長崎大学の受験対策!難易度や偏差値、合格に向けての勉強法を解説

最終更新日:2023/03/31

※この記事は約13分で読めます。

長崎大学は、長崎県長崎市にキャンパスを構える国立大学で、10学部を擁する総合大学です。1857年にオランダ軍医ポンペ・ファン・メールデルフォールトがオランダ語で医学伝習を開始したことを起源としています。

この記事では、長崎大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。長崎大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2023年2月24日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

長崎大学の入試問題で問われる能力

初めに、長崎大学が求めている人物像と、入試の特徴について解説します。

長崎大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

長崎大学が位置する長崎市は、鎖国時代にあっても世界に開かれてきた「出島」に代表されるように、日本の窓口として多文化交流が行われてきた国際都市です。また、原子爆弾による壊滅的な被害からの復興を経て、世界の恒久平和を宣言している平和都市としても知られています。

そのような背景を持つ土地に創立された長崎大学は、出島に象徴される「勉学の地」「進取の精神」を受け継ぎ、非人道的な負の遺産からも学び、人々が「平和」に共存する世界の実現と貢献を、次のような【大学の理念】として表しています。

長崎大学は,長崎に根づく伝統的文化を継承しつつ,豊かな心を育み,地球の平和を支える科学を創造することによって,社会の調和的発展に貢献する。

引用:長崎大学HP 大学の理念

また、長崎大学は2020年に将来のビジョンとして「Planetary Health(地球の健康)に貢献する大学」を目指すと宣言しました。複雑に絡まった地球規模の課題を解決するため、新しく有効な答えの探求を進め、同時に専門性や国際感覚に優れた人材育成も、大学の使命としてとらえています。

このような長崎大学が打ち出している全学部共通の「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」は、次のようになっています。

長崎大学のアドミッション・ポリシー

長崎大学は入学者に以下の資質・素養を求めます。

・専門的な知識や技術の習得に必要な知識・技能・理解の基礎が充実している。

・ものごとの本質を学修するために必要となる基礎的な論理的・批判的思考力、判断力がある。

・日本語・英語・その他の外国語で積極的にコミュニケーションを行おうとする姿勢とその基盤となる基礎的な言語運用力を持っている。

・自ら考えようとする態度がある。

・自らを高めるために継続的に学ぼうとする態度・意欲がある。

・多様性を認め,他者と協働しようとする態度がある。

・国際社会,地域社会への関心を持っている。

引用:長崎大学 アドミッション・ポリシー(PDF)

なお、長崎大学では学部・学科ごとのアドミッション・ポリシーも詳細に定めています。長崎大学HP大学案内より全学部の情報を閲覧できますので、入学を考えている方はご一読ください。

長崎大学入試の特徴

長崎大学は国立大学なので、大学入学共通テストを受験後、一般選抜に臨む方法が中心となります。しかしそれ以外にも、総合型選抜や学校推薦型選抜など多彩な入学試験が実施されています。

  • 一般選抜
    大学入学共通テストで大学から指定された教科・科目を受験後、個別学力検査を受験する選抜方法です。前期日程と後期日程があります。前期日程は全10学部で実施され、そのうち多文化社会学部と医学部医学科では2段階選抜が行われます。後期日程は、多文化社会学部と教育学部、医学部、歯学部以外の6学部のみで実施されます。
  • 総合型選抜
    大学入学共通テストを課さない総合型選抜Ⅰと、課す総合型選抜Ⅱがあります。
    Ⅰは多文化社会学部・経済学部・工学部・水産学部で実施され、Ⅱは教育学部・経済学部・歯学部が対象になります。
    調査書の提出や、プレゼンテーション・面接など、学部・学科ごとに課せられる内容が異なります。
  • 学校推薦型選抜
    総合型選抜と同様に、大学入学共通テストを課さないⅠ型と、課すⅡ型があります。
    国公立大学の学校推薦型選抜は、Ⅰ型Ⅱ型に関わらず1校のみに限られているので、ご注意ください。またそれぞれ対象となる学部・学科が異なるので、あらかじめご確認ください。
  • その他の選抜
    帰国生徒選抜や社会人選抜、外国人留学生選抜が行われています。

長崎大学の受験を考えている場合は、いずれも最新の学生募集要項を必ずご確認ください。長崎大学HPにて入試方法ごとに閲覧が可能です。

長崎大学入試の概要

ここからは、長崎大学の入試概要を解説します。

出願資格について

長崎大学の出願資格は、選抜方法ごとに定められています。ここでは一般選抜での出願資格を一部ご紹介します。

一般選抜での出願資格は、大学が指定した大学入学共通テストの教科・科目を受験し、以下に該当するものとされています。

  1. 高等学校又は中等教育学校を卒業した者及び入学年の3月に卒業見込みの者
  2. 特別支援学校の高等部又は高等専門学校第3年次を修了した者及び入学年の3月に修了見込みの者
  3. 外国において学校教育における12年の課程を修了した者及び入学年の3月31日までに修了見込みの者又はこれに準ずる者で文部科学大臣の指定したもの
  4. 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有するものとして認定した在外教育施設の当該課程を修了した者及び入学年の3月31日までに修了見込みの者

