東海大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

最終更新日:2022/09/26


※この記事は約12分で読めます。


東海大学は、東京都渋谷区に本部を構える私立大学です。1943年に静岡県に開設した航空科学専門学校を前身とし、1946年に東海大学として設置されました。全国7か所にキャンパスを構える「文理融合」の総合大学で、2022年には23学部62学科に新設・再編予定となっています。

この記事では、東海大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。東海大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2021年7月23日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

東海大学の入試問題で問われる能力

初めに、東海大学が求めている人物像と、入試の難易度について解説します。

 

東海大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

東海大学では、創立者で政治家の松前重義が掲げた4つの言葉を、建学の精神として教育の指針としています。

l  若き日に 汝の思想を培え

l  若き日に 汝の体躯を養え

l  若き日に 汝の智能を磨け

l  若き日に 汝の希望を星につなげ

これは、「身体を鍛え、知能を磨くとともに、人間、社会、自然、歴史、世界等に対する幅広い視野をもって、一人ひとりが人生の基盤となる思想を培い、人生の意義について共に考えつつ希望の星に向かって生きていこう」※という内容を表しています。
※引用:東海大学ホームページ 建学の精神

そのような「建学の精神」に共鳴する人材を求めるべく、東海大学ではアドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)を次のように定めています。

1.大学で学ぶに相応しい学力を有し、明日の歴史を担う強い使命感のある者
2.豊かな心と健やかな体の育成に努めると共に、自分の個性を伸ばす意志のある者
3.時代の変化に合わせて積極的に社会を支え、社会に貢献する志のある者

引用:東海大学ホームページ 教育研究上の目的及び養成する人材像、3つのポリシー

また、大別された選抜方式ごとのアドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)も公開されています。【総合型選抜】【学校推薦型選抜】【学力選抜】のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)は、上記ホームページにてご確認ください。

 

東海大学入試の特徴

東海大学で導入されている入試方式はいろいろありますが、大きく分類すると次のようになります。

●学力選抜(医学部 医学科 以外)
学力選抜のなかには、「一般選抜」「文系・理系学部統一選抜(前期)(後期)」「大学入学共通テスト利用選抜(前期)(後期)」「工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻選抜(大学入学共通テスト利用型)」といった選抜方法があります。

もっとも受験者数が多いのは「一般選抜」。全国18か所に試験場を設置し、多くの受験生が試験を受けやすい体制を整えています。

●医学部医学科選抜
医学部は、選抜方法が他学部と分けて設定されています。

「一般選抜」のほかに、「大学入学共通テスト利用選抜」「医学部神奈川県地域枠選抜(大学入学共通テスト利用型)」「医学部静岡県地域枠選抜(大学入学共通テスト利用型)」「総合型選抜(希望の星育成)」「特別選抜(展学のすすめ)※」という選抜方法があります。
※2022年4月入学分より新設

●学校推薦型選抜(専願のみ)
「公募制学校推薦型選抜」と「指定学校推薦型選抜」があります。

●総合型選抜(専願のみ)
総合型選抜は、以前AO入試と呼ばれていた選抜方式です。

東海大学の総合型選抜には、「総合型選抜(学科課題型)」「総合型選抜(適性面接型一期、二期)」など複数の方式があります。方式により対応している学部が異なりますので、受験を検討している場合は、東海大学入試情報などでご確認ください。

 

各科目の試験問題の特徴

東海大学入試の試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、東海大学の試験問題の特徴を科目ごとに一部ご紹介します。

なお東海大学では、大学公式ホームページから閲覧できる東海大学入試情報に、受験教科・科目の出題傾向や出題分野、アドバイスなどを全科目公開しています。受験生必見の内容となっていますので、受験を考える場合はぜひご一読ください。

 

英語

基礎力と応用力を見るため、バランスよく出題されます。基本は大問が6つで、マークシート方式。2021年度入試では、長文読解、文法、語彙、会話、文の並び替え、グラフや表、という内容でした。これに文学部と医学部では、英文和訳、和文英訳、が記述式で追加され、合計8問の解答。試験時間は全学部70分です。

基本的な内容が大半ですが、難易度の高い問題も混在しています。応用部分が解けるかどうかで点差がつくため、基礎的な文法や語彙、慣用表現などを固めつつ、レベルにあった英語の本を読むなどして幅広いジャンルの英文に慣れておくのもおすすめです。

