する学部・学科のより詳しい人物像を知りたい方は、芝浦工業大学の入学案内 もご覧ください。

 

芝浦工業大学入試の特徴

芝浦工業大学では、大きく分けて4種類の入試方式を導入しています。

1.一般入試(前期・後期・全学統一日程)
大半の学科で、最も受験者数が多い方式です。前期、後期、全学統一と3種類の日程が用意されており、多くの学科で試験科目が同じであることから、併願しやすい特徴もあります。全国13の試験会場から選択できるところも大きな魅力です。

2.大学入学共通テスト利用入試(前期・後期)
共通テストの点数によって、合否が決まる方式です。それぞれ20併願まで可能となっています。初回となる2021年度の試験では、新型コロナウイルスの影響で、第1回と第2回のほかに、特例追試験の日程も公表されています。この入試方式を選択した場合、大学入試センターが指定する地方都市の試験場などでも受験可能になります。

3.英語資格・検定試験利用方式
以下の英語資格・検定試験のうち、いずれかのスコアが基準値以上の人だけが受けられる入試方式です。

●TOEFL
●TOEIC
●ケンブリッジ英語検定
●GTEC
●TEAP
●IELTS
●実用英語検定

これらの資格・試験の点数が、合否判定に影響することはありません。試験問題は、一般入試の前期日程と同じになります。

それぞれの詳しい日程などは、芝浦工業大学の入試情報サイトをご確認ください。

 

各科目の試験問題の特徴

芝浦工業大学の入試対策をするには、試験問題の特徴や出題傾向をつかんでおく必要があります。ここでは、全学部共通の受験科目となる英語、数学、理科(化学・物理)について、それぞれの傾向を解説していきます。

●英語
大問8題で構成されており、試験時間は90分です。これらの問題を、マークシートと記述式で解答していきます。大問の1~7は、文法問題が中心です。大問8については、長文読解問題の出題となります。

マークシート方式で解答する問題は、並べ替えや空欄補充、正誤の判断などが中心です。レベルについては、それほど高難度ではない平易な内容で構成されています。解答の確実性を高めるために、英語の基礎力を固めておく必要があるでしょう。

●数学
大問4題で構成される90分間の記述式です。これまでの傾向としては、大問1と3では小問集合、大問2と4では図形や証明、総合問題などが出題されています。

出題範囲は数ⅠA、数ⅡB、数ⅢCです。なかでも微分積分に関する内容は非常に多い特徴があります。また、このカテゴリについては、高難度の問題も出ているため、練習問題や過去問を何度も繰り返し、応用力も身につけておく必要があります。

数学の場合、時間配分も高得点をとるための大事なポイントになります。したがって、ある程度の典型問題がマスターできたら、きちんと時間を計って過去問に取り組む必要もあるでしょう。

●理科(物理・化学)
芝浦工業大学の理科は、物理と化学の8題から4題を選び、90分間で解答をする記述式試験です。

物理については、力学や熱力学、電磁気などが幅広く出題され、計算問題が多い傾向があります。また、芝浦工業大学の物理は、全般的にレベルが非常に高いところも大きな特徴です。したがって、受験勉強では、原理や公式を丸暗記するのではなく、その本質をきちんと理解したうえで、演習問題に取り組む必要があります。

化学についても、構造式や化学反応式、重要語句を書かせる問題が多いことから、全体的に標準以上のレベルが求められます。そのため、教科書やテキストを使ってある程度の基礎知識をマスターしたら、イオン式や化学式を自分で書けるようにする学習も非常に大切です。

 

芝浦工業大学入試の難易度

芝浦工業大学は、東京にある理工系の大学群「四工大」において、頭一つ抜けた高い偏差値を誇る大学です。受験業界では、東京都内の難関私立大学群である「MARCH」と同じハイレベルな理工系大学であると考えられています。

ただし、大学受験の偏差値は、学部学科や入試方式によっても大きく変わってきます。したがって、芝浦工業大学を目指すときには、大学の総合的な情報ではなく、自分が実際に受験する学科や入試方式から、ボーダーラインとなる偏差値や得点率などを調べるようにしてください。

 

芝浦工業大学試験の概要


ここからは、芝浦工業大学の入試概要について解説していきます。

 

