早稲田大学文化構想学部ってどんな学部?卒業生が教える「学部についてざっくり編」

  公開日:2018/01/14
最終更新日:2018/12/05


※この記事は約8分で読めます。

こんにちは、四谷学院の岡本です。

早稲田大学の文化構想学部ってあなたにとってどんなイメージですか?

「なんだかよく分からないけど色々やれそう
こんな風に思っているのではないでしょうか?

と言うのも・・・
わたしは早稲田の文構を卒業しているのですが、正直、受験生のときは文化構想学部を目指していながら、「何がやれるのか?」「どんな学部なのか?」ということがあまり分かっていませんでした。

大学で勉強できることって幅が広いし、正直なんだかよく分からないですよね。
なので、今日は早稲田大学の文化構想学部について、卒業生の私が学部についてざっくり、「キャンパスの雰囲気や論系」について紹介をしていきたいと思います。

早稲田大学 文化構想学部はこんなところ

雰囲気について 「戸山女子大学」って?


戸山女子大学って言葉、聞いたことはありますか?

文学部と文化構想学部のある戸山キャンパスは通称「文キャン」と呼ばれているのですが、それに加えた更なる別名みたいなものです。

これは、実はとってもよくキャンパスの特徴を掴んでいるんですよ。
何と言っても、男性の比率が高い早稲田において(全体の比率は(約)、男:女=7:3)、文キャンの男女比率(約)は男:女=4:6でなんと女性の方が多い唯一のキャンパスなんです。
そのせいもあってか、どことなくゆったりとした雰囲気なのが文化構想学部、ないしは文キャンの特徴です。

文学部と文化構想学部のある戸山キャンパス以外のキャンパスにも、実はあだ名がついています。せっかくなのでご紹介しますね。(あくまでも学部生が楽しんでいるあだ名ですので、そのあたりはご了承くださいね。)

  • 西早稲田キャンパス(基幹理工・先進理工・創造理工)=西早稲田工場
  • 所沢キャンパス(人間科学部・スポーツ科学部)=所沢体育大学
  • 早稲田キャンパス(上記以外の文系学部)=宇宙
こんなあだ名がついています。早稲田大学の「宇宙」なんていうのは、一見なんのことだかわけが分かりませんね(笑)。
ですが、どのキャンパスのあだ名も実際に行ってみると的確にその様子を表しているので、早稲田大学に合格したら見てみてくださいね。

文化構想学部の論系について

早稲田大学文化構想学部は入学時に学科を選択しない代わりに、2年生になると6つの論系に分かれます

  • 多元文化論系
  • 複合文化論系
  • 表象メディア論系
  • 文芸・ジャーナリズム論系
  • 現代人間論系
  • 社会構築論系

1年次の終わりころに希望をとって、評定順で振り分けられていきます。「表象メディア論系」や「複合文化論系」など人気のある論系は1年次にしっかり勉強していないと入れないこともあるので、しっかりと勉強しておきましょう。

各論系の紹介 「○○論系は何が学べる?」

簡単にですが、それぞれの学部についてご紹介します。
まずは多元文化論系についてです。

多元文化論系
地域文化の多様性を総合的に

多元文化論系は世界のそれぞれの地域に根ざした文化を研究します。

地理や歴史的な文化に限らず、文化同士の交流によって生み出される新たな文化も研究の対象ですが、地域で文化圏を区切り、その中から部空間軸・時間軸に沿って研究を進めるというのが、大きな特徴です。
文化構想学部の多元文化論系は
・「英語圏文化」
・「ヨーロッパ文化」
・「アジア文化」
・「中東・イスラーム文化」
・「国際日本文化論(JCulP)」
5つのプログラムから構成されています。

 
次に、複合文化論系を見てみましょう。多元(と約します)と複文はよくよく見ないと差異が分からなくなってしまうので、要注意です。

複合文化論系
時空を超え、文化の複合的な構造を解明

複合文化論系は社会・文化現象を総合的に研究します。

研究対象は「社会・文化現象」と言うだけあって幅広く、衣食住をはじめ、言語、文学、芸術、哲学、思想、宗教、美意識、メンタリティー、政治、経済、医療、さらには国際関係まで内包しています。
複合文化論系は以下の4つのプログラムから成り立っています。
・「言語文化」
・「文化人類学」
・「異文化接触」
・「感性文化」
多元文化論系と複合文化論系は、同じように文化を扱う論系であり、一見違いが分かりにくいかもしれませんが、卒業生として思う一番の違いは、
多元文化論系は地域で文化を区切りその文化圏に焦点を当てて勉強し
複合文化論系は学問領域で文化を区切りそのテーマの中から該当する研究対象を見つけて学ぶという点です。
なので、

「具体的な研究対象は決まっていないけど、アジアの文化に興味がある」という人や「ヨーロッパ地域の文化が好き!」という人には多元文化論系がおすすめです。
一方「言語をテーマに研究してみたい!」という人や「日本や西洋に関わらずアートについて学んでみたい」という人には複合文化論系がおすすめです。