また試験時間に比べて問題数が多いことも注意。1問に時間をかけすぎず、テンポよく解くのがコツです。例年、出題構成にさほど変化がないため、過去問を活用して繰り返し解答練習しておきましょう。

 

数学

試験時間は70分でマークシート方式。各学部とも大問3つの出題ですが、出題範囲が異なるため、理系数学と文系数学のパターンがあります。

理系数学では、大問1は各分野からの小問集合、大問2と大問3は、図を書いたり方程式を解いたりする、数学的な洞察力を見る問題が出題されます。

文系数学でも同様の出題形式ですが、大問2と問3は、基礎的な設問から、少しずつ難易度を上げていく、誘導式の出題になっています。レベル的には教科書の例題・章末問題程度ですが、一部難問も混在しているので、注意が必要です。

 

国語

試験時間は70分で、例年、大問が2問出題されます。ただし、文学部と文学部以外で出題形式が異なります。

文学部以外では、全問マークシート方式で、現代文のみ2問の出題です。一方、文学部では記述方式を含む現代文が1問必須で、もう1問は現代文と古文・漢文からの選択になります。

現代文は評論、小説、エッセイからの出題。文系以外の学部も小説が出題されることも少なくないそう。文章読解の基礎力をつけておきましょう。

古文・漢文は、2021年には「土佐日記」や「万葉集」などが出題されました。出題される文章自体は平易なので、高校教科書レベルをきちんと理解できるようにしておきましょう。

 

東海大学入試の難易度

東海大学の入試の偏差値は、全体としては約35.0~65.0。学部別では医学部は約55.0~65.0、文学部は約50.0~55.0、工学部は約35.0~50.0などとなっています。

 

東海大学試験の概要


ここからは、東海大学の入試概要を解説します。

 

受験資格について

東海大学の受験資格は、入試方式によってそれぞれ定められています。ここでは一般選抜を含む、学力選抜(医学部医学科以外)における出願資格をご紹介します。

出願資格
次のいずれかに該当する者。
1.高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者及び入学年3月卒業見込みの者。
2.通常の課程による12年の学校教育を修了した者及び入学年3月修了見込みの者。
3.学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者及び入学年3月31日までにこれに該当する見込みの者
参照:東海大学入試情報

3の条件で受験する場合や、他の入試方式における受験資格については、東海大学入試情報や、最新の募集要項をご覧ください。

 

試験科目や合格要件

東海大学の学部ごとの試験科目や配点は、以下のとおりです。ここでは一般選抜の内容を、一部学部を抜粋して紹介します。なお、以下のデータはすべて2021年7月23日現在のものです。

 

文学部

教科 科目 試験時間 配点
英語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 70分 100点
国語 国語総合(必須問題〔現代文〕、および選択問題〔現代文〕または〔古文・漢文〕) 70分 100点
社会 「日本史B」「世界史B」から1科目選択 70分 100点

 

文化社会学部、政治経済学部

教科 科目 試験時間 配点
英語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 70分 100点
国語 国語総合(古文・漢文を除く) 70分 100点
数学・社会 「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A」「日本史B」「世界史B」「政治・経済」から1科目選択 70分 100点

 

理学部、工学部

教科 科目 試験時間 配点
英語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 70分 100点
数学 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列・ベクトル) 70分 100点
理科 「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 70分 100点

 

情報通信学部

教科 科目 試験時間 配点
英語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 70分 100点
数学 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列・ベクトル) 70分 100点
理科 「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 70分 100点

出典:東海大学入試情報

 

出願者数や合格者数のデータ

東海大学の受験者数や合格者数は以下のとおりです。なお、2021年度一般選抜の結果を、一部抜粋してご紹介します。ここに掲載されていない学部については、東海大学入試情報で閲覧可能です。

学部 募集人員 受験者数 合格者数 倍率
文学部 127 785 283 2.8
文化社会学部 149 812 245 3.3
政治経済学部 168 955 330 2.9
理学部 112 736 439 1.7
工学部 477 1865 1029 1.8
情報通信学部 112 1026 248 4.1

出典:東海大学入試情報

 

東海大学に合格するための勉強方法


ここからは、東海大学に合格するための学習方法をご紹介します。

 

東海大学に入るには、何をすればいい?