受験資格について

芝浦工業大学では、以下3つの受験資格を定めています。3番目の資格については、外国において12年の学校教育課程を修了したり、文部科学大臣が指定したものといった6つのパターンが設定されています。詳しい内容は、入学試験要項を確認してください。

1.高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者、および入学年の3月卒業見込みの者
2.通常の課程による12年の学校教育を修了した者、および入学年の3月修了見込みの者
3.学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者、および入学年の3月31日までにこれに該当する見込みがある者
参照元:芝浦工業大学 入学試験要項

 

試験科目や合格要件

芝浦工業大学における学部ごとの試験科目や配点は、以下のとおりです。ここでは一般入試の前期日程における試験科目などを紹介します。

なお、以下のデータはすべて2020/12/11現在のものです。

 

工学部、システム理工学部、デザイン工学部、建築学部

科目 出題範囲 配点
数学 数学I

数学II

数学III

数学A

数学B(数列・ベクトル)

100

*システム理工学部の数理科学科は数学のみ、配点を 2倍換算(200点)

理科 物理(物理基礎、物理)

化学(化学基礎、化学)

*物理 4 題、化学 4 題から4 題を任意選択

 

*システム理工学部の生命科学科と数理科学科は、物理・科学に替えて、生物(生物基礎、生物)の選択が可能

100
英語 コミュニケーション英語I

コミュニケーション英語IIコミュニケーション英語III英語表現I

英語表現II

100

出典:芝浦工業大学 入学試験要項

 

出願者数や合格者数のデータ

芝浦工業大学における学科別の出願者数・合格者数は、以下のとおりです。
なお、ここでご紹介するのは、2020年度の一般入試の前期日程のデータになります。

学部 学科・専攻 受験者数 合格者数
工学部

 

機械工学科 1,502 401
機械機能工学科 707 227
材料工学科 566 232
応用化学科 1,034 413
電気工学科 829 283
電子工学科 647 251
情報通信工学科 1,128 242
情報工学科 1,579 251
土木工学科 513 191
システム理工学部 電子情報システム学科 849 201
機械制御システム学科 496 158
環境システム学科 442 120
生命科学科(生命科学コース) 328 159
生命科学科(生命医工学コース) 375 138
数理科学科 509 194
デザイン工学部 デザイン工学科

(生産・プロダクトデザイン系)

473 104
デザイン工学科

(ロボティクス・情報デザイン系)

453 116
建築学部

 

APコース

(先進的プロジェクトデザインコース)

295 45
SAコース

(空間・建築デザインコース)

1,198 124
UAコース

(都市・建築デザインコース)

969 134

出典:2020年度 芝浦工業大学 入学試験結果

 

芝浦工業大学に合格するための勉強方法


ここからは、芝浦工業大学に合格するための学習方法をご紹介します。

 

芝浦工業大学に入るには、何をすればいい?

芝浦工業大学は、先述のとおり東京都内・四工大のなかでも最もレベルが高い大学です。学科によっては10倍近い競争率になることから、単純に基礎力や応用力を高めるだけでなく、命取りになるミスを減らす対策も必要になってきます。

また、数学と理科(物理・化学)については記述式です。したがって、重要語句や公式などはただ暗記をするのではなく、内容理解をしたうえで、応用問題で「選ぶ」のではなく「記述できる」だけの学習が必要となるでしょう。

芝浦工業大学の場合、「与えられた90分間をどう使うか?」というのも大事な合格ポイントになってきます。ある程度の応用力が身についたら、過去問などを使って時間配分のトレーニングも積むようにしてください。

 

受験期の過ごし方

芝浦工業大学に合格するには、与えられた時間のなかで、日頃の学習で身につけた基礎力と応用力を発揮できるだけの対策が必要です。そのためには、ただ闇雲に勉強するのではなく、長期的なスケジュールを立てて、自身の課題と向き合う必要があります。

特に3年生の場合は、受験本番までの時間が限られています。ですから、以下のように「この1ヵ月をどう過ごすか?」がわかる具体的な学習計画を立てる必要があるでしょう。

●春(4〜6月):基礎力を徹底的に身につける期間です。秋以降の応用問題や過去問で苦戦しないためにも、春の基礎力向上は非常に大切となります。ある程度の基礎力がある人は、夏休みに向けて苦手分野の洗い出しをしてもいいでしょう。

