東京外国語大学(東京外大)の受験対策!難易度や偏差値、合格に向けての勉強法を解説
最終更新日:2023/04/14
こんにちは!四谷学院の奥野です。
日本に数多くある大学のなかでも、「外国語大学の最高峰」といわれている東京外国語大学(東京外大)。難易度が高いことはもちろん、世界的にグローバル化が進んでいることからも、注目度の高い大学です。
そこでこの記事では、東京外国語大学の特徴や難易度、倍率や合格最低得点などのデータをご紹介します。記事の後半では、合格するための勉強ポイントなどもご説明しますので、東京外国語大学に興味のある方や受験を予定している方はぜひ参考にしてください。
※本記事に記載されている情報は2023年3月8日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
目次
東京外国語大学の入試問題で問われる能力
ここでは、東京外国語大学がどんな学生を望んでいるのか、入試の特徴や難易度と併せてご紹介します。
東京外国語大学は、どんな人材(学生)を望んでいるのか
東京外国語大学は、1873年に建学された東京外国語学校を前身にもつ大学です。
世界の言語と、それを基底とする文化・社会に関する教育を実施し、豊かな人間性、深い思考力、鋭利な感性を養い、高度なコミュニケーション能力、豊かな教養、広い視野を身に付け、さまざまな文化的背景をもつ世界諸地域の人々と協働して地球的課題に取り組むことができる人材を養成すること
引用:東京外国語大学「東京外国語大学(学士課程)のアドミッションポリシー(受入方針)」)
上記を理念に掲げています。総合的な学力はもちろん、思考力や判断力、主体的に学ぶ姿勢、そしてさまざまな文化背景をもつ人々とともに働き、地球的な課題に取り組むような意欲にあふれた学生を求めています。
詳しい入学者受入方針は、学部によっても異なるので、気になる方はホームページをチェックしてみてください。
東京外国語大学入試の特徴
多様性を重視している東京外国語大学は、選抜方法が数多くあるのが特徴です。ここでは、それぞれの入試方法の特徴を簡単にご説明します。
最も多くの学生が選ぶ入試方法で、前期日程と後期日程があります。大学入学共通テストと個別学力検査の総合得点、および調査書の内容により総合的に合否が判断されます。
● 推薦入試
書類審査と小論文、面接で合否が決まる入試。書類審査には英語の資格・検定試験の結果が含まれるため、英語が得意な人におすすめの入試方法です。
● 帰国生等特別推薦入試
帰国子女など、外国の教育制度に基づく教育機関で教育を受けた生徒が受験できる入試。こちらも書類審査と小論文、面接で合否が決まります。
各科目の試験問題の特徴
東京外国語大学の入試における各科目の特徴は、以下の通りです。
● 英語:400点満点の個別学力検査のうち、300点を占める重要教科です。1000語以上の長文読解問題、自身の意見を述べる自由英作文、文章が長く複雑な内容のリスニングなどが出題されるため、難易度はかなり高めです。
● 日本史:例年、400字の論述問題が出題されます。難易度は標準レベル。
● 世界史:ほとんど近現代史から出題されているのが特徴。例年400~600字の論述問題が出題されます。
東京外国語大学入試の難易度や偏差値
外国語大学の最高峰といわれている東京外国語大学は、その呼び名に違わず、高い難易度を誇ります。
Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、東京外国語大学の入試の偏差値は59~72、共通テスト得点率は77~90%となっています。以下は、学部別の偏差値データです。
学部 | 偏差値 |
言語文化学部 | 59~67 |
国際社会学部 | 62~72 |
国際日本学部 | 63 |
東京外国語大学試験の概要
ここでは、東京外国語大学の試験科目の配点や合格最低得点などをご紹介します。
受験資格について
東京外国語大学の定める受験資格は、以下の通りです。なお、3つ目の「6つの要件」は入学者選抜要項に詳しく記載されています。自分が当てはまるか気になる方は、確認してみましょう。
1.高等学校又は中等教育学校を卒業した者、および入学年の3月卒業見込みの者。
2.通常の課程による12年の学校教育を修了した者、および入学年の3月までに修了見込みの者。
3.学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者で、本学が設定した6つの要件のいずれかに該当する者、および入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者。
