名古屋市立大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

  公開日:2020/10/23
最終更新日:2022/09/26


※この記事は約18分で読めます。

名古屋市営地下鉄の路線沿いにある名古屋市立大学は、東海地方では知らない人がいないほどの名門大学です。

学部によっては有名私大よりも難易度が高いと言われており、キャンパスのアクセスの良さも相まって人気を博しています。

この記事では、名古屋市立大学の入試の特徴や難易度、倍率などをご紹介します。効率良く合格するための勉強法も記事の後半でご紹介するので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

※本記事に記載されている情報は2020年10月23日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

名古屋市立大学の入試問題で問われる能力

名古屋市立大学に合格するために、どんな能力やどの程度の学力が望まれているのか、受験生はチェックしておきましょう。

 

名古屋市立大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか

名古屋市立大学は「知の創造の拠点」となることを目標としており、大都市名古屋の地域社会の未来を育むことなど、地域社会への貢献を重視しています。そんな人材を育成するために、名古屋市立大学のアドミッション・ポリシーとして掲げられているのは、以下の4つです。

● 十分な基礎学力とそれに裏打ちされた知識・技能
● 自ら課題を発見・解決し、それを伝える思考力・判断力・表現力
● 主体性を持ち、幅広い視野で多様な人々と協働して学ぶ態度
● 豊かな人間性と、地域や社会で活躍できる適性
引用元:名古屋市立大学 アドミッション・ポリシー

上記のことから、時代の変化を機敏に捉えながら主体的に学問に取り組み、学んだことを実践できる人物を求めていることが分かります。

また、名古屋市立大学では学部ごとにさらに細かくアドミッション・ポリシーが定められています。気になる方はホームページをチェックしてみてください。

 

名古屋市立大学入試の特徴

名古屋市立大学は公立大学なので、基本的には大学入学共通テストと大学独自の2次試験の2つの総合得点で合否が決まる入試方式がとられています。

ほとんどの学部において、前期と後期の2つの日程が組まれていますが、薬学部だけは中期日程の1回のみなので注意しましょう。

また、学部によっては共通テストを利用しない入試方式や、共通テストの結果は利用するものの、名古屋市の高校に限定されている入試方式など、様々な入試方式が用意されています。

ケースによっては通常の入試方式よりもかなり優位に入試を進められるので、事前に入学者選抜用の大学案内を確認しておくのがおすすめです。学部入試情報のページから、最新の情報を入手できます。

 

各科目の試験問題の特徴

入試問題の特徴を掴んでおくことは、効率良く入試対策を行うためには必須の作業です。

ここでは、名古屋市立大学入試における各科目の試験問題の特徴や傾向をご説明するので、ぜひ参考にしてください。

 

英語

大問4つで構成されており、試験時間は120分。読解問題3問に英作文1問と全て記述式の問題になっており、かなり難易度が高めに設定されているのが特徴です。

近年は読解問題が長くなってきているので、速読力も重要。過去問などで長文に慣れておくと良いでしょう。語彙・文法力を試される問題も出題されるので、英単語やイディオムを身に付けておくのもおすすめです。

 

数学

大問4つで構成されており、試験時間は120分。難易度は標準レベルですが、幅広い範囲から出題されるので、対策が難しいのが特徴です。

また、全ての問題が記述式。日頃から採点者に分かりやすい解答を心掛け、高校の先生や塾の講師にこまめにチェックしてもらうと良いでしょう。

 

国語

現代文2問、古文1問の計3問で、試験時間は90分。

一見十分時間があるように見えますが、現代文が長いので時間配分に工夫が必要です。記述式の問題が多いですが、求められている字数は少ないことがほとんど。文章の内容を正確に把握して、簡潔にまとめる練習をしておくと良いでしょう。

古文の難易度は標準レベルですが、具体的な内容を問う問題もあります。基本的な文法や単語を習得しておくのはもちろん、メジャーな古文は読んで慣れておくのがおすすめです。

 

物理

大問4つで構成されている物理は、熱力学や電磁気学が頻出問題。標準レベルの問題がほとんどですが、なかには応用レベルの問題もあるので、演習をしっかり行っておくといいでしょう。

全て記述式で、数値計算や近似値計算などの計算問題の他に、論述問題も出題されます。公式を活用するための練習はもちろん、語句の意味やグラフの読み取りなど、簡単にまとめられる文章力を身に付けておきましょう。

 

化学

医学部と薬学部で問題が異なりますが、どちらも難易度は標準レベル。

無機・有機のどちらの分野からもバランス良く出題されるので、苦手分野のないように対策しておくことが重要です。理論分野から多く出題されるのも特徴なので、過去問などを使ってしっかり演習しておきましょう。

また、薬学部の化学は問題数が多いので、ある程度解くスピードも要求されます。こちらも過去問演習で時間配分の練習をしておくのがおすすめです。

 