全部で9項目の出願資格が定められています。詳細は長崎大学令和5年度学生募集要項「一般選抜」(PDF)などでご確認ください。また、一般選抜以外の選抜方法の出願資格は、それぞれの募集要項などをご覧ください。

試験科目や合格要件

ここからは、長崎大学の学部ごとの試験科目や配点を一部学部・学科を抜粋してご紹介します。

今回取り上げるのは、一般選抜(前期日程)の内容です。その他の学部・学科の試験内容については、長崎大学令和5年度学生募集要項「一般選抜」(PDF)にてご確認ください。

なお、以下のデータはすべて2023年2月24日現在のものです。

多文化社会学部 多文化社会学科

※以下の内容は「オランダ特別コース」以外が対象です。

区分 大学入学共通テスト 個別学力検査 配点
国語 100 100
地歴公民 世B、日B、地理B、現社、倫、政経、倫・政経から1科目

50

50
数学 数Ⅰ、数Ⅰ・数A 数Ⅱ、数Ⅱ・数B

※数学または理科のいずれかを選択

50

50
理科 物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎から2科目、

または物理、化学、生物、地学から1科目

※数学または理科のいずれかを選択

(50)

外国語 英、独、仏、中、韓から1科目

200

英(コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・英語表現Ⅰ・Ⅱ)科目

100

300
その他 総合問題

(批判的・理論的思考力テスト)

230

230
調査書 30 30
合計 400 360 760
医学部 医学科
区分 大学入学共通テスト 個別学力検査 配点
国語 100 100
地歴 世B、日B、地理B、現社、倫、政経、倫・政経から1科目

50

50
数学 数Ⅰ・数A、数Ⅱ・数B

100

数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B

250

350
理科 物理、化学、生物、から2科目

100

物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物から2科目

250(2科目)

350
外国語 英、独、仏から1科目

100

英(コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・英語表現Ⅰ・Ⅱ)

200

300
その他 面接

60

60
調査書 40 40
合計 450 800 1,250

出願者数や合格者数のデータ

長崎大学の出願者数や合格者数は以下のようになっています。なお、ここで取り上げるのは2022年度(令和4年度)一般選抜(前期日程)の結果です。

学部 募集人数 出願者数 受験者数 合格者数 実質倍率
多文化社会 75 157 139 92 1.5
教育 128 308 255 133 1.9
経済 190 346 334 206 1.6
159 630 493 166 3.0
33 223 187 44 4.3
49 225 203 65 3.1
情報データ科 70 179 170 84 2.0
210 490 459 247 1.9
環境科 80 189 169 101 1.7
水産 45 114 102 59 1.7

引用:長崎大学 令和4年度入学者選抜実施状況(PDF)

各科目の試験問題の特徴や難易度

長崎大学の入試対策のために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、長崎大学一般選抜での試験問題の特徴を、科目を抜粋してご紹介します。

英語

長崎大学の英語は、試験時間が100分、記述式で大問は5~6問程度。長文読解、英文法、英作文といった内訳になります。幅広いジャンルの長文や、さまざまな形式の設問があり、問題量も多いので、英語力を総合的に鍛えておく必要があります。

特に英作文の対策は重要で、典型的な構文を使えるようになってから、さらに自分の考えを英文で述べられるようにトレーニングしていきましょう。

国語

試験時間は100分で、大問は3つ。現代文と古文・漢文が各1問ずつの出題です。標準的な内容といわれていますが、古文の難易度がやや高くなっています。

数学

試験時間は80または120分で、大問は8つ程度。そのうち2~4問を選択して解答する形式です(学部によって異なる)。

標準的な内容ですが、計算量が多くなる問題もあるので、時間との戦いになる面もあります。頻出範囲は微分・積分で、毎年のように出題されます。また、ベクトルや数列を扱った問題もよくみられます。日頃から基礎的な問題をしっかり解き、計算慣れしておくことが大切です。

長崎大学入試の難易度・偏差値

Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、長崎大学の入試の偏差値は50~69、共通テスト得点率は54~79%となっています。以下は、学部別の偏差値データです。

学部 偏差値
多文化社会 55~56
経済 55~59
教育 50~55
環境科 51~54
情報データ科 52~56
50~55
56~69
62
60~66
水産 55~57

出典:Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」

長崎大学に合格するための勉強方法

ここからは、長崎大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

長崎大学に入るには、何をすればいい?