東海大学は私立大学なので、一般選抜では3教科受験です。各学部で英語は必須となり、国語、数学、理科、社会の教科・科目が必須または選択となります。

また、文系学部の社会文化学部に選択科目で数学が選べるようになっていたり、理系学部の農学部や生物学部で数学の代わりに国語が選択できるようになっていたりと、独自に工夫された受験科目の選択が可能になっているのが特徴です。

試験問題の出題傾向や分析内容を入試ガイド(東海大学入試情報)で公表するなど、受験生にとってはかなり親切なアナウンスがおこなわれています。

しかし受験教科・科目が限られ、出題傾向がわかりやすいということは、多くの受験生が志望学部・学科で求められる学習内容をつかみ、絞り込んで勉強する、ということ。したがって、1つのミスが合否を分ける事態になりがちです。

東海大学の受験では、基礎を徹底するのはもちろん、本番でどれだけミスなく、時間内に解き切れるかが重要となります。

 

受験期の過ごし方

高校3年生の受験期間をどのように過ごすかで、合否が変わってくるもの。やみくもに勉強するのではなく、あらかじめ年間スケジュールを立て、長期的な視点で受験勉強をすすめましょう。

●春(4〜6月):基礎を徹底して身につける時期。教科書レベルを丁寧に学習し、単語集や用語集といった暗記ものを1日でも早く進めるのが重要。同時に苦手分野の洗い出しも、この時期におこないましょう。
●夏(7〜9月):夏は、苦手分野を克服する時期と考えます。まとまった学習に取り組めるので、夏休みには「1日に問題集を10ページ進める」など短いスパンで計画を立てるのがおすすめ。じっくり取り組むことで成績アップが狙えます。
●秋(10〜12月):大学入学共通テストの対策を始める時期です。私大入試や個別学力検査の対策にもなるので、基礎固めしつつ、応用力も鍛えておきましょう。
●冬(1月〜):入試直前には、過去問を集中的に学習し、演習を積んでおきます。個別学力検査対策には、時間配分に気をつけて問題を解く訓練も大切。ミスなく解けるよう、最後の仕上げをします。

 

予備校で勉強する場合

ひとりで受験勉強に取り組むのは、継続する意志と情報収集力がないと、かなり厳しいもの。しかし、だからといって「予備校にさえ通っていれば安心」と言い切れないのもご存じですか?

その理由は、集団授業。大手予備校ともなれば、一度に多くの生徒が同じ授業を受けることも珍しくありません。講師の授業を受け身で聞いてわかった気になっているだけの場合もあり、知識が定着しない心配があります。

また、集団授業に流されて、苦手分野の対策ができない可能性もあります。授業でわからなかったところは、自分で講師に聞きに行くなど積極性がないと、期待したような学習の効果が上がらない場合があります。

 

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーしてくれるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムで取り入れている「2つのポイント」をチェックしてみましょう。

 

科目別能力別授業

大抵の予備校では、志望校やテストの総合得点でクラス分けします。そのため、苦手科目の授業についていけなかったり、得意科目の授業が物足りなかったりする「科目ごとのレベルの不一致」が起こりがち。

四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。つまり科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられる仕組み。自分のレベルに合った授業を受けられるので、無理なく理解が進み、効率的に成績向上を目指せます。

 

55段階個別指導

科目別能力別授業で得た理解を、解答力につなげるのが55段階個別指導です。

55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底分析して作られた55のテストを受験し、理解に穴があるところ、考え方が不完全なところ、表現が不適切なところを段階的にチェック。解答力が身についているかを確認しながら、級を進めていきます。中学レベルから東大レベルまでの55段階を、スモールステップで無駄なく学べるよう体系化して指導しています。

 

東海大学入試は丁寧に解く力が重要!

【東海大学の入試概要】
●一般選抜を基本とするが、その他多彩な受験方法を用意している。
●難易度は易〜やや難。

【東海大学の入試データまとめ】
● 倍率は一般選抜で1.2〜6.4倍。学部や学科によって大きな差がある。

【勉強方法まとめ】
●基礎的な問題が多いので、教科書や用語集をきちんと学習する。
●試験時間に比べて問題が多い科目もあり、時間配分の練習は必須になる。

東海大学の入試は、基礎を徹底したうえで、いかにミスなく問題を解くかが重要です。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。

自分の学習レベルにあった授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2021年7月23日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。


大学受験合格ブログ編集部

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

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