●夏(7〜9月):学校の授業がない高3の夏休みは、苦手分野を克服する最後のチャンスです。自分の学習に集中できるこの期間は、成績を伸ばしやすい時期でもあります。夏休みのモチベーションを維持するには、「問題集を一日10ページ」というような無理なくクリアできる目標を立て、日々の努力を継続していくのがおすすめとなります。

●秋(10〜12月):秋になったら、夏までに積み上げた基礎力を使い、応用問題や大学入学共通テスト対策に入っていきましょう。秋以降の学習では、1~2冊の少ない冊数の問題集を繰り返し解きながら、完成度を上げていくことが重要です。この対策によって、各科目の重要ポイントが定着しやすくなります。余裕がある人は、芝浦工業大学の過去問を使い、受験問題の傾向を詳しく分析してもいいでしょう。

●冬(1月〜):年が明けて受験近くになったら、本格的な個別学力検査の対策に入っていきます。芝浦工業大学に合格するには、90分という時間を上手に使うことも非常に大切です。そのため、この時期の学習では、実際に時間を計って過去問を解いてみてください。また、過去問に何度もミスするポイントがあれば、その内容を重点的に再復習してもいいでしょう。

 

予備校で勉強する場合

多くの人は予備校に対して、「強い意思が求められる独学と違って、毎日通いさえすれば大学合格できる」と考えがちです。しかし、一般的な予備校で行なわれている授業は、大勢の生徒が講師の話に耳を傾ける「集団授業」となります。そのため、講師の授業を聞いて終わるだけの場合は、知識の定着が難しい傾向があります。

また、苦手分野が多い場合、授業についていけずに取り残されてしまうデメリットもあります。そのため、予備校を利用してより良い効果を得るためには、苦手分野や授業でわからなかったところを講師に聞きに行くなどして、積極的に学習する姿勢が求められます。

 

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業で生じやすい問題の解決には、四谷学院の「ダブル教育システム」がおすすめです。ダブル教育システムには、以下の特徴があります。

 

科目別能力別授業

一般的な予備校のクラス分けは、テストの総合得点で行われます。一方で、四谷学院の科目別能力別授業の場合は、能力と科目という2つの基準でクラス分けを行うことが可能です。どの科目においても自分の能力に合った授業を受けられます。

また、自分に合ったクラスに入ると、苦手科目が多すぎて授業についていけなかったり、得意科目の授業で時間を持て余したりすることもありません。

 

55段階個別指導

科目別能力別授業を受ければ、一般的な予備校のデメリットは解消可能です。しかし、「知識の有無」より「知識の活用」が重視される実際の受験では、科目別能力別授業だけでは対策が不十分になります。

そこで四谷学院では、学生の応用力や実践力を向上させやすい、「55段階個別指導」という仕組みをつくっています。マンツーマンで丁寧な指導ができる55段階個別指導には、科目別能力別授業で解消できなかった弱点部分をカバーし、演習問題を何度も重ねることで応用力や実践力を身に付けやすくする特徴があります。

 

芝浦工業大学入試は丁寧に解く力が重要!

【芝浦工業大学の入試概要】
●学力はもちろんのこと、在学中に自己成長や自己実現をしようとする人材を求めている
●個別学力検査の一般入試、大学入学共通テスト利用入試、英語資格・検定試験利用方式の3つが一般的な入試方式
●入試難易度は、標準~やや難関

【芝浦工業大学の入試データまとめ】
●一般入試の倍率は、2.1~9.7倍(学部・学科、入試方式によって大きな差がある)

【勉強方法まとめ】
●標準~高難度の問題が多いため、基礎知識の土台を早めに固めたうえで、応用力をつける練習問題などの対策が必要
●与えられた90分間を有効活用するために、過去問を使った時間配分のトレーニングも大切

芝浦工業大学は、東京都内の理工系大学のなかでも特に注目度・レベルともに高い存在です。したがって、この大学を目指すためには、単純に基礎知識を丸暗記するのではなく、その意味や内容を理解したうえで、応用問題に活用する力が求められます。

基礎力と応用力の両方が重要視される大学受験では、四谷学院の「ダブル教育システム」で学習を進めていくのがおすすめです。芝浦工業大学の受験に向けて対策を希望される方は、ぜひ四谷学院にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2020年12月11日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。


大学受験合格ブログ編集部

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

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