 
余談ですが、私、岡本は「複合文化論系」でアートと異文化交流の研究をしていました。ニッチな話ですが、いずれ「こんなことも学べるよ」という形でご紹介したいと思います。

では、次に文化構造学部で一番人気の論系、「表象メディア論系」を見ていきましょう。

表象メディア論系
芸術文化の諸相に多角的にアプローチ

表象とは、世の中に存在する事物、観念、出来事などに何らかのイメージを与え、別の形にして表されたもののことを言います。多種多様な形で表現された芸術文化活動を研究するのが表象メディア論系です。

表象メディア論系は
・「メディア」
・「身体」
・「イメージ」
3つのプログラムから構成され、現代思想、ポスト構造主義、記号論、精神分析、言説分析、ジェンダー理論などの現代人文諸科学から文化活動の研究をします。

表象メディア論系の特徴は、芸術文化そのものではなく、芸術文化活動に研究対象が置かれている点です。TVや映画、舞台、広告などに興味のある人におすすめの論系です。

 
次にご紹介するのは、詩や文学好きにはたまらない文芸・ジャーナリズム論系です。

文芸・ジャーナリズム論系
次代の文芸と情報の発信を担う人材を養成

文芸・ジャーナリズム論系では、活字文化にかぎらず、広い意味で文芸との接点を持つ領域をカヴァーし、その創作者から伝達者まで、いわばソフトからハードまでを対象に研究します。

文芸諸ジャンルの実作から翻訳、研究者・批評家の育成。さらには雑誌の編集や書籍の制作・出版者になるための学び、書物の流通・販売や書店の経営に関する学びなど、とにかく「文芸・ジャーナリズム」に関わることならなんでも研究できるのが、この論系の特徴です。

将来作家をめざしているという人や、出版社に勤めたいなど、文芸に関わる仕事がしたい人に特におすすめの論系です。早稲田大学からは数多くの著名な文化人が卒業しているので、学べることも多いはずです。

 
次にご紹介するのは、「人間」と約される現代人間論系です。

現代人間論系
現代を「ともに生きる」人間のあり方を研究

「人間」という大きなテーマを軸に、人間に対する多面的なアプローチを通じて、現代社会の諸問題の解決に向けた研究ができるのが、現代人間論系です。

論系共通のテーマが「ともに生きる」となっており、「生き方」や「心」「人との関係」といった、私たちが日常的に突き当たる問題に切り込んでいくので、今までの文化的な論系とは少し雰囲気が違う論系になります。問題解決の軸足を「現代」に定めている点もこの論系の特徴で、「現代人の精神構造や倫理」、「コミュニケーション」、「人生」などについて探究を進めていきます。

社会問題に関心があり、かつ「心理学や文学、哲学、倫理学、宗教学、教育学、社会福祉学」に興味がある人や、それらを軸に現代社会のさまざまな問題の解決策を研究したいという人におすすめです。

 
最後に、社会構築論を見ていきたいと思います。

社会構築論系
過去に学び、現在を知り、未来を拓く

社会構築論系は、現代社会の構造について、政治、経済、法学などの社会科学の視点ではカバーしきれない問題を、「歴史的、文化的視点」から分析し、社会の問題を克服する新たな社会構築の方法とそれを担う主体のあり方を構想する論系です。

社会構築論系も文化に焦点を当てている「多元文化論系」や「複合文化論系」、「表象メディア論系」とは少し変わって、「現代人間論系」寄りの論系になります。
・国や社会の成り立ちを中心とした「社会構造論プログラム」
・地域社会に焦点をあてた「地域・都市論プログラム」
・地球規模で考える「共生社会論プログラム」
3つのプログラムで構成されています。

これまでの社会科学ではカバーし切れなかった「歴史的、文化的視点」から社会の諸問題について研究していくので、民主主義や人権などの現代社会を成り立たせている原理やNPO・NGO、子どものいじめ問題などに興味のある人におすすめの論系です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、早稲田大学の文化構想を目指しているあなたへ、「学部についてざっくりとご紹介」をしました。少しでも学部のイメージがつかめればうれしいです。

やっぱり漠然とした憧れよりも、具体的な入学してからのイメージをもって大学を目指したいですよね。
なぜなら、具体的なイメージがあるほうが、「合格したいという気持ち」が強くなり、気持ちが強いほうが、やっぱり受験に強いからです。四谷学院にはさまざまな大学のさまざまな学部を卒業した「プロの進路指導の先生」ないしは「プロの講師」がたくさんいます。

四谷学院は先生との距離もとっても近いので、大学選びに迷ったときや、どんなことが勉強できるのか気になったときは受験コンサルタントの先生や受付のスタッフ、講師の先生方に相談してみてくださいね。

きっとあなたの背中を押す面白いお話を聞かせてくれると思います。

あなたの合格を応援しています。一緒に受験までがんばりましょう。


大学受験合格ブログ編集部

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

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