引用元:東京外国語大学 入学者選抜要項
試験科目や合格要件
東京外国語大学の試験科目や配点は以下の通りです。ここでは、2023年度の個別学力検査前期日程における試験科目などについて解説します。
言語文化学部・国際社会学部・国際日本学部
教科 | 出題範囲 | 配点 |
外国語 | 「英語スピーキング試験」
大学とブリティッシュ・カウンシルが共同開発した BCT-S を利用する。 大学が用意するタブレット端末を用いて十数分で解答する。 |
50 |
「英語」
リスニングを含む。 |
250 | |
地理、歴史 | 「日本史」または「世界史」のどちらか1科目。
出願後の科目変更は不可。 |
100 |
出願者数や合格者数のデータ
東京外国語大学の受験者数や倍率は、以下の通りです(2022年度の個別学力検査の前期日程におけるデータ)。
言語文化学部
募集単位 | 受験者数 | 倍率 |
英語 | 67 | 1.6 |
ドイツ語 | 41 | 1.5 |
ポーランド語
チェコ語 |
26 | 2.0 |
フランス語 | 47 | 2.0 |
イタリア語 | 32 | 2.7 |
スペイン語 | 67 | 2.2 |
ポルトガル語 | 48 | 3.7 |
ロシア語 | 44 | 1.8 |
ロシア語及びウズベク語、モンゴル語 | 37 | 3.1 |
中国語 | 42 | 1.7 |
朝鮮語 | 37 | 3.1 |
インドネシア語
マレーシア語
フィリピン語 |
101 | 4.2 |
タイ語
ラオス語 ベトナム語 カンボジア語 ビルマ語 |
50 | 1.7 |
ウルドゥー語
ヒンディー語 ベンガル語 |
58 | 2.4 |
アラビア語
ペルシア語 トルコ語 |
52 | 1.9 |
国際社会学部
募集単位 | 受験者数 | 倍率 |
北西ヨーロッパ/北アメリカ | 50 | 1.9 |
中央ヨーロッパ | 54 | 1.9 |
西南ヨーロッパ | 56 | 1.6 |
イベリア/ラテンアメリカ | 73 | 2.2 |
ロシア | 36 | 1.7 |
中央アジア | 51 | 3.4 |
東アジア | 53 | 1.5 |
東南アジア第1 | 38 | 2.0 |
東南アジア第2 | 45 | 1.9 |
南アジア | 46 | 2.7 |
中東 | 37 | 1.8 |
アフリカ | 21 | 1.6 |
オセアニア | 19 | 2.1 |
国際日本学部
募集単位 | 受験者数 | 倍率 |
117 | 2.6 |
出典:2022(令和4)年度言語文化学部・国際社会学部・国際日本学部【一般選抜】入学者選抜状況
東京外国語大学(東京外国語大学)に合格するための勉強方法
東京外国語大学を目指している受験生にとって、最も気になるのは「合格するためには何をしたら良いか」ということだと思います。
そこでここでは、具体的な勉強方法や受験期の過ごし方などについてご説明します。
重要なのは英語
東京外国語大学に合格するために重要なのは、何といっても「英語」です。個別学力検査では配点の約75%を占めますし、その難易度は日本の大学のなかでも最難関といわれているほど。出題傾向も他大学とは異なり、「英語を本当の意味で使えるか」が重要視されています。
特に長文とリスニング、英作文は要対策。毎日リスニング問題を聞くことで耳を慣らすなど、徹底的に英語に向き合う必要があります。
受験期の過ごし方
高校3年生の1年間は、受験において最も大切な期間。この期間をどう過ごすかで合否が決まるといっても過言ではありません。そんな1年間を濃密に過ごすために、以下を参考にして無駄のないスケジュールを立てましょう。
● 春(4〜6月):春は基礎学習を徹底しましょう。いきなり過去問にチャレンジするのではなく、教科書や難易度が低い問題集を活用して、基礎学力をしっかりつけてください。
● 夏(7〜9月):夏休みは苦手分野を克服する期間。秋以降に苦手分野を残さないことが大切です。同時に、英単語や熟語の暗記にも集中的に取り組みましょう。
● 秋(10〜12月):大学入学共通テスト対策を行いましょう。東京外国語大学は共通テストの配点も大きいので、結果次第で入試の有利不利が決まります。できるだけ有利に個別学力検査に進められるよう、過去問などで徹底して対策をしましょう。
● 冬(1月〜):個別学力検査対策を行いましょう。過去問を利用して、時間配分や出題形式に慣れておくのも重要です。
勉強ポイント
各科目の勉強ポイントは、以下の通り。
● 英語:長文の要旨を日本語でまとめる、文脈から答えを読み取るなど、受験英語だけでは対応しきれないレベルの高さが特徴なので、過去問などで丁寧に対策しておく必要があります。英作文は予備校の講師や学校の先生に積極的に添削してもらいましょう。
