2025年度共通テストはこう変わる!各教科の変更点・注意点をまとめて解説
公開日:2022/03/25
最終更新日:2023/01/04
2022年4月に高校へ入学する生徒から、新学習指導要領に基づく授業がスタートするのをご存じでしょうか。
※詳細は以下記事を参照ください。
変わるのは授業内容だけではありません。学習指導要領の変更にともない、2025年(令和7年)実施の共通テストから出題科目や内容も大きく変わります。それでは具体的に、どのように変わるのでしょうか。
今回は、2022年2月時点で明らかになっている情報に基づき、共通テストの変更点や注意点などを解説します。
大学受験全体の仕組みや流れについては、以下の記事もぜひ参照ください。
目次
教科ごとの変更点
2025年度共通テストにおける教科ごとの大きな変更点は、以下のとおりです。
情報:学習指導要領の変更にともない新設
学習指導要領の変更にともない、新教科として導入されるのが「情報」です。試験時間は60分、出題科目は「情報I」とされています。
なお、2022年1月28日発表の「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度―国立大学協会の基本方針―」によると、すべての国立大学は共通テストで“原則としてこれまでの5教科7科目に「情報」を加えた6教科8科目を課す”とのこと。
引用:「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度―国立大学協会の基本方針―」
公立大学や私立大学の動向はいまだ不明ですが、科目数の増加は覚悟しておいたほうがよいでしょう。
国語:試験時間が10分増
国語は、現行の試験時間より10分長い90分で試験が実施されます。
試験時間が長くなる理由は、“現在測定している内容を維持した上で多様な文章を提示する観点から”とのことです。
引用:「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告(補遺)」について(通知)
地理歴史・公民:科目が変更
地理歴史・公民は、新学習指導要領にしたがい6科目に再編、最大2科目選択できます。
2025年度共通テストでの出題科目は以下のとおりです。
・「地理総合、地理探究」
・「歴史総合、日本史探究」
・「歴史総合、世界史探究」
・「地理総合、歴史総合、公共」(いずれか2科目を選択)
・「公共、倫理」
・「公共、政治・経済」
新学習指導要領で選択科目とされている「地理探究」「日本史探究」「世界史探究」「倫理」「政治・経済」は、必須科目である「地理総合」「歴史総合」「公共」との組み合わせで出題されることになります。
なお、選択科目の内容は現在の「地理B」「日本史B」「世界史B」とは大きく異なるおそれがあるため、注意しなければなりません。
数学:科目変更+試験時間10分増
数学は、数学①が「数学I、数学A」「数学I」、数学②が「数学II、数学B、数学C」になります。
数学①は「数学I、数学A」「数学I」のいずれかを選択。
数学②は、「数学II、数学B、数学C」の出題範囲のうち、「数学B」の2項目の内容(数列、統計的な推測)および「数学C」の2項目の内容(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)のうち計3項目を選択することになっています。
試験時間は数学①②ともに70分です。数学②の試験時間が60分から70分に変更されたのは、“選択解答する項目数が2から3へ増加するため”とされています。
引用:「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告(補遺)」について(通知)
なお、2025年度共通テストでは「数学Ⅱ(単独科⽬)」「簿記・会計」「情報関係基礎」は選択できません。また、数学②で選択解答する項目数が増えているため、文系受験者にとっては大きな負担増となるでしょう。
理科:大きな変更点なし
理科は基礎科目の数え方が変わり、4科目(「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」)が1科目(「物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎」)にまとめられます。
もっとも、受験生の科目選択は現行と変わらず最大2科目。基礎科目はいずれか2分野を選択解答することとされています。
外国語(英語):大きな変更点なし
外国語(英語)も大きな変更点はなく、「コミュニケーション英語I・同II・英語表現I」が「英語コミュニケーションI、同II、論理・表現I」に変わるだけです。
また、現行試験同様に紙の試験とIC プレイヤーを使用する試験が実施されます。
既卒者への配慮
2025年度共通テストでは試験の内容が大きく変わるため、既卒者が不利にならないよう経過措置が設けられることになっています。
情報
新たに導入される「情報」では、現行の教育課程で選択必履修科目となっている「社会と情報」「情報の科学」に対応する経過措置を講じるとしています。
経過措置科目を出題するのか、あるいは試験問題に選択解答できる問題を出題するかは大学入試センターで検討中とのことです。
地歴公民・数学
地歴公民、数学は、現行共通テストの出題教科・科目が経過措置科目として出題されます。
ただし、数学②の試験時間は現行より10分長い70分です。
理科
理科は、新教育課程と現行の教育課程の間であつかいが異なる内容につき、必要に応じて既卒生が選択解答可能な問題を出題する場合があるとしています。
2025年度共通テスト対策も!四谷学院におまかせください
2025年度共通テストの詳細は、いまだ不明な点も多く残っているのが現状です。今後、試作問題や経過措置を含めた出題方法・科目選択方法などが順次発表される予定ですが、発表を待っていると対策が後手に回ってしまいます。
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重要度の高い主要3教科の対策も万全に。以下の記事が参考になります。

大学受験合格ブログ編集部
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