生物

大問4つで構成されている生物は、物理や化学よりも難易度が高いのが特徴。

特にどれが得意か決まっておらず、3科目のうちどれにするか迷うのであれば、生物以外の2科目を選ぶのがおすすめです。

論述問題が多く出題されるので、決められた字数でまとめられるような文章力が必要。さらに、用語などの基本的な知識から、グラフ作成まで幅広い知識を求められます。1つの知識に対して、色々な角度から答えられるような多角的な知識を身に付けておきましょう。

 

名古屋市立大学入試の難易度

東海地方を中心に人気のある名古屋市立大学は、標準〜少し難しめの難易度です。人気の医学部や薬学部、経済学部では偏差値が65程度必要なのに対して、芸術工学部では50程度と、学部によってかなり差があるのが特徴です。

 

名古屋市立大学試験の概要

ここまで、名古屋市立大学の入試の特徴などをご紹介してきました。ここでは名古屋市立大学の入試データを解説していきます。

 

受験資格について

名古屋市立大学の定めている受験資格は、以下の通り。ただし、以下の⑧によって出願する場合は事前に指定期日までに大学に申請をする必要があります。詳しくは大学ホームページをご確認ください。

1. 高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。以下同じ。)を卒業した者及び入学年の3月卒業見込みの者

2. 通常の課程による12年の学校教育を修了した者及び入学年の3月修了見込みの者

3. 外国において学校教育における12年の課程を修了した者及び入学年の3月31日までに修了見 込みの者又はこれに準ずる者で文部科学大臣の指定したもの

4. 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有するものとして認定した在外教育施設の当 該課程を修了した者及び入学年の3月31日までに修了見込みの者

5. 専修学校の高等課程(修業年限が3年以上であることその他の文部科学大臣が定める基準を満 たすものに限る。)で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以降に修了した者及び入学年の3月31日までに修了見込みの者

6. 文部科学大臣の指定した者 ※(昭和23年5月31日文部省告示第47号)

7. 高等学校卒業程度認定試験規則により文部科学大臣の行う高等学校卒業程度認定試験に合格 した者(廃止前の大学入学資格検定規程により文部科学大臣の行う大学入学資格検定に合格した 者を含む。)及び入学年の3月31日までに合格見込みの者で、入学年の3月31日までに18歳に達 するもの

8. その他本学において、個別の入学資格審査により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力が あると認めた者で、入学年の3月31日までに18歳に達するもの
引用元:名古屋市立大学 入学者選抜要項

 

試験科目や合格要件

古屋市立大学の学部ごとの試験科目や配点は、以下の通りです。

なお、ここでは個別学力検査の前期日程における試験科目などについて解説します。ただし、薬学部には中期日程しかないので中期日程を、総合生命理学部は後期日程しか行われていないので後期日程のデータをご紹介しています。

 

医学部

科目 出題範囲 配点
数学 数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B 300
理科 物理基礎・物理、 化学基礎・化学 400
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 300
面接 200

 

薬学部

科目 出題範囲 配点
数学 数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B 200
理科 化学基礎・化学 200
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 200

 

経済学部

科目 出題範囲 配点
数学 数Ⅰ・数Ⅱ・数A・数B 200
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 200

 

人文社会学部

科目 出題範囲 配点
国語 国語総合・現代文B・古典B 200
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 200

 

芸術工学部

科目 出題範囲 配点
数学 数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B 200

※産業イノベーションデザイン学科は100

外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 200

※産業イノベーションデザイン学科は100

実技

※情報環境デザイン学科の場合は小論文も選択可

※建築都市 デザイン学科は実技なし

100

 

看護学部

科目 出題範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 200
面接 150
小論文 150

 

総合生命理学部

科目 出題範囲 配点
数学 数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B 200
理科 「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1つ選択 200
小論文 100

※最新の情報は、最新の募集要項にて必ずご確認ください。

 

出願者数や合格者数のデータ

名古屋市立大学の出願者数や合格者数は、以下の通りです。

なお、ここでご紹介するのは、2020年度の一般選抜におけるデータです。

学部 学科 日程 出願者数 合格者数
医学部 医学科 前期日程 194 71
薬学部 薬学科 中期日程 701 71
生命薬科学科 中期日程 436 55
経済学部 各学科への振り分けは2年進級時に行う 前期日程 481 135
人文社会学部 心理教育学科 前期日程 123 46
現代社会学科 前期日程 124 55
国際文化学科 前期日程 85 51
芸術工学部 情報環境デザイン学科 前期日程 47 14
産業イノベーションデザイン 学科 前期日程 30 13
建築都市デザイン学科 前期日程 98 25
看護学部 看護学科 前期日程 110 47
総合生命理学部 総合生命理学科 後期日程 261 60

出典:名古屋市立大学 学部入試情報

 

名古屋市立大学に合格するための勉強方法

目指すべき点数などを把握して「いざ勉強をしよう!」と思っても、どこから手をつけて良いか分からなかったり、勉強してもなかなか点数が上がらない、という経験をしたことのある受験生は多いのではないでしょうか?