長崎大学の入試は国立大学なので一般選抜が中心となっており、大学入学共通テストを受験後、各学部の個別学力検査に臨みます。

一部例外もありますが、個別学力検査よりも共通テストの配点の方がおおむね高くなっています。したがって、大学入学共通テストでいかに得点できるかが重要です。ただし配点の比率は学部・学科により大きく異なっています。

そこで重要になってくるのが、大学入学共通テスト対策も含め、基礎を徹底すること。さらに、どれだけミスなく解き切るかが問われます。

受験生は過去問などから自分の志望する学部・学科で求められる学習内容をつかみ、絞り込んで勉強して入試に臨みます。つまり、1つのミスが合否を分ける事態になってしまうのです。

受験期の過ごし方

受験期である高校3年生をどう過ごすかによって、合否の確率が変わるといっても過言ではないでしょう。やみくもに勉強するのでは、あまり効果的とはいえません。年間を通じた長期的なスケジュールを立てて、受験勉強に取り組んでください。

  • 春(4~6月):徹底して基礎を身につける時期。教科書の内容をベースにして丁寧に学習し、苦手分野の洗い出しを行いましょう。暗記ものは単語集や用語集を使い、できるだけ早く取りかかるのがおすすめです。
  • 夏(7~9月):苦手分野を徹底して克服する時期。長期休暇中は、自分のペースで学習に取り組めます。ぜひ成績アップを狙いましょう。「1日に問題集を10ページ取り組む」というように、短いスパンでスケジュールを組むのも、モチベーションを保つコツです。
  • 秋(10~12月):基礎固めが完璧にできたら、大学入学共通テストの対策を始める時期。基礎固めはもちろんのこと、応用力も磨くことで、個別学力検査対策にも役立ちます。
  • 冬(1月~):過去問を集中的に学習し、演習を積む時期。個別学力検査対策には、時間配分も重要なポイントです。試験時間に注意しながらミスなく問題を解くようにし、最後の仕上げをします。過去問を解いて終わり、ではなく、解答や解説を見て復習が必要な箇所がないか確認しましょう。

予備校で勉強する場合

独学で受験勉強に取り組む場合は、勉強を続ける強い意志に加え、情報収集力もないと、かなり厳しい戦いになってしまいます。しかし「予備校にさえ通っていれば安心」とも言い切れないのをご存じでしょうか。

その理由は、多くの予備校が取り入れている集団授業。大手予備校ともなれば、一度に多くの生徒が同じ授業を受けることは日常的です。講師の授業を受け身で聞き、なんとなくわかった気になっているだけの場合では、知識が定着しない心配があります。

また集団授業のなかでは、苦手分野が取り残されがちです。授業でわからなかったところは、自分で講師に聞きに行くなど積極的に取り組まないと、十分な学習の効果が出ない可能性もあります。

予備校の注意点・落とし穴については以下の記事もぜひご覧ください。

予備校に通っているのに成績が伸びない理由は?なぜか模試A判定がでない4つの理由

 

四谷学院のカリキュラムのご案内

予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーしてくれるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムで取り入れている「2つのポイント」をチェックしてみましょう。

科目別能力別授業

大抵の予備校では、志望校やテストの総合得点でクラス分けします。そのため、苦手科目の授業についていけなかったり、得意科目の授業が物足りなかったりする「科目ごとのレベルの不一致」が起こりがち。

四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。つまり科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられる仕組み。自分のレベルに合った授業を受けられるので、無理なく理解が進み、効率的に成績向上を目指せます。

科目別能力別授業の詳細はこちら!

 

55段階個別指導

科目別能力別授業で得た理解を、解答力につなげるのが55段階個別指導です。

55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底分析して作られた55テストを受験し、理解に穴があるところ、考え方が不完全なところ、表現が不適切なところを段階的にチェック。解答力が身についているかを確認しながら、級を進めていきます。中学レベルから東大レベルまでの55段階を、スモールステップで無駄なく学べるよう体系化して指導しています。

55段階個別指導の詳細はこちら!

 

長崎大学入試は丁寧に解く力が重要!

【長崎大学の入試概要】

  • 国立大学なので一般選抜が中心。その他、総合型選抜や学校推薦型選抜なども実施されている。
  • 難易度は標準~やや難。

【長崎大学の入試データまとめ】

  • 一般選抜(前期日程)の学部での実質倍率は1.5~4.3倍(令和4年度)。

【勉強方法まとめ】

  • 基本的な知識を十分に身につけ、教科書や用語集を丁寧に学習するのがおすすめ。
  • 時間が足りなくなる科目が多いので、時間配分の練習をしておく。

長崎大学は、難易度は標準からやや難レベルですが、国際都市・平和都市という背景を持つ長崎市にあって、ハイレベルな戦いになりやすい大学です。基礎を徹底したうえで、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になってきます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。

自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2023年2月22日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

大学受験合格ブログ編集部

このブログは、大学受験予備校の四谷学院の「受験コンサルタントチーム」「講師チーム」「受験指導部チーム」が担当しています。 大学受験合格ブログでは、勉強方法や学習アドバイスから、保護者の方に向けた「受験生サポート」の仕方まで幅広く、皆様のお悩みに役立つ情報を発信しています。

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