● 日本史:論述問題は、基礎的な知識を使い、減点されない解答を作ることがポイント。難易度は標準レベルなので、問題集や過去問を利用して対策していればOKです。
● 世界史:語句記述問題でミスをしないことが重要。語句を正しく覚えるだけでなく、その背景や関連する出来事との相関性も押さえておくと、論述問題もクリアできるでしょう。
予備校で勉強する場合
予備校に通っていると「勉強している感」が出て、それで満足してしまうというケースが多々あります。確かに予備校の授業で知識をたくさん詰め込んではいるのですが、それだけでは実践力が身に付かないのが現実です。
以下の記事でも触れていますが、「わかったつもりになる」というのは、予備校利用の大きな落とし穴です。
わかったつもりで終わらせないためには、予備校のテキストにプラスして自分の苦手分野を補う勉強や実践力を高める勉強などを行う必要があります。何となく予備校に通うのではなく、過去問や東京外国語大学の頻出問題に主体的に取り組みましょう。
四谷学院のカリキュラムのご案内
「自分で学習を進めるのは、何をどうすればいいのかわからない」という方におすすめなのが、四谷学院独自の「ダブル教育システム」です。以下で、ダブル教育システムにおける2つの要素をご説明します。
科目別能力別授業
一般的な予備校では、クラス分けは総合得点で行われます。ただそれだと、苦手科目は授業についていけず、得意科目は暇をもてあます、という状態に陥ってしまいがちです。
そこで四谷学院では、科目別能力別授業を導入しています。科目と能力の2つでクラス分けを行うことで、どの科目も自分の学習レベルに合った授業を受けることができます。
自分のレベルにあった学習ができるということは、最も効率良く学習が進められるということなので、より効率的な成績の向上にも繋がります。
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55段階個別指導
集団授業は、あくまで講師から生徒への一方通行。知識を教えてくれはしますが、知識を応用する訓練までは指導が行き届きません。そこで四谷学院が導入しているのが、55段階個別指導です。「理解と実践」という作業を丁寧に行うことで、入試に必要な実践力を養います。
しかもマンツーマンなので、自分に何が足りていないか、どんな勉強法が合っているのか、といったことを講師がアドバイスしてくれるのも大きなメリットの1つ。
自分に合った方法で知識のアウトプットを訓練することで、効率良く知識を定着させることができます。
55段階個別指導の詳細はこちら!
まとめ
【東京外国語大学の入試概要】
- 言語能力はもちろん、他文化への理解を主体的に学べる人材を求めている
- 難易度は高く、偏差値が65を超える学部・専攻もある
【東京外国語大学の入試データまとめ】
- 合格最低得点率は65~77%程度
- 前期日程における倍率は1.5〜4.2倍と、専攻によって大きな差がある
【勉強方法まとめ】
- とにかく英語を徹底的に学習。過去問はもちろん、難易度の高い問題集や外部試験の過去問などを利用するのがおすすめ
- 語句の背景なども把握しておき、論述問題の対策をしておく
東京外国語大学は、日本の外国語大学のなかでも屈指の難易度を誇る大学。配点の多くを英語が占めており、英語ができるかどうかで合否が決まるといっても過言ではありません。
もし受験対策で悩んだら、ぜひ四谷学院への入学をご検討ください。四谷学院独自の「ダブル教育」システムで、英作文などの躓きやすい分野を集中的に対策できます。
また、自分に合ったレベルの授業を受けることで、効率良く成績の向上が望めます。個別相談も行っているので、お気軽にお問い合わせください。
※本記事でご紹介した情報は2023年3月8日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
失敗しない予備校選びは説明会参加が重要!
予備校選びは大学合格に直結すると言っても過言ではありません。インターネットで口コミを調べたり予備校のパンフレットを見たりするだけでは、手に入る情報に限界があります。自分に合った予備校を選ぶには、説明会に参加して、ご自身の目で確かめるのが一番!
以下の記事では、予備校の入学説明会について詳しく解説しています。ぜひチェックして、予備校の説明会に参加するときに感じがちな疑問や不安を解消してください。

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