そこでここでは、名古屋市立大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

 

名古屋市立大学に入るには、何をすればいい?

名古屋市立大学は一般的な公立大学よりも試験科目が少ないので、受験生にとっては受けやすく感じられますが、その分1科目の得点が合否に大きく関わってきます。

つまり、少しのミスが合否に直結する可能性が高いということです。ケアレスミスのないように、丁寧に解くことを日頃から意識しておくと良いでしょう。

また、名古屋市立大学の入試は記述式や論述問題など、文章力が求められる問題が多く出題されます。文章力は一朝一夕に得られるものではないので、演習問題を数多く解いて、高校の先生や予備校の講師にできるだけ多く添削してもらうのがおすすめです。

 

受験期の過ごし方

高校3年生の1年間は、合否の可能性を大きく変える可能性のある1年間。

短期的なスケジュールだけでなく、長期的なスケジュールをたてることで、効率的な学習ができます。以下を参考にして、ざっくりで構わないので1年間のスケジュールを立ててみましょう。

● 春(4〜6月):基礎を徹底して身に付けましょう。名古屋市立大学では、単語や用語などの基礎知識を前提とした問題も数多く出題されます。教科書を中心に丁寧に学習し、穴がないようにしておきましょう。
● 夏(7〜9月):夏は、集中的に苦手分野を潰す期間。夏休みの約1ヶ月集中して学習に取り組み、春に発覚した苦手分野を克服しましょう。苦手分野が分からないのであれば、1度過去問を解いてみるのもおすすめです。
● 秋(10〜12月):秋は、大学入学共通テスト対策を始めましょう。二次試験との総合得点が合否の判定に使用されるので、二次試験対策も兼ねて丁寧に対策しておくのが有効です。
● 冬(1月〜):過去問を使って、二次試験対策をしましょう。名古屋市立大学ならではの記述問題や、時間配分の練習を中心に行うのがおすすめです。

 

予備校で勉強する場合

モチベーションの維持や自己管理が難しいという場合は、予備校に通うのもいいでしょう。

ただ、予備校に通っていれば全ての問題が解決するわけではありません。というのも、一般的な予備校の授業は集団授業。講師の授業を聞いて終わるだけのことが多く、知識を把握しても理解には至っていないことがほとんどなのです。

そこで重要なのが、「自分はなぜ予備校に通うのか」という目的意識をしっかりと持つことです。予備校で何を学びたいかを明確にすることにより、理解に至るまでのスピードは格段に上がります。

さらに、予備校の授業以外に問題集などで苦手分野を補うことも重要。そのまま放置してしまうと授業について行けなくなり、せっかくの予備校のメリットを消してしまうことに繋がります。主体的に授業に取り組まないと、成績の向上は難しいです。

 

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の欠点である「知識の理解に至らない」という問題を解決できるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。以下で、ダブル教育システムの2つの柱を詳しく見ていきましょう。

 

科目別能力別授業

全ての科目の総合得点でクラス分けを行う一般的な予備校とは異なり、四谷学院の科目別能力別授業では、科目と能力の2つでクラス分けを行っています。

つまり、どの科目においても、自分に合ったレベルの授業が受けられるということです。

自分のレベルに合った授業が受けられれば、授業について行けないという心配はないですし、逆に簡単すぎて暇をもてあましてしまうこともありません。

スムーズに理解できるので成績の向上も効率良く目指せますし、無駄な時間を過ごすことがなくなるので、限られた時間を有効に使えます。

 

55段階個別指導

自分のレベルに合った授業が受けられる科目別能力別授業ですが、実はこれだけでは不十分。入試で最も必要とされる実践力を身に付けるには、さらなる演習が必要だからです。

55段階個別指導では、マンツーマンで学習レベルに沿った演習問題を解くことができるので、実践力が効率良く身に付きます。科目別能力別授業で分からなかった部分も補填できるので、さらなる学習効果が得られるでしょう。

 

名古屋市立大学入試は多角的な視点と文章力が重要!

【名古屋市立大学の入試概要】
● 地域貢献のできる、学んだことを実践できる人材を求めている
● 大学入学共通テストのスコアと個別学力検査のスコアの合計によって合否判定
● 様々な入試方式があるので、自分に有利な入試方式を選べる
● 難易度は標準〜やや高め

【名古屋市立大学の入試データまとめ】
● 倍率は1.6〜9.8倍。学部や学科によって大きな差がある。

【勉強方法まとめ】
● 英作文や記述式、論述問題など、書く力が重視される傾向にあるので、日頃から文章を書くこと、考えを簡潔にまとめることに慣れておくのがおすすめ
● 科目によっては問題数が多いので、解くスピードが求められる。過去問で時間配分の練習をしておくと良い

名古屋市立大学に合格するには、用語や語句などの知識はもちろん、文章力が重要です。

一般的に、文章力は身に付けづらいですが、四谷学院の「ダブル教育システム」を利用すれば効率的に身に付けられます。体験授業もありますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2020年10月23日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。


大学受験合格ブログ編